あさねぼう

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生産性

2020-11-07 17:35:45 | 日記
経済成長は主に人口と生産性の2つの要因から成ります。日本は90年代から人口が減っているだけでなく、国際的に見た生産性の水準も大きく低下してきました。
日本で「生産性」というと、利益水準や残業時間の話だと捉えられがちですが、生産性とは通常、「国民1人当たりのGDP(国内総生産)」のことです。国際通貨基金(IMF)のデータを基に計算した日本の1人当たりGDPは4万4227ドル(2018年、購買力平価ベース)で世界28位。米国(6万2606ドル)やドイツ(5万2559ドル)を大きく下回り、先進国としては最低水準です。賃金水準も低迷しています。この20年間で先進国の給料は約1.8倍になっているにも関わらず、日本は9%も減っているのです。

一方で、技術力や人材の質では、日本は今も高水準にあります。世界経済フォーラムの人材評価ランキングでは、経済協力開発機構(OECD)加盟国中4位(16年)でしたし、国際競争力ランキングでは世界5位(18年)です。


『国運の分岐点』
デービッド・アトキンソン著/講談社/900円(税別)
人材レベルや国際競争力は世界でも高い水準にある一方、生産性は主要先進国で最低の水準にある日本。なぜ日本の生産性は低いままなのか。様々なデータから日本と海外を比較し、その原因を分析してきた著者がたどり着いた結論は「多過ぎる中小企業」だった──。人口減少・高齢化と低成長のまま迎える未来の「最悪のシナリオ」を回避して、変革を進めるために進むべき道を提示する。

デービッド・アトキンソン
1965年、英国生まれ。英オックスフォード大学日本学科卒業。90年に来日。ソロモン・ブラザーズなどを経て92年にゴールドマン・サックスに移りアナリストとして活躍。金融調査室長時代、日本の不良債権問題を指摘したリポートで注目される。パートナーを務めた後、2007年に退社。09年、国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社の取締役に就任。10年に会長、11年から会長兼社長。茶道など日本の伝統文化に親しむ。『新・観光立国論』『日本人の勝算』など著書多数。

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