あさねぼう

記録のように・備忘録のように、時間をみつけ、思いつくまま、気ままにブログをしたい。

大関松三郎 詩集『山芋』から「虫けら」

2019-07-13 09:36:03 | 日記
一くわ どっしんとおろして
ひっくりかえした土のなかから
もぞもぞと いろんな虫けらが出てくる

土の中にかくれていて
あんきに暮らしていた虫けらが
おれの一くわでたちまち大さわぎだ

おまえは くそ虫といわれ
おまえは みみずといわれ
おまえは へっこき虫といわれ
おまえは げじげじといわれ
おまえは ありごといわれ
おまえらは 虫けらといわれ

おれは 人間といわれ
おれは 百姓といわれ
おれは くわを持って 土をたがやさねばならん
おれは おまえたちのうちをこわさねばならん
おれは おまえたちの 大将でもないし 敵でもないが
おれは おまえたちを けちらかしたり ころしたりする

おれはこまった
おれは くわをたてて考える

だが虫けらよ 
やっぱりおれは土をたがやさんばならんでや
おまえらをけちらかしていかんばならんでや

なあ
虫けらや
虫けらや



☆「虫けら」という詩がありました。無着成恭の「やまびこ学校」という活動もありました。最近はとんと小学生との交流がありません。近所で遊ぶ小学生の姿は見かけるのですが、会話の機会は全くありませんね、変に話しかけると、変なおじさん、危ない人、おかしな人、になりかねないですし。。。昭和時代のプラグマティズムとして「生活綴方運動」なんてもありました。最近の子供達はどんな作文や詩を書いているのでしょうか。(つかさ)

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