アマテラス その２（悪魔が来りてホラを吹く）－１

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太郎のトラウマ。幼稚園時代、みんなから替え歌で囃しいじめられる。
（「きらきら星」のメロディーで）
♪タロウのバカチンが～、カニにチ○ポをはさまれた～
♪いたいよ、いたい～、いたいよ、いたい～
♪赤チン塗っても治らない～
♪黒チン塗ったら毛が生えた～♪
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ユリカ、二階から居間に降りてくる。
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ユリカ：じゃあ、またね～、太郎くん。

父郎　：あっ、もう終わりましたか。

ユリカ：あのう、太郎君なんですが、一度専門家のかたに診てもらった方が
：：：：：：いいんじゃないかと思います。
：：：：：：とても根深いコンプレックスがおありのようで、、、。
：：：：：：何でも幼稚園のときにズワイガニに、おちんちんを
：：：：：：はさまれたとか、、、。

父郎　：ああ、そんなこともあったなあ。

ユリカ：それで、僕のおちんちんは人とは違う形をしているんだと、
：：：：：：ひどく気にしてらっしゃいました。

父郎　：えっ、そうなの？

香織　：ええっ、私知らないわよ。そんなとこ、まじまじと見たことないし。

父郎　：確か、あん時は病院に行ったよなあ。

香織　：そうよ。そしたらお医者さんが、外国には割礼っていう儀式が
：：：：：：あるんですよー。太郎君も割礼をしたと思えばどうってこと
：：：：：：ないですよ。この方が衛生上よろしいし、大丈夫ですって。

ユリカ：とにかく、そのことが原因で、心を閉ざしてらっしゃる様子です。

父郎　：わずか60分のあいだに親の知らないことまでよくぞ
：：：：：：聞き出してくれましたな～。

ユリカ：まあ、一応プロですから。帝都大のキャンパスに保健センター
：：：：：：というのがあって、カウンセラーが常駐しています。
：：：：：：専門の臨床心理士です。そちらに診てもらったらどうかと
：：：：：：思うんですが、、、。

父郎　：それが、大学に行きたがらないんだよな。

香織　：そうなのよね。

ユリカ：大丈夫だと思います。ハッパかけてきましたから。

父郎　：何から何まで、どうもすみません。

香織　：ほんとうに、どうもありがとうございました。

ユリカ：それじゃあ、私、失礼します。