泡盛なかゆくい

第一期・泡盛マイスターがお届けする、沖縄やアルコールに関する日々雑感。

十九年めの萬座

2009年10月12日 | 泡盛
もうこのためだけにブログを続けているといっても過言ではありません。今年も無事に妻の誕生日を迎えることができ、同時に甕で寝かせ続けている萬座のチェックを行うことができました。我が家の萬座は、今年で19年ものになりました。人間なら来年は成人式を迎える歳です。

まずは厳重に封印している甕の蓋を開けて、液面をチェックです。液面の低下も浮遊物も、見当たりませんでした。次に今年は小さいカラカラが満たされる程度の量を抜いてみました。度数は調べる装置を持っていないので、この時点で何度ぐらいあるのかわかりませんが、舐めてみるとアルコール独特のピリピリ感はほとんどなくなりました。もともと男性的でスパイシーな泡盛でしたが、いい感じに枯れているのか、やわらかく芳ばしい香りに深みが増してきていて、甘みは少しおとなしくなったようです。飲み干したチブグワーをしばらく置いておけば、いつまでも嗅いでいたくなるような麦チョコっぽいミルキーないい香りを放ちます。この萬座は、豆腐ようなどの味がはっきりした濃いつまみはぶつかりそうです。むしろこの季節ならサンマの塩焼きやアジの開きのほうがしっくりきそうな気配を感じます。脂ののった焼きたてのサンマに、シークワーサーを絞って、醤油を垂らさずにいただくときに、この萬座をチビリと飲りたいものです。

昨年の反省でもあるのですが、これまでに試飲といいながら毎年少々抜きすぎたようで、甕口から液面までに隙間が広がっています。来年の20年めには、少しこの隙間を埋められたいいなぁと思っています。甕の上部は口に向かって窄まった形状になっていますが、しっかり窄まった部分まで液面が上がると甕内の上下対流がうまく行われるようになるだろうと考えています。これを実現するには、いよいよ仕次ぎとなるわけですが、さて何年ものの萬座で仕次ぎをすべきでしょうか。先人のアドバイスを頂戴しながら、1年かけて悩んでいきたいと思います。

2008年10月12日のエントリー「十八年めの萬座」
2007年10月8日のエントリー「十七年めの萬座」
2006年10月8日のエントリー「十六年めの萬座」
2005年10月8日のエントリー「十五年めの萬座」

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2 コメント

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こんにちは。 (kei)
2009-10-25 12:21:05
毎年楽しみにしてます!
今年も更に美味しくなってるようですね。

私は6年になる山原くいな(5升)と、10年になる久米島(4升)を甕で寝かせていますが、やはり年に1度この時期に味見をしています。
味見で取るのは100ml程度で、取った分+気持ち蒸散分を瓶の古酒から足してまた封をしています。

今後少しずつ増やすことが前提であれば、取った分+継ぎ足す分が残量の5%以内の新酒or古酒であればあまり影響が無いのではと勝手に想像します。
(私だったらそうします 笑)
また来年のレポを楽しみにしています!
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Unknown (きいとん)
2009-11-01 23:30:34
瓶の古酒を別でお持ちなのですね。
それは羨ましい。

私は甕で寝かせるのをスタートしたとき、
ほとんど知識がない中で初めてしまったこともあり、
同時に瓶で寝かせておくという発想がありませんでした。
計画性ゼロです。

まあ、当時は普通に飲むつもりでいたのですがね(笑)

そろそろ萬座の古酒を手にいれておいて、
来年あたりは継ぎ足しも考えねば。

keiさんの泡盛もどんどん美味しくなるといいですね!
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