山はしろがね

ロシア文学/スキー@稚内(~2017.3)

プライドが傷つく時

2008-04-22 02:28:42 | 日記・エッセイ・コラム
 プライドが傷つく時はどういう時かと言えば,国立大学の教員と異なる扱いをされる時などではまったくなく,老害を振りまく時代遅れの研究者や編集者に小僧扱いされる時でもない。世の中はそういうものだと諦めているので,そんな目にあっても気分が落ち込むことこそあれ,プライドが傷つくことはない。  田舎のスナックの姉ちゃんにぞんざいな扱いをされると,昔はプライドが傷ついたものだが,最近はそんなこともなくなった . . . 本文を読む

『日本とユーラシア』に書評が

2008-04-18 00:18:39 | トラウマの果ての声(新世紀のロシア文学)
 中村唯史さんに,また書評を書いていただいた。  中村唯史「岩本和久著『トラウマの果ての声』―新世紀のロシア文学―」『日本とユーラシア』2008年4月15日,6面。  「本書を読むと,現代ロシア文学がいかに過去に拘泥しているのかが,とてもよくわかる」,「歴史や記憶へのこのような執着の源を,著者は19世紀以来のロシア文学の伝統に見いだそうとしている」,「現代文学の奥底には……プーシキン以来の精神 . . . 本文を読む

内定もらえました

2008-04-12 04:53:37 | ロシア
 昨日,科学研究費補助金の交付内定を受け取ることができた。  40歳を過ぎ,「若手研究」枠ではなく「基盤研究」枠に応募することになった,つまり,有名大学で活躍されている一流の研究者の方々と同じ土俵で争わなくてはならなくなったので,今回は審査に落ちるのではないかと正直,不安に思っていた。昨日も結果が知りたくて,朝から事務室の担当者の周囲をフラフラしていたほど。だから,内定の知らせを聞いて本当にホッ . . . 本文を読む

テキストに寄り添い,音色に耳傾けて……(図書新聞)

2008-04-05 21:25:44 | トラウマの果ての声(新世紀のロシア文学)
 拙著『トラウマの果ての声―新世紀のロシア文学』(群像社,2007)の書評が,『図書新聞』に掲載された。  中村唯史「テキストに寄り添い,音色に耳傾けて,底に響くかすかな基調を聞き分ける―現代ロシア文学への道案内」『図書新聞』2865号,2008年4月12日,4頁。  中村さんには前の本を出した時にも,書評を書いていただいた。ありがとうございます。  「現代ロシア文学に関するある種の空白を埋 . . . 本文を読む

パパーニンの北極漂流生活とその文学的表象

2008-04-02 01:08:21 | ロシア
 『稚内北星学園大学紀要』8号に,「パパーニンの北極漂流生活とその文学的表象」というタイトルの小論を掲載してもらった。  岩本和久「パパーニンの北極漂流生活とその文学的表象」『稚内北星学園大学紀要』8号,2008年,39-48頁。  イサコフスキイの詩「4人の同志」やヴィシネフスキイによる伝記を分析・紹介している。いずれも,探検家パパーニンが北極から帰還した1938年に発表された,スターリン時 . . . 本文を読む

Beyond the Empire

2008-04-01 02:48:33 | ロシア
 北海道大学スラブ研究センターから,"Beyond the Empire" と題した論集が刊行された。2006年12月に北大で開催されたシンポジウム(http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/sympo/06winter/2006winter-j.html)を基にしたものである。  Tetsuo Mochizuki ed. Beyond the Empire: Images . . . 本文を読む