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「人間関係を諦めるな」と

2014-08-29 14:16:57 | 言葉や導き
心の中に時折、投げ込まれる言葉がある。

先日投稿した本屋の話のように、文字として目に飛び込んでくる場合もあるが
ふと、心の中に浮かぶような、降りてくるような、
私を導いてくれるような内容の言葉だ。

人によってはもっと‘声’として聴こえることもあるのかもしれない言葉。

子供の頃や、今よりもっと以前には、何らかの『真理』や『本質』のようなものが
前後の脈絡もなくいきなり、心の中に飛び込んでくることが多かったが、
ここ最近はもっぱら、ネガティブな思考に囚われそうになった時に
教え諭し、手を引いてくれるような、力強く温かな言葉だ。



そして昨日、私が受け取った『言葉』は
「人間関係を諦めるな」というものだった。



* * * *  



子供のころは小児喘息で体も気も弱く、さらには生真面目で、周囲にうまくなじめず苛められることが多かった。
妹には寛容な母は私に対しては厳しく、いじめに遭っていることを打ち明けられずにいた。
ほんの数人の友人の一人に、「もっと仲良くなりたいのに壁があって近づけない」と泣かれたことがあった。
自分では壁を作っているつもりはなかった。
どうしたら良いのかわからなかった。

大人になって夫と出会って、結婚の話が出た時、一日も早く家を出たくてその話にすぐに飛びついた。
付き合い始めて3か月のことだった。もっと時間をかけて相手を見極めるべきだった。
結婚前にはとても優しかった夫は、結納を済ませたあたりから態度が豹変、
突然「ケンカ売ってんのか」と言って怒り出しては1時間でも2時間でも私を詰り続けた。
一体何が気に障ったのかもわからず、訊ねても「そんなこともわからないのか」と怒鳴られる。
『モラルハラスメント』という言葉を知ったのは、結婚して15年がたったころだった。
否、言葉自体を知ったのはもう少し前だが、それが我が家に関係のある言葉だと受け止めることができなかったのだ。

怒鳴られて、謝っても謝っても許してもらえなくて途方に暮れて、悲しくて
でも、夫のすることに私が傷つくことを夫は許さなかったので、お風呂に入りながら声を殺して泣いた。

あるとき、階段で転んで怪我をした私を見て夫が
「ざまあ見ろ」
と、言った。

実の母親との関係も上手くいかないのだから、他の人との関係が上手くいくわけがないのだ、と、思った。


私は、人間関係というものを諦めていた。
人間が生まれて初めて築く人間関係は、母親との関係なのだという。
それすらも上手くいかなかった私なんかには、人間関係を築くなんて無理なのだと、諦めていた。



母や夫から認められなかった分、仕事に打ち込んだ。
仕事ならば結果を出せば認められるし、応援してもらえる。
知識を付けて足元を固め、`自分の人生’を自分に取り戻そうとビジネス書を読み漁り視野を広げた。
意識して笑顔を心がけたこともあり、一部の人たちを除いて、人間関係は概ね良好だった。

けれど、向上心を高めるほどに、同僚たちとの間に温度差が生まれた。
視野が広がるほどに、問題点がいろいろと目につき、それらを改善しようとせず放置する上司に対して
疑問や不満が湧き上がるようになった。

自己や自我を取り戻し、もう誰からも押さえつけられたくない私と、
目の前の仕事をただこなせばいいと枠を造り、そこからはみ出ると踏みつけにかかる上司。
事を荒立てず、表面上の平穏を求める同僚たち。

同僚たちはもちろん、表面上和気あいあいと接してくる。
けれど他人の顔色をうかがうことにかけて年季が違う私には、その目が笑っていないことに否応なく気づいてしまう。
理解者が全くいないわけではない。
自分が間違ったことを主張しているわけではないと、背筋を伸ばし、まっすぐに前を見据える。


でも、ふとした瞬間に、足元から孤独は這い上がってくる。


もう、潮時だろうか。
やっぱり私にはダメなのだろうか、と、ため息をつこうとしたその時
「人間関係を諦めるな」と、音を伴わない言葉が畳みかけるようにして降りてきた。




占いでは、私はちょうど次のステップへと進む時期にあるという。
だからこそ、諦めの連鎖に戻ってはいけないと教えようとしてくれたのかもしれない。
理解し、支えてくれる人たちとの縁まで、諦めごと切り離してはいけないと諭してくれたのかもしれない。
あれほど欲していたくせに手を伸ばすことが怖くて躊躇っていた‘人との絆’を
私も手にしていいのだと、教えてくれる言葉なのかもしれない。

きっとそれは今、私がこなすべき課題で、それをクリアした先でその見えないあたたかな力は
私に新しい導きの言葉を用意してくれていることだろう。
次の道が開けたら、それを合図にまっすぐ進めばいいと、私の心は『知って』いるのだ。


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