2007/5/5
せっかくの休みなので、何かしなくてはと思い、以前から興味のあった
いわゆる「反転増幅回路」を試してみることにした。
昨年だったか、「手づくりの会」に持ち込んだ ライン・アンプは
反転増幅回路だったが、なぜか あまりいい結果ではなかった。
球のアンプと組み合わせると、音が後ろへ引っ込んでしまった。
我が家でも同じ結果だった。
が、一方で以前からMJ誌では窪田氏も「反転増幅回路は音がいい」と
書いておられる。
ものは試しと、古い金田式UHC-MOS FETのアンプに手を入れて
反転回路にしてみた。入力側に10KΩを入れ、帰還抵抗は
100Kとしてみた。改造は簡単だ。
さておそるおそる(保護回路が入ってない金田式はいつもこうだ)、
電源ON。今までの金田式アンプの音とは違う音が出てきた。
一聴すると 中高音域の立ち上がりが良くなった感じだ。
私の作ったこのアンプは、以前からSATRI-ICのアンプに
比べると中高域の音の抜けが劣っていた。高域の伸びも物足りなかった。
低域は締まって、力強さはあるのだが、どうも今ひとつの感があった。
今回の改造で、中高域は俄然良くなったが、低域が、どうも違う感じが
する。なんというか、極端に言うと楽器と楽器との間がスカスカみたいな
感じだ。特に音量が小さいとその感が強い。
しかし、前後に音が展開するのは、いい感じだ。
低域は出ていない訳ではなくて、ある程度、音量を上げていくと
すごい音になってくる。最近のJAZZを聴くとスタジオでモニター
しているのは、こんな感じではなかろうか、というような音(像)が
再現される。SATRI-ICのアンプに換えると、低音が団子状態に
聴こえてしまう。音が膨らんでブーストされた音に聴こえる。
今は、マルチアンプ方式なので、SATRI(低音)、金田式反転アンプ(中音)、
クリスキットP2改造(高音)の組み合わせにすると、それはそれは
凄い低音が団子状態で部屋を揺るがす。ちょっとどぎつい音だ。
ということで、金田式反転アンプ(低音)、SATRI(中音)、
クリスキットP2改造(高音)という組み合わせになっている。
なお、中音用をEL12ppに換えてみても、全体の音は金田式反転アンプが
支配した音は変わらない。
次は、ラインアンプも、せっかくだからSATRI-IC使用のものから
金田式反転アンプに換えてみる。特に音の変化はないが、音像が
引っ込むという症状は見られなくなった。それであれば、
EQアンプも金田式球のアンプなので、CD用のラインアンプも
純正の組み合わせが良いだろうということで、SATRI-ICラインアンプは
お蔵入りとなった。それにしても、金田式反転回路のラインアンプは
なんとシンプルなのだろう。K246+J103+2SC959という組み合わせ
だけども、石の組み合わせを変えてみるのもおもしろいかも知れない。
さて、こうなると、中音用のアンプも金田式反転アンプに換えるのが
常道だろうから、パーツはころがっていそうだから適当なアンプを
作ってみたくなった。