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sugiyukumamani

ただ かぜがふいているだけ・・・。  
  

COP15

2009-12-08 | 暮らし
<大筋の政治的合意は可能・・・・>

12月7日からスエーデンのストックホルムでCOP15が始まった。
2013年以降の温暖化ガスの排出枠を決める新たな合意書の選択の
実現は絶望的な見通しだ。法的拘束力を持つ詳細な決定について
は2010年以降の合意になる(朝日新聞)とある。

オバマ大統領と欧州連合(EU)の首脳会談で新定義書につては、
「時間がない」とし、大筋についての「合意は可能」(ロイター
通信)と伝えている。

京都議定書から離脱した米国と途上国扱いの中国はCOP15への
参加は表明していると各紙は報じているが、オバマ大統領はわ
ずか1日の滞在予定、国内合意はまだ得られていない大統領の
影響力がどう発揮されるのだろうか。

オバマ大統領は2020年までに温室効果ガス05年比17%減を表明
する。そして25年までに30%減(05年比)、30年までに42%(同)、
50年までに83%減(同)も。(産経新聞)

排出量で世界4位のインドのシン首相もCOP15に出席が予定されて
いるがインドは2020年までに05年比20~25%減を表明している。

温室効果ガス25%削減へ (3)

2009-12-05 | 暮らし
 <太陽発電補助見送り・・・>

伝えられるところでは、経済産業省の住宅向け太陽光発電の補助金
(概算要求額412億円)が行政刷新会議の「事業仕分け」で予算計上
を見送るとの結論になった、そうだ。同省内で検討が始まっている
再生エネルギーの全量買取制度へ再編することなどが求められている
ーとある。

家庭用太陽光発電の補助制度は94年に導入されたが政府は「普及が
進んだ」として05年に制度を打ち切った。太陽光発電の普及では、
世界一だったが、以後、ドイツやスペインに抜かれた経緯がある。

制度を始めた今年1月からの申請件数は10万件を越え、7~9月の住宅
向け太陽パネルの出荷量は前年同期の2.7倍に拡大している。

民主党は風力など再生可能エネルギー全般に対象を拡大し、余剰電力
だけでなく全量を買い取る制度の導入を公約に掲げており、「太陽
パネルの購入を助成」とも公約に盛り込んでいた。

一方、管副総理は先日のデフレ宣言のときのインタビューでは「例え
ば住宅を改装するときに太陽パネルなど環境対策などを取り入れたら
改装比費用の何%かの補助金を出すなど住宅のエコ化」などで景気
対策にと答えている。うーん!話がよく見えないのだが・・・。

温室効果ガス25%削減へ (2)

2009-12-05 | 暮らし
鳩山政権の「温室工ガス90年比25%削減」は、デンマークの
ヘデゴー気候変動・エネルギー担当相が「世界に強いシグナ
ルを放っており、他の先進諸国に前向きな影響を与えること
なる」と述べているように国際的に評価を得ている。

前麻生政権での05年比15%減(90年比8%減)」でゲブア国連気候
変動枠組み条約事務局長の「自分がこの仕事についた2年半で初め
て言葉を失った」とあまりに低い目標値に「責任を果たさない国」、
「エネルギー構造改革ができない国」と貼られたレッテルを剥がす
ためには早く実現への道筋を示さなければならない。

 デンマークは気候変動対策で世界のリーダーになった。石油危機
の直後から風力発電の導入など脱石油への取組みを始めた。いま、
発電全体に占める再生エネルギーの割合は27%に達している。さらに
バイオマスなどの導入によって化石燃料への依存をゼロにする計画を
立てている。

 デンマークをモデルにせよというのは適切ではないだろうが、日本
の国情にあった計画を国民だけでなく世界に示すことが、鳩山首相が
施政方針演説で述べた先進国と途上国の「架け橋」になるのではない
だろうか。


温室効果ガス25%削減へ

2009-12-04 | 暮らし
 <地球温暖化は疑う余地はない・・・・>

先にもふれたがWMOは、地球温暖化の原因とされる大気中の
CO2(二酸化炭素)の平均濃度が観測史上最高値を更新したと
発表した。CO2と同様温室効果のあるメタンは07年比0.39%増加
の1797ppb 、一酸化炭素も同0.28%増の321.8ppbとなり過去最高
となった。

 IPCCの報告書によると過去100年間で世界の平均気温は0.74度
上昇し、最近50年間の気温上昇のペースは過去100年間のほぼ倍
になったとし「温暖化は疑う余地はない」とする。

 わが国の温暖化ガス削減目標は2020年までに90年比25%削減だ。
これを実現するには以下のような政策が新聞などで報じられている。
国内排出量取引制度、再生可能エネルギーの固定価格買取制度、
地球温暖化対策税などである。だが、まだ決定したわけではない。

現政府は11年度中に排出量取引を始めたいと表明しているがまだ、
時間がかかりそうだ。地球温暖化対策基本法は来年中に制定し、
ある程度の準備期間をおいてからの実施といわれる。
しかし、その内容はまだ公表されてはいない。


政策が見えてこない

2009-12-03 | 暮らし
 <25%削減の具体的な政策を・・・>

「2020年までに90年比25%温室効果ガスを削減する」は現政府が
掲げた国際公約だ。どうやってそれを実現するのか。昨年温室効
果ガスが減少したのは、リーマンショック以来の世界不況に負う
ところが大きい。

 電力10社が先ごろ発表した10月の販売電力量をみると、大規模な
工場向けの大口電力の販売量は前年同月11.2%減の227億kW/h
で、13ヶ月連続で前年実績を下回っている。家庭用をあわせた電力
全体では同6.3%減の681億kW/hであった。企業や家庭のエネルギー
消費が少なくなったのは景気後退が要因であろう。

 だが、大口電力の落ち込みは今年の2月の前年同月日26.4%を
底に徐々に縮小してきている。景気が回復すれば温暖化ガス排出
量は大幅な増加に転じる危険性は十分にある。
景気に左右されない低炭型に変えていかなければならないが、その
政策が見えてこない。

気候変動枠組み条約第15回締結国会議

2009-12-03 | 暮らし
 <基本的な方向は示されている>

12月7日コペンハーゲンで開かれるCOP15には65カ国が参加と
伝えられる。閣僚級のCOP15準備会合で目指すべき「コペンハ
ーゲン合意」の骨格を議長国デンマークのラスムセン首相が
提案している。① 先進国の温室効果ガス削減目標、② 新興国
・途上国の削減行動、③ 途上国への技術や資金援助などである。
これらの課題について、具体的で政治的拘束力のある合意文書を
まとめる、これを基に早い時期に法的拘束力のある新しい枠組み
をつくる。

 <とはいえCOP15を取り巻く現状は甘くはない>

 わが国は2012年までの5年間に温室効果ガスの排出量を90年度
に比べて6%減らすと京都議定書の下でその義務を自らに課した。
環境省の速報値によると08年度の排出量は過去最悪だった昨年度
より6.2%減少した、90年代半ばの水準まで戻ったことになる。
増加分は政府と産業界が海外から購入する排出枠を算入すること
で「6%減」の義務を果たせるという。
 だが、削減努力が実を結んだというわけではない(つづく)。

風や草と語る (6)

2009-12-01 | 暮らし
<人間どうしがたがいに救われるということ>

一人一人が、人類の一員である気分を共有することが新しい歴史段階の
理念になろうとしています。「ただ、まだ萌芽が見えているだけだが、それ
が人間自身がおたがいが救われるという理念として認めはじめられた」と
いうことは十分いえるだろうと司馬遼太郎さんが『人間について』で語って
います。

「温暖化ガスの世界排出量の4割を占める米中が具体的な数値目標を示
したことで政治的合意を目指すCOP15で13年以降の国際枠組みの合意が
図られる展開となる」のでしょうか。

話は変わります。
昨夜のTV・ニュースステーションの特集を見ました。中央アジアの永久凍土
が融け、土地が陥没し、家や電柱が傾いていました。自然からのメッセージ
なのでしょう。

言葉の遊びをするつもりはありませんが、永久とは「長く久しいこと」、「時の
無限に続くこと」と辞書にあります。余談です。永久といっても概念ですから、
現実的に永遠はありえないと、思うのです。現実の意味を「未来」に託し続け
たとしても人は必ず死ぬし、遠い未来には太陽系すら消滅して人類は滅び
人が存在したことをに記憶するものすらいなくなる。
永久凍土
が融け出している。原因は森林火事。凍土が融け出して温室効果ガスが増え
ることは計算外だそうです。北極海の氷が融け出して白熊の生存が脅かされて
いることは周知のことです。今度は永久凍土の上にある都市の市民が脅か
され、温室効果ガスは増えていきます。

     



風や草と語る (5)

2009-12-01 | 暮らし
 

<人間の本姓に潜む暗黒部分のことです>

 魚の言葉やカラスの予言を聞くことができなかったので、水俣病で
多くの犠牲者を出し、この問題は今もまだ解決していません。水俣病
を最初に診たチッソ付属病院の細川院長は死の直前、工場の排水が
原因だと突き止めた実験結果があると告白した。会社に愛着はあった
が体質を変えないと会社も救われないとぎりぎりのところで決断しま
しました。人について・・・・。

司馬遼太郎さんが『人間について』でこう語っています。「バカという
のは差別用語ではありません。人間の本性にひそむ暗黒部分のこと
です。人間は一人で歩いている時はバカではありません。イヌやネコ
とおなじくらいかしこいのです。行くべき目的をもっていますし、川があ
ればどうすればよいか、ちゃんとわかっています」。

ところが、集団になって、一目的に熱狂がおこると、一人づづが本然に
もっている少量のバカが、足し算でなく掛け算になって、火山が噴火す
るようにとんでもない愚行をやる、というのです。民族・宗教・国家が
人間を集団化させているといっています。

一人では、CO2(二酸化炭素)が増えるのは好くないことはよくわかって
います。しかし、これが国家ということになると、温暖化の原因を作った
先進国がまず、削減すべきだとなります。先進国だけの削減目標はおか
しい、そういう取組みには参加しない、と今まではこうでした。

コペンハーゲンで開催されるCOP15(国連気候変動枠組み条約
第15回締約国会議)を前に米国と中国が相次いで中期的な温室効果
ガスの削減目標を固めたと報じられました。

中国がCO2削減の数値目標を示したのは初めて、両国の目標値は日本
などの「90年比25%削減」に比べたら低い水準ですが、「米中の削減
目標がCOP15にあたえる影響は大きい」と各紙は評価しています。

司馬さんはこうも書いています「すばらしいことの一つは、ひとびとが
それぞれの国家の国民であるとともに、人類の一員だということに目ざ
めはじめたことです」。そして「むろん、後者のほうは、世界じゅうが
人類の一員である気分を共有したというようには進行していません」とも。

風や草と語る (4)

2009-11-29 | 暮らし
 <濃度上昇の原因は化石燃料の使用と森林破壊>

 08年のWMO の温室効果ガス年報によるとCO2の平均濃度は
385.2ppmに達した。07年より0.52%増加、原因は上記の通り。

 CO2を減らそう、太陽光発電、風力だと技術革新や経済的な
手段を駆使してもそれは部分的な改良にすぎない。問題はもっと
根本的なところに根をはっている。しかし。そこのところが
よく見えない。

 『気流の鳴る音』インディアンの老人が文化人類学者の青年に
「カラスの予言を聞き、草と話をすることが世界を理解する第一歩だ」と
教える部分がある。

『気流の鳴る音』は見田さんの名前を真木悠介というペンネームとともに
有名にした本だ。アメリカ先住民のヤキ・インディアンの生き方や知恵を
素材に近代社会を相対化する視座を開いてみせた著作だが、水俣の漁民の
豊かな世界が、その問題意識をもつきっかけになったという。

 石牟礼道子さんの作品のなかの漁民の豊かな世界は、動物や植物、
風などの人間以外のものと対話し、交歓しながら生きるインディアンの
世界の豊かさ美しさに結びつく。
「そうすると水俣やインディアンの世界のほうが普遍的で近代のほうが
特殊なんじゃないかと気づかされましてね」。

水俣では人間に水俣病が発生する前に猫が狂い死に、カラスも死んだ。
さらにそれより前に魚の行動に異常が現れていた。だからもし、魚の
言葉やカラスの予言が聞こえる感性があれば、人間の水俣病は
防げた、と見田さんはいう。


風や草と語る (3)

2009-11-29 | 暮らし
  <草と語る感性が地球を救う・・・>

 地球温暖化は待ったなし、「WMO(世界気象機関)は地球温暖化の原因と
されるCO2(二酸化炭素)の平均濃度が観測史上最高値を更新したと
発表した、とマスコミは伝えています。

 一方、CO2の二大排出国、米国と中国はこれまでお互いを牽制しあって
あまりたいした約束をしませんでしたが、約2週間後にせまった
COP15の開催を前に、2020年までのCO削減目標を固めたと伝えられます。

 このことは、またいずれふれることもあるかと思いますが、
「風や草と語る感性」についてもう少し書いてみたいと
考えます。お付き合いをお願いできたらと・・・。

 私の筆ではなかなか先に進みませんので、比較社会学者の
見田宗介さんに再登場していただきます。重複する部分も
ありますが、御了承のほど。

 例えば、温暖化対策の交渉が先進国と途上国で対立する、
現実の問題としてあるわけです。見田さんはこういいます。

「他者への共感能力を失えば世界が読めなくなるわけです。他者
すなわち自分が属する共同体以外の人々や人間を取り巻く自然への
共感能力、その能力は、花の咲く時期が年々早まるなど、生物たちが
こぞって地球温暖化への警告を発している今、私たちが取り戻す
必要のある能力です」(つづく)。