松葉牡丹(スペリヒユ科)原産地はブラジルであるが、1230年前、ヨーロッパからオランダ船によって日本に運ばれて来た。草丈15cm位で、地面を這うように、枝が分かれてひろかってゆく。葉は肉質の線形で、その名のとおり松葉に似ている。暑さに強く、真夏の乾いた土の上でも、焼け付くような砂地でも、赤、黄、白、桃、牡丹色などの五弁の愛らしい花を開く。一日花で晴れた日中だけ開き、太陽が隠れると、さつさと花びらを閉じてしまう。爪で茎を切ってしまて土に挿してもよく根づくので爪切草ともいう。「おのづから松葉牡丹に道はあり 高浜虚子」「鰺干すや松葉牡丹のかたへより 水原秋桜子」「松葉牡丹の敷石大跨郵便夫 梅津杜丘」「松葉牡丹の七色八色尼の寺 松本 旭」「百姓の豊かな暮らし日照草 増田湖秋」「松葉牡丹子の知恵育つ睡る間も 古賀まり子」。(軒先の 小さな物干し 日照草 ケイスケ)