あさねぼう

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現代日本思想大系

2019-09-05 11:11:23 | 日記
現代日本思想大系は、1963年(昭和38年)から1968年にかけて筑摩書房から刊行された近代以降の日本思想史の叢書である。全35巻。

幕末期から第二次世界大戦後に至るまでの日本思想史上の重要著作を収録し、各巻冒頭で編者による「解説」、巻末に各著作の「著者略歴」、「関係略年表」を付している(同じ頃、筑摩書房から刊行されていた『現代日本文学大系』(全97巻)がやはり明治維新以後の日本の文学作品を収録対象とした全集であり、姉妹企画としての位置づけがなされていたと思われる)。

巻構成は著者別編集の9巻(福沢諭吉・内村鑑三・鈴木大拙・河上肇・西田幾多郎・田辺元・和辻哲郎・柳田國男・三木清の著作を扱う)と、全巻の2/3以上を占める主題別編集の29巻に大別され、後者の編集にいくつかの新機軸が見られた。すなわち第9巻「アジア主義」のようにそれまで日本近代史上の負の遺産と考えられていたためきちんとした学問的研究がなされなかったもの、あるいは第10巻「権力の思想」のように狭義の思想史研究の視野に入ってこなかったものに独立した巻を充てている点などである。

全巻の内容

カッコ内は当該巻の編集および「解説」執筆者。
1.近代思想の萌芽(松本三之介)、1966年1月刊
2.福沢諭吉(家永三郎)、1963年9月刊
3.民主主義(家永三郎)、1965年12月刊
4.ナショナリズム(吉本隆明)、1964年6月刊
5.内村鑑三(亀井勝一郎)、1963年11月刊
6.キリスト教(武田清子)、1964年12月刊
7.仏教(吉田久一)、1965年5月刊
8.鈴木大拙(増谷文雄)、1964年10月刊
9.アジア主義(竹内好)、1963年8月刊
10.権力の思想(神島二郎)、1965年11月刊
11.実業の思想(長幸男)、1964年5月刊
12.ジャーナリズムの思想(鶴見俊輔)、1965年6月刊
13.文学の思想(中村光夫)、1965年3月刊
14.芸術の思想(矢内原伊作)、1964年8月刊
15.社会主義(大河内一男)、1963年6月刊
16.アナーキズム(松田道雄)、1963年10月
17.ヒューマニズム(小田切秀雄)、1964年3月刊
18.自由主義(多田道太郎)、1965年8月刊
19.河上肇(大内兵衛)、1964年2月刊
20.マルキシズムⅠ(内田義彦・大塚久雄・松島栄一(解説))、1966年3月刊
21.マルキシズムⅡ(竹内良知)、1965年10月刊
22.西田幾多郎(西谷啓治)、1968年2月刊
23.田辺元(辻村公一)、1965年4月刊
24.哲学思想(下村寅太郎・古田光)、1965年9月刊
25.科学の思想Ⅰ(井上健)、1964年4月刊
26.科学の思想Ⅱ(上山春平・川上武・筑波常治)、1964年9月刊
27.歴史の思想(桑原武夫)、1965年1月刊
28.和辻哲郎(唐木順三)、1963年7月刊
29.柳田國男(益田勝実)、1965年7月刊
30.民俗の思想(益田勝実)、1964年1月刊
31.超国家主義(橋川文三)、1964年11月刊
32.反近代の思想(福田恆存)、1965年2月刊
33.三木清(久野収)、1966年5月刊
34.近代主義(日高六郎)、1964年7月刊
35.新保守主義(林健太郎)、1963年12月

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