ガトゥ・ハロゥ

八犬伝と特撮と山田風太郎をこよなく愛する花夜のブログ。

犬と忍者と十文字

2009年11月29日 23時44分55秒 | 八犬伝いろいろ
「八匹の犬連れてる忍者がいますよ」


【NARUTO】をようやく読み始めたきっかけは友人のこの一言。
言うまでもなく、はたけカカシと八忍犬のこと。

そして感想。「ナルトの二人の先生ってば、縦一文字と横一文字…」

忍者モノにはかかせない【九字切り】か、「夜嬢帝国」の【洗脳】か。
精神的なケアは横傷一文字のイルカ先生で、技術的な教えは縦傷一文字のカカシ先生。

…上手いことキャラが造ってあるなぁ、と。

登場人物の名前がふざけすぎだろ、と連載初期にあらすじだけ聞いて
忍者学校モノってだけで受付なかったのがちょっとだけ惜しい。

漫画を読まない年齢に達すると、読み始めるにもきっかけがないと。
自分の場合のキーワードは「八犬伝に関すること」。

余談だけど、忍者漫画にしては珍しく主要「双子」キャラがいないな、と
思ってたら作者さんが双子なんですか。脇役の脇役に双子はいるけど。

「サスケ」(白土三平 著)の主人公のサスケには、四つ子でしかもサスケに
そっくりな従兄弟達(物語途中でその内ひとりは殺されてしまうけど)が
いたりする。分身の術を使う忍者相手に、サスケと従兄弟達がそれぞれに
分身の術を仕掛けて相手の分身数を上回らせて勝つというエピソード。

アニメのサスケは、サスケの運命が急展開する手前で上手いこと終わってる。
白土三平の忍者漫画にハッピーエンドは滅多に無い。
原作サスケの最終話なんて、サスケが不幸のどん底に落とされたままで完結。

「忍者は忍者でいる間でしか生きられない」

とは言っても哀し過ぎる。

青アザの「異族」たち  ~ 【異族】 ~

2009年11月27日 02時58分51秒 | 八犬伝いろいろ

 (「中上健次選集2 【異族】)


「八紘一宇その物がまやかしさ」

八紘一宇(はっこういちう)とは、「世界一家」を意味する語。
戦時中の大日本帝国では、「日本を中心(一宇)に、世界(八紘)を
統合すること」の意味に便用され、戦争遂行スローガンとなった。
(ウィキペディア参照)


この物語「異族」の本を初めて手にとったのが大学生の時。

席がガラ空きでチケットが原価割れで手に入る頃のSMAPコンサートに
行く途中、梅田駅の紀伊国屋で購入。きっかけはその少し前に週刊文春の
書評にそれらしきこと「八犬伝」をにおわす様なことが書いてあった為。
作者である中上健次急死の報と共に記載されてあったと思う。

残念ながら未読のうちに震災で行方不明になってしまい、
その後、文庫になったのを知って再購入。
最初の本は未完。この文庫にはその後のあらすじらしきものが「完結編」
の「最終回」として載っている。

「中上健次最後の超大作」というだけあって、読み終わるのに時間がかかる。
読むのは楽。楽だけど、主人公達の思念や考え方に振り回されるので
何度も読むのを中断してしまう。

沖縄の差別問題も多少入っているけど、主要人物全てがなにかしらの
差別を受けているので物語の比重のほとんどがそれに傾いている。

沖縄出身の特撮脚本家として有名な上原正三氏が「ヒーローモノ」でない
差別モノ作品を扱うのであれば、この【異族】は又とない内容ではないかと思う。

子供達は世界を救う ~【デジモンアドベンチャー】~

2009年11月26日 00時04分06秒 | 八犬伝いろいろ
ポケモンに対抗して作られた作品だとかなんとか。

それはともかく、児童少年ホビー漫画のような展開で
「子供」+「パートナー的玩具」の成長物語みたいなもの。
物語の展開は「グランゾート」みたいに「夏休みの冒険談」的。

主人公達は異次元(デジタルワールド)に連れてこられた
「選ばれし子供達」の7人の子供達。
彼らを待っていたのは小さな進化生命体のデジタルモンスター。
与えられた紋章のペンダントと、それぞれのパートナーデジモン
と共に異次元(=自分達の世界)を救う為に戦う。

一応の八犬伝パターンはふまえてると思う。
初期は7人だけど、後半主人公の妹がやってきて8人。
敵に捕らえられてた8匹目のデジモンも合流して8匹。
8つの紋章の文字は、

・太一   勇気  小文吾が主人公ならこんな子。
・ヤマト  友情  素直じゃない子。道節っぽい。
・光子郎 知識  頭脳派で冷静すぎる子。大角っぽい。
・ソラ   愛情  ボーイッシュ。荘助っぽい。
・ミミ   純真  美少女で我侭。毛野っぽい。
・丈    誠実  苦労性最年長。現八かな。
・タケル  希望  頑張る姿が痛々しいので信乃。
・ヒカリ   光  皆にとっても希望の光。親兵衛。

おおざっぱにキャラ分別すると自分的にはこんな感じ。

役目が終わったので自分達の世界に帰る子供達とデジモンの
別れがさらっと終わって「え?これで終わり?」みたいな感じ。
でも、余韻が残る最終回。猫バスみたいに何も無い場所から
電車に乗って帰るというのがいい。続編はいらないと思う。


「ぼくらの」はこの対極にあったような物語かもしれない。
同じサマーキャンプで、洞窟に迷い込んで。そして「選ばれて」
片方は異世界へ飛ばされて。片方は地球を守るロボットの操縦者
…というよりも人間乾電池のような役割を押し付けられて。

「デジモン」はもう一度時間があれば見てみたいアニメだけど
「ぼくらの」は漫画初期からして鬱々な展開だったから2度は見たくない。

ヘタリア幻想

2009年11月21日 02時16分16秒 | 八犬伝いろいろ
ところで、今更ですが【ヘタリア】にハマッたきっかけは、

枢機3国+連合5国の合計8国8人が主要キャラだから。

単行本3巻は年明けの劇場版に合わせて出るらしい。
表紙は連合5国。特装版も買わねば。

今になって思うと、何で2巻の全プレCDを応募しなかったのかが
とっても悔やまれる。(→ヘタリアファンタジアCD)

「チーフ」よりも「リーダー」

2009年11月20日 02時22分58秒 | 特撮
集団ヒーローモノで、ちょっと序列の厳しいのになると
皆をまとめるリーダーっぽい人を大抵はこんな風に呼びます。

「キャプテン!」
「キャップ!」
「隊長!」
「リーダー!」

文科系だと「部長!」とか。
時代物だと、「殿!」「親方!」「お館様!」とか。


…やっぱ、「チーフ!」ってのは合わんような気がするのですが。
スカパーで「ゴライオン」の黄金を皆が「チーフ!」って呼んでて
なんか接客業やホテルのバイトみたいだなー、と笑っていたのですが。

後年、「ボウケンジャー」でもレッドは「チーフ!」と呼ばれてて久々に吹いた。
発掘調査隊みたいな設定だったので、これは「隊長!」呼びの方が…。

兄さまと妹

2009年11月19日 00時23分20秒 | 自己カルト的
「ヘタリア」DVDの各巻の初回特典は、キャラによって違う
OP替え歌バージョン。主要8キャラで2人分ずつなので4巻分。
残りの8人枠には誰が来るのかが結構注目だったのですが…

ちびたりあ&神聖ローマ、スイス&リヒテンシュタイン、
リトアニア&ポーランド、プロイセン&オーストリア。

…北欧組は出番なし…。後々に期待ということで。

自分的には、「スイス&リヒテン」の2人が突発的。
エピソードはいいし、声優さんはハガレンコンビ。
売れ筋的にはいいんでしょうけど。

それでも、オーストリアならハンガリーさんでしょうとか、
スペイン兄ちゃん&ロマーノとか、フィン&スーさんとか
キャラの流れからも見て発売決定して欲しかったなぁと。

そして彼らは片目を隠す<2>

2009年11月18日 01時17分17秒 | 自己カルト的
見せたくないから隠す。


周囲への同化を望んでいるけれどし何処かで拒んでいるような。
だから見える世界の半分を隠すつもりで、見えるものを半分にする。
実際には、遠近感が若干狂うだけで両目と見え方は変わらない。
「世間をちょっと斜めに見ています」と周囲にアピールの甘ったれ。
精神的なことから考えるとこう。

昔の日本の「神様への生贄」とかみたいに
「普通の人間を【人工的に特別な人間】に位置づける」
為にあえて何処かを欠損させて「逃げられない存在」にしてしまう。
足を折ったり、刺青彫ったり、眼を潰したり。
シャーマン的なことから考えてみるとこう。

と、すると。

逃げられない「宿命」を背負わされたのが「鬼太郎」系。

・カカシ(「NARUTO」)
・ギンコ(「蟲師」)
・ラグ・シーイング(「テガミバチ」)
・鬼太郎(「ゲゲゲの鬼太郎」)
・マータリ・シュバン(「DAIVA」)
   *マータリの場合は別のモノを隠すためのカモフラージュ

変えられる「運命」を持った記号的な象徴的な存在が「ジョー」系。

・島村ジョー(「サイボーグ009」)
・ジルベール・コクトー(「風と木の詩」)
・エドガー・ポーツネル(「ポーの一族」)
・そのほか多数。

記号というか、「キャラのパターン」という感じ。
例えば「島村ジョー」の場合は、
「迫害される立場でありながらも繊細さと強さを併せ持った
 孤児の少年が運命に翻弄されつつも強く生き抜いていく」

→ジョーの派生で、萩尾望都は「エドガー」を生み出して
「異質な存在側の苦しみや魅力」が描かれた「ポーの一族」を。
(そう考えたら「鬼太郎」派かもしれないけど)
竹宮恵子は「ジルベール」を生み出して禁断の美。
「少年愛を軸にした愛憎物語」の「風と木の詩」を描きあげてる。

そしてこの2人の御大のキャラも「キャラパターン」の派生の元になって
多くの類似キャラ・作品が多種多様に別場所から生み出されてる訳で。

大雑把過ぎるくくりかもしれないけれど、単純にはそんな感じだと
思ってる。

「ただもう可愛い女の子を描く為に漫画を描く」ロリコン漫画家の元祖
吾妻ひでお氏…も何故か昔、ジョーの怪しいイラストを描いていたりする。
「チョコレートデリンジャー」のチョコちゃんとか、「あめいじんぐまりー」の
マリーみたいな、トロンとしたロリータフェイスのジョー。

間違っても「ハイパードール」のランジェちゃんや、「ミニティー夜夢」の
夜夢みたいな可愛くて凛々しカッコいい少女ロリータ風じゃない。
男は怪しいかキモイかヘンなヤツかヘロヘロかロンパリかでしか描かないのに何故?

【島村ジョー】は、ショタ系にもロリ系にも見ることができた「中性的キャラ」
の原点でもあったのかも。今でこそ二次キャラの「女体化」は珍しくないけれど、
この吾妻ひでお版【島村ジョー】はインパクトがいろんな意味で大きくてイタイ…

しかもよりにもよって「贋作・ひでお八犬伝」に巻末頁に掲載されているので
本を捨てるに捨てられない。

そして彼は片目を隠す

2009年11月17日 19時22分21秒 | 自己カルト的
片方の眼を指で隠してみる。世界は半分になるか?

上記は山田ミネコのライフワークである代表作
「最終戦争伝説シリーズ」の「最終戦争」の冒頭文。


片目隠しキャラってのは二つの系列に分かれていると思う。

時代を遡っての元祖なら「鬼太郎」派か、「島村ジョー」派。
「片目に何か秘密がある」か、そうでない「ただ隠してるだけ」か。

自分の記憶の中での漫画やアニメ(小説は除外。視覚イメージとして今回は考える)
のキャラを遡って無理矢理30人くらい引き出してみるとこんな具合。下記参照。


・宇宙太(「無敵超人ザンボット3」)
・美利(”風のビリー”「爆球連発!スーパービーダマン」)
・チョウジ(「神八犬伝」)
・シャカイ(「ザ・ムーン」)
・サンジ(「ONE PIECE」)
・カカシ(「NARUTO」)
・ギンコ(「蟲師」)
・ワタリ(「ワタリ」)
・島村ジョー(「サイボーグ009」)
・ジェット・リンク(「サイボーグ009」)
・ジルベール・コクトー(「風と木の詩」)
・エドガー・ポーツネル(「ポーの一族」)
・オスカー(「トーマの心臓」)
・マライヒ(「パタリロ!」)
・バジル(「家庭教師ヒットマンREBORN!」)
・ラグ・シーイング(「テガミバチ」)
・神尾アキラ(「テニスの王子様」)
・鬼太郎(「ゲゲゲの鬼太郎」)
・滝一(「キャプテン翼」)
・キリコ(「ブラックジャック」)
・ヴィラル(「天元突破グレンラガン」)
・伊達征士(「鎧伝サムライトルーパー」)
・R・田中一郎(「究極超人あ~る」)
・八神庵(「KOF」)
・ザ・ニンジャ(「キン肉マン」)
・レティフィーナ(「マジシャンロード」)
・佐馬之介・ドーディ(「銀河烈風バクシンガー」)
・アイシー・ブルース(「銀河疾風サスライガー」)
・マータリ・シュバン(「DAIVA」)

眼帯キャラ…駄目だ今ではもう
「衝撃のアルベルト」さんが真っ先に思い浮かぶ。
次点はキャプテンハーロックとか。

・アーバイン(「ZOID」)
・更木剣八 (「ブリーチ」)
・ラビ(「D.Gray-man」)
・クローム髑髏(「家庭教師ヒットマンREBORN!」)
・ファンファン大佐(「仮面ノリダー」)
・芹沢博士(「ゴジラ」)
・伊達政宗
・柳生十兵衛

隻眼キャラはちょっと趣旨が違うので除外。
横山光輝キャラはそうなると全滅。眼帯か傷かつぶれてるか。隠してないし。

・「風魔の小次郎」の竜魔
・「闇の土鬼」の土鬼
・「ベルセルク」のガッツ
・「キャプテン翼」の片桐さん
・「釣りキチ三平」の魚神さん
・番外:横山光輝キャラ多数

犬のお父さん

2009年11月17日 01時25分31秒 | 八犬伝いろいろ
ソフトバンクCMの白い犬のお父さん。

…「八房」も考えてみれば「犬のお父さん」なんだよなぁ、と。

常識ぶっとんでる設定だけど、犬のくせにお父さんが人間くさくて
(元は人間だったらしい)人間の家族とほのぼのしてるのがいい。

ぶっ飛んだ設定の長期シリーズCMといえば、宇宙人ジョーンズさんの
缶コーヒーCM。人生ちょっと失敗しちゃった感がなんとも。

もひとつは、トレハロースの宇宙人シリーズ。
最初に見たのは、ヒゲがあって頭が縦長なシルバーブロンドの美女2人と、
ドラえもん17巻に出てきた侵略宇宙人を銀色に塗ったようなお父さん。

→地球人の青年が、美女の片方と恋に落ちてお父さんに反対される
→青年、なぜか歌のお兄さんになって皆とダンス
→いつの間にか結婚して子供が生まれてる
→子供が小学生くらいになって女の子にドキドキ
→子供、高校生くらいになり路上ミュージシャン

そのしょっちゅう見るわけじゃないのに、見かけるたびに物語が進行してる。
しかも展開早過ぎる…。

七つの指輪もらった

2009年11月12日 22時58分28秒 | 自己カルト的
久々にリボーン。

とりあえず指輪はまとめて携帯ストラップにしてますが。
…デザインがイマイチなので付けたくないのが本心です。

さて、巻数伸びてたので久々に読みに行きました。

綱吉と同じ「大空」のキーワードを持つ「アルコバレーノ」
だった「ルーチェ」=「ユニ」とでもしておかないと
もう後がないでしょ。たとえお約束過ぎとかいわれても。

「大空」のリングを持つ綱吉が守護者達の統括役
というか、最強能力持ってるらしいので
「大空のアルコバレーノ」=「ルーチェ」=「未来編のユニ」
ってことでは。一応、ユニの母親とされているアリアですが、
「DNA検査で母娘証明済み」て辺りからおかしい。
DNAらせん構造の証明しただけだから、「アリアが産んだユニ」
じゃなくて「ユニが産んだアリア」でも同一DNAとして証明されるワケで。

他の6人が男性でそのまま見事に呪いひっかぶって赤ん坊姿に
なったけれど、ルーチェはアリアを生むまでは大人で、出産後は
赤ん坊の姿でどっかに隠れていて呪いの影響か何かで娘が早世した後
「娘」としてファミリーの前に少し育った状態で現れた、と。

まー実際こんなところではないかと。
マフィアの未婚の女ボス直系の娘が、突然現れてあの幼さで「母性」の
かたまりのような行動とっていたのもちょっと別の意味でありえない。
百蘭に単独で会ったのも、いろんな条件重なってアルコバレーノだけど
死んでいなくて赤ん坊の姿でもなくて、「大空」の持つ何かの能力を
持つルーチェだからこそ「何かを見通して全て計算尽くで動いていた」とか。

10年後の綱吉はルーチェ=「ユニ」と会って、今起こっていることも
結果も計算していたんではないかと。ルーチェと同じアルコ(属性:嵐)
のフォンが守護者の一人である雲雀と瓜二つというのもやっぱりアレだし、
敵組織内の中核にいてほとんど監禁みたいな状態だった入江君もどこで仲間に?
(ランボのファミリーから昔送られてきたダンボールの中に、バズーカの
 原理を証明させるような何かがあったと考えてるけど)

読みながら「どうやってこの人選?」と思ってたけど、雲雀もアルコと
本人もそうとは知らないうちに関連があったと思えば何とか納得。

タイムスリップモノって一本主軸がないと「何でもあり」で
収拾つかなくなるし。「10年バズーカ」なんて、メルモちゃんの
キャンディー(青で10年成長、赤で10年若返り。時間制限あり)
みたいなものじゃないか、と。

もう、リボーンが更に未来から来た未来人で、綱吉が過去へ過去へと
飛ばされてしまって綱吉=初代でも構わない。

むしろそのくらいタイムスリップモノ王道の方が潔いかも。
だって、「未来編」つまんないんだもの。アニメは論外。