あさねぼう

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『ガタカ』

2020-05-22 18:19:29 | 日記
『ガタカ』(原題: Gattaca)は、1997年のアメリカ合衆国のSF映画。監督はアンドリュー・ニコル、出演はイーサン・ホーク、ユマ・サーマン、ジュード・ロウなど。
原題 "Gattaca" のクレジットで強調されるGとAとTとCは、DNAの基本塩基であるguanine(グアニン)、adenine(アデニン)、thymine(チミン)、cytosine(シトシン)の頭文字である。

次の言葉から始まる。
Consider God's handiwork, who can straighten what He hath made crooked?! ECCLESIASTES 7:13 (「神の御業を見よ。神が曲げたものを誰が直しえようか」旧約聖書『伝道の書』)“I not only think that we will tamper with Mother Nature, I think Mother wants us to.” WILLARD GAYLIN (「我々は母なる自然に手を加えようとするが、母もそれを望んでいると私は思う」(ウィラード・ゲイリン(英語版))
遺伝子操作により、優れた知能と体力と外見を持った「適正者」が数多く存在する近未来。知力体力に非常に優れる「適正者」たちは当然、教育課程においても、社会においても優位だった。一方、自然妊娠で生まれた「不適正者」たちは「適正者」に劣る存在だった。両者の間には社会レベルでも個人レベルでも大きな隔たりがあった。

主人公ヴィンセント(イーサン・ホーク)は、両親の軽はずみな性交渉により「不適正者」として産まれた。弟アントン(ローレン・ディーン)は「適正者」だった。ヴィンセントは、子供のころから「適正者」の能力を目の当たりにし、弟を含め「適正者」たちには決して勝つことができなかった。そんな彼が小さな胸に抱いた夢は宇宙飛行士になることだった。しかし、宇宙飛行士は「適正者」のみに許された仕事で、「不適正者」には夢のまた夢、なれる可能性など少しもなかった。
大人になっても夢を忘れないヴィンセントに転機が訪れる。DNAブローカー(トニー・シャルーブ)の仲介で、「適正者」の生体IDを入手することができたのだ。その「適正者」は元水泳選手ジェローム・モロー(ジュード・ロウ)で、金メダル候補だったが事故により脚の自由を失い、選手生命を絶たれたのだった。ヴィンセントはジェロームの生体ID(血液や指紋など)を買い取り、違法な生体偽装をしてジェロームになりすまし、晴れて宇宙局「ガタカ」の局員となった。働く中で、「適正者」の女性アイリーン・カッシーニ(ユマ・サーマン)との出会いもあり、最終的に彼女には正体が発覚するが、受け入れられるのだった。
ヴィンセントはたびたび行われる生体認証をジェロームのDNAで切り抜け、数々の訓練でも「適正者」に劣らないよう必死の努力を重ね、その結果ついに念願のタイタン探査船の宇宙飛行士に選ばれた。
探査船の出発が間近となったある日、ヴィンセントの上司が何者かによって殺された。この思いもよらない事件がヴィンセントを窮地に追い込む。なぜなら、事件現場で発見されたまつ毛は「不適正者」ヴィンセントのものだったからだ。警察の捜査にヴィンセントは正体の発覚を恐れながらも、ジェロームとして振るまい捜索をすり抜け続けた。探査船の出発が延期も中止もされないところまできて、宇宙局長ジョセフ(ゴア・ヴィダル)が「彼は探査船の打ち上げに反対し、中止させようとしていたので殺した」と自供した。
難局を乗り切ったヴィンセントは、船に乗り込む直前、抜き打ちテストで生体IDの提出を要求された。手元にジェロームの生体IDはなかったので、最後の最後で夢を絶たれるかに思われた。しかし検査官のレイマー医師(ザンダー・バークレー)はヴィンセントが「不適正者」だと知っており「息子が君の大ファンだ」と告げ、ヴィンセントの生体検査を「適性者」に書き換えて目配せをし見逃すのであった。ヴィンセントは探査船に乗り込み、宇宙へ旅立った。
ジェロームはヴィンセントの出発前に大量のサンプルを残し「旅に出る」と告げて別れるが、ヴィンセントのロケット発射と同時に、完全な証拠隠滅をはかる為に、水泳選手時代のメダルを首にかけ自ら焼却炉に入り火をつけ、自らの人生をヴィンセントに受け渡したかのように人生の幕を閉じた。ヴィンセントは宇宙船の中でジェロームから宇宙に行ってから読むように渡されていた手紙を開く。そこにはジェロームの遺髪が入っていたのだった。


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