田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

九州芸文館と「土門拳の古寺巡礼」展

2015年08月21日 | 美術館・博物館

 九州芸文館で開催されている「土門拳の古寺巡礼」展に出掛けました。没後25周年になるそうです。

 写真は九州芸文館全景です。芸文館のホームページから引用しました。九州芸文館は190ヘクタールにも及ぶ筑後広域公園の中にあります。

 

  展覧会の会場入り口です。参観者はそう多くはありません。

 

  写真が好きな人で土門拳の名前を知らない人はいないと思いますが、大リアリズムの写真家です。私も若い頃は、リアリズムこそ写真の命と思っていましたので、尊敬していました。その一方、大上段に振りかぶる、くそ真面目な人との印象もありました。

 昭和43年に脳出血で倒れてからは、車椅子で全国の古寺を巡り、「古寺巡礼」シリーズの写真集を刊行しました。凄い人だと思います。作品を二点紹介します。

 「室生寺 雪の五重塔全景」です。

    

 「広隆寺 弥勒菩薩半跏像左半面相」です。

    

 仏像の写真は、造形物を写し取って作品にするわけですから、私には良くわからないところがあります。個人的には、生身の人間を写した「風貌」の作品群が好きです。怒りを爆発させる直前の梅原龍三郎の写真なんかは、如何にもという感じです。

 展覧会は9月23日まで開かれています。

 九州芸文館の目の前に、九州新幹線の「筑後船小屋駅」があります。

 

  この駅が設置されると決まった時は物議をかもしました。何しろ鹿児島本線の船小屋駅は、普通列車しか止まらない田圃の中の小さな駅でしたから。「我田引鉄」の類ではないかとも云われました。

 この駅は筑後広域公園の中にあり、「公園の中の新幹線駅」を売り物にしています。ですから駅前の賑わいを期待していたら当てが外れます。公園には九州芸文館や体育館などがありますが、ソフトバンクホークスの二軍のキャンプ地の誘致に成功し、公園に隣接して野球場や選手寮が建設中です。

 田圃ばかりで何にもなかった所に色々な施設が出来ようとしています。まちはずれにスポーツや文化の花が咲くかどうかは今から次第です。

 九州芸文館も出来て2年余りですから、まだ文化施設としての馴染みがありません。これからの取り組みに期待しましょう。

 

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