何故でしょう?今自分の周りで、実家を出て暮すという人がいきなり出てきました。3人もです。賃貸住宅を選ぶ際には、色々注意しなければならない事があります。ハッキリ言いますと、俺の経験・同じ一人暮らしをしている人・周りの声を聞くと、
初めて賃貸契約した物件で満足できる可能性はゼロに近いです。賃貸ではなく自分で建てる家でさえも、3回くらいは建て直しをしないと、本当に住みたい家は実現できないと言われますしね。一から作る物ならまだしも、すでに建てられている中でそういう物件にめぐり合える確率は相当低いと思われます。俺は4回かかりました。そんな訳で、今日その実家脱出を計画している一人から相談メールを受けたので、要求内容に沿って思いつく意見を挙げてみたいと思います。ぶっちゃけ、不動産会社の人に聞けば同じような答えが返ってくると思いますが、それに加えて借りる立場にある意見も交えます。
<要望内容>
・最寄駅:武蔵小杉(東急東横線)
・1R~1DK
・バストイレにこだわり無し
・部屋の広さは7畳程度
・ゴキブリが出ない
・家賃は7万程度
・初期投資は少ないほど良い
まず、一番重要な最寄駅ですが、神奈川では最も人気も値段も高い東横線の武蔵小杉。この駅は東横線と南武線が交わる、いわゆる乗換え駅です。本来、この条件で7万はまず無理ですが、1R~1DKという条件であれば物件は出てきます。特に、バストイレは一緒でも構わないということであれば沢山あると思います。物件で一番多いのは、ワンルームユニットバス6畳で、家賃は5万~6万ですから。これが、バストイレ別となると、家賃は5000円以上UPするでしょう。ちなみに、最寄駅を武蔵小杉ではなく一つ隣の各駅にすると、家賃は5000円~1万以上安くなります。希望には駅まで徒歩○分が良いという条件は無かったのですが、徒歩10分以上の物件であれば、7万出さなくても6万程度で済むでしょう。
有名不動産のエイブルで検索すると、駅徒歩10分以内で高くて6.5万という物件が出てきます【リンク】
次に、部屋の広さは7畳程度という事ですが、実は○畳という表記は騙しが多いです。条件を見る時は、
間取りの広さが何㎡か?に注目しましょう。個人的に、同じ6畳でも16~20㎡まで差があります。1畳にも、大き目の・小さ目の、という違いがあるようですから。ここからは俺個人の感想も入りますが、男一人生活するのに6畳は狭いです。住居というものを、普段は仕事・休日は外出で、ただ寝るだけのスペースと考えているのであれば、6畳でよいと思います。が、俺のように自宅は自分がくつろげる・生活のメインの場所であるという考えであれば、最低でも7畳以上で20㎡は欲しいところでしょう。実家暮らしの人は考えてみてください。今自分の部屋があると思いますが、大体一部屋は6畳で作られるものです。その部屋にはベッドがあります、机やテレビ置き場もあるでしょう。一見生活するに不自由は無いと思うでしょうが、実際には、炊事・洗濯・入浴という自分の部屋以外でする事もその6畳+αでやらなければならないんです。6畳部屋の間取りを18㎡とすると横3m×縦6mですが、その空間で睡眠~食事まですべて賄えますか?そこの中にはキッチンやバストイレが含まれていますが、それに耐えられますか?想像して折り合いをつけましょう。
物件では間取りに目が行きがちですが、もう一つポイントを挙げてみましょう。物件で一番多いのはワンルームユニットバスと上記で取り上げましたが、もう一つ、同じ予算レベルで和室二部屋というタイプがあります。二部屋で?安くね?と思うでしょうが、当然これには裏があり、
築年が古い・木造であるという理由があります。築年は一つ壁がありまして、1990年代とそれ以前だと家賃が1段階変わります。1990年代だと軽量鉄筋であったり、エアコン付きや電話回線がADSLor光だったりするのですが、1980年代だと木造が目立ちます。この違いは、防音であったり後で語るゴキブリ発生率に関わってきます。軽量鉄筋と木造では、騒音の違いは結構ありますので、ここを重視したい人は気をつけましょう。
さて、賃貸住宅初体験の人が特に気にする『ゴキブリ問題』ですが、これはぶっちゃけ永遠につきまといます。よほどの高級マンションや、それなりの設備がある物件でないかぎり、いや、それでも100%に近い確率でエンカウントするものなので、諦めて耐性をつけるのが一番です。とはいえ、それでも出来れば出会いたくないモンスターですから、出来るだけの措置は施しましょう。まず、ゴキブリは1階かそれ以外かで、発生率は段違いです。比較すると、
1階>>>(越えられない壁)>>>2階>>3階以上。決して大げさではありません。ゴキは地面から湧いてくるものですから、1階では普通に玄関の隙間やベランダ側窓の隙間から進入してきます。俺は今まで、1階⇒2階⇒2階⇒3階という賃貸履歴がありますが、過去ブログ記事に載せた記憶がありますが、虫襲撃ワースト5のうち4つが、1階時代に体験したものです。簡単に紹介しますと、夏場のゴキ&子ゴキは普通(玄関空けて、まず黒い動くモノが無いかチェックするのが日常でした)・デカ蜘蛛襲来・ゲジゲジや百足も初めて見ました。とにかく1階は回避することを激しくお薦めします。次に、入居前に業者にゴキブリ防止措置を有料(3万くらい?)で依頼することができますが、その効果は良くて一夏です。一年ではありません。2代目賃貸住宅で依頼しましたが、1年目は確かにほとんどゴキブリは見ませんでしたが、2年目から普通に相対する事になりましたから。少しでも会わない期間を伸ばしたいのであれば依頼しましょう。先ほど軽量鉄筋か木造かの部分で話題を出しましたが、木造の場合ゴキブリの発生率は多いように感じます。材料が木の場合、内部で腐ったり黴になったりする部分があり、奴らの侵入ルートが多くなるからなのかもしれません。
個人レベルでの対応措置は、半年毎にゴキブリホイホイやホウ酸団子的なゴキブリ防止グッズを常駐させましょう。俺のお薦めはコンバットです。効果は半年ですが、半年過ぎると逆に奴らの餌になりますので、こまめに替える事を忘れずに。ゴミですが、できるだけ壁・地べたに置く事は避けましょう。ゴミ箱も良いですが、俺は今組み立て式4段アルミ網のキッチン用品置き(下から、米びつ・電子ジャー・お盆やレトルト食材置き・電子レンジ)の横部分に引っ掛けを二つつるして、そこにビニール袋をかけています。ワンルームで地べたにゴミ(特に生ゴミ)を置くと、夜な夜なキッチンからゴミ袋のかさかさ鳴る音が響いてくるという体験をする可能性が出てきます。えぇ、奴らがあさっている音が聞こえてくるんですよ。ワンルームでキッチンと仕切りが無い場合、ダイレクトに聞こえてきてマジでたまりません。他には、隣人が不衛生等がありますが、これは運です。物件調査時に隣のベランダを見て、ゴミ溜めされているようだったら、ベランダ越しにやってくることを覚悟しましょう。
次は初期投資ですね。敷金・礼金・前家賃に引越し費用と、入居時には高額費用がかかります。例えば7万家賃で敷金2:礼金2の場合、7万×4ヶ月分×前家賃1ヶ月分×不動産仲介手数料0.5~1ヶ月で、単純に40万近くかかる事になります。この費用を出来るだけ抑えたい気持ちは判ります。いくつかテクニックを紹介します。
まず、敷金を値切ることは不可能です。これは退去時の契約リフォーム費用に当てられ、敷金以内に納まった場合は返還されるので、仕方ありません。では、礼金はどうかというと、これは不可能ではありません。家賃の値切りも可能です。今まで俺が値切った例を紹介しましょう。俺が礼金をゼロに値切った例ですが、仕込みに1回不動産訪問を要しました。まず、目的の不動産で物件を2-3件目星を付けます。その際、希望予算を若干低めに設定します。家賃6万で敷金2:礼金1の物件でしたが、初期費用は25万しか用意できない事を不動産側に言っておきます。となると、前家賃を含めて5ヵ月分が必要ですから、必然的にこの物件はダメになります。この時、「ここにしたいんだけどな・・・」的な発言をしておいて、この日の契約は諦めます。次に同じ不動産に訪問し、狙いの物件が残っていたらチャンスです。「いくつか他の不動産を廻ってみたが、もう一度一通りの物件を確認するために来た」「第一希望は前回希望していた物件」「どうしても礼金がどうにかならないか」これを前面に押し出して、大家さんに相談してもらうようにしましょう。俺は不動産周りには3.4回はかけます。それで10万以上下がるのなら、費やす価値アリですよ。
ですが、多分この方法が通用するには条件が必要なんだと思います。一定期間入居されなかった時期があること。理由は、不動産も大家も、どうにかして入居して欲しいからです。入居を逃して2ヶ月以上空家にするより、礼金を2ヶ月分諦めて入居して貰ったほうが実入りがありますから。税金は空家だろうが貸している状態だろうが、同じ額を取られますしね。ですから、
物件調査時には、前住居者はどれくらいの時にこの部屋を出たか必ず確認しましょう。今後の値切り材料になります。あとは時期ですね。引越しシーズンだと入居確率は高まりますから、シーズン外だと成功率は格段に上がります。
上記方法では礼金の値切りしかできませんが、普通でしたら家賃の値切りが成立すると思います。家賃でなくても、毎月払うものには共益費・管理費というものが数千円生じますので、そちらが無料になるというケースもあります。今俺が住んでいるのがそのパターンです。家賃6.7万+共益費0.3Kで7万ですが、共益費をゼロにしてやりました。これらを成立させるには、タイミングが重要です。ほぼ決めた・選択物件がコレがほぼ有力という状態で切り出しても失敗するので、「ここがダメなら他の不動産行くぞ」という二股オーラを撒き散らしていきましょう。また、明らかに高望み物件に仕掛けても無理です。7.5万物件を7万にしろというのは無謀ですが、7万物件を6.8万なら負けてもいいかという気になりますよね。
最後に一つ。物件をほぼ決めたら、その物件にせめて半日ほどは居座ることをお薦めします。物件調査は数十分で終わるものですが、その間では気にならなかった騒音が見えてきます。入居を決めて、実際こんなに五月蝿かったと文句を言っても無理です。夜はさすがにできませんが、その辺りは周辺の道路状況や車の走行量を確認することを忘れずに。特に近くに主要道路(国道・大きめの県道)がある場合は注意が必要です。トン単位のトラックが通行するときの音と揺れは相当のモノです。信号機がある場合はさらに注意。赤信号で止まっている状態から、青になって発信するときのエンジン音は、普通に走行している状態の軽く倍はありますよ。下手すると夜騒音で寝られない日々が出てくるかも。