「アンフェア」第４話 揺るがない、篠原涼子・・。

今週の三上検視官は音の捜査官。小手川裕子とのタイ勝負でしたね。お見事。

あんな風に分析して場所を特定するって凄い。ドラマだから多少大げさには

してるでしょうけど、実際の分析もこんな風にやるのかしら？本当に面白かった！

 

該当するビルは約４０００件。捜査員は１５０名。日没まで間に合わない。雪平は

嘆くが淡々と調べるのみという。安藤は掛け合ってくるという。自分が行けば

何とかなる？甘いよ。雪平のため息が・・・。そしてもちろんそれは却下でした（苦笑）

このとき、三上捜査官、大活躍！

　　音の二層により、信号で止まる気配がないから上下二段の高速道路。

　　盲人用信号機があるから大きな道路が近くにあり。

　　そして水の流れる音。

　　それに加えて、東京タワーを見るためには７F以上の建物。

あっという間にそのビルは限定されました。麻布。近くにいた雪平。

単独行動はダメだという声を無視し走ります。非常階段を上リきるまで苦しい息。

美央の顔を思い浮かべていたのにそこには平井の死体が。

呆然とする雪平。そしていつもの栞がそこに。

　　　　　　　　・・・アンフェアなのは誰なのか・・・。

 

そういえば今週のモノローグは瀬崎でしたね。

犯人を示唆してなのでしょうか？この先もこのパターン？

 

和夫は雪平に電話します。お互いに相手の過失をあげつらいののしるだけ。

そんなことではどうしようもない。俺は美央を探すからお前は事件を追え。

さて牧村の素性。交通事故で家族を失い、両親もなく天涯孤独。美央が自分の

子供が帰ってきたようにかわいい。元絵本作家。

う～ん、ずっとこの人を疑っていたのに違うのでしょうか。

ビルの屋上で東京タワーの絵を描かせたのは何のため？学校を休ませてまで

行く必要があったのか？おうちに帰りたいと訴える美央に、もっと遠くへ行こうとは

どういうことでしょう。どんどん理解不能になっていきます。

この人は今回は被害者のようにみえます。

姿の見えない犯人に連れ去られてしまいました。

安心させるための電話さえかけさせられています。犯人の目的は何でしょうか。

でもなぜか両手を広げて安心できないのよね。彼女の秘密めいた雰囲気のせい？

 

雪平に瀬崎は電話をしています。

屋上で夕日を見ていたら声が聞きたくなりました。囮捜査、残念でしたね。

今度こそ東京タワーを見ながらコーヒーを飲みたい・・・

あなたほど世の中のアンフェアを憎む人はいないと思う。がんばって・・・

　　　　　　屋上。夕日。東京タワー。

殺人予告の電話のフレーズがしっかり入る瀬崎の電話でした。

雪平への宣戦布告とも受けとれます。

囮捜査のことも、これを契機に元夫にマスコミへのリークを依頼しました。

やがて場所の特定がもたらされ雪平は平井の死体を発見しました。

　　　　　　雪平は瀬崎が気になり始めています。

　　　　　　それは、そっと雪平の胸に忍び込んできたようです。

捜査員が一斉に去っていく中、一人推理小説下巻を読み始めます。

素直に一億つめば済んだはずという「か弱きもの」にあたる部分には平井を入れて。

　　　　　　「実に下品でアンフェアな生き方・・・」

雪平はその前日の夜を思い起こします。たぶん少し愛しかけた・・。

下巻の最後には「最後の仕上げが残っている・・・」きっとこのあとに続く殺人が。

　　　　　　でも、次の殺人は防がなくてはならないの。

雪平の決意。

安藤が曲がるはずのないところで止めさせられたビル。ちょっと待ってて。

屋上にはやはり瀬崎がいました。

負け犬と森川に呼ばれいつか「殺されるよ」と不敵に笑った瀬崎。森川はどこ？

屋上には今、一人で夕日を見つめています。雪平は缶コーヒーを渡して言います。

　　　「瀬崎さん。私たちは似たもの同士と思っていました。

　　　　無愛想で非常識な人間。でも、アンフェアなのは・・あなた。」

あの夜と同じようにさりげなく淡々と、けれど確実に。あなたよ。追いつめる雪平。

　　　「推理小説書いたのはあなたでしょう。下品でアンフェアな生き方・・」

推理小説の中にある、これはあなたの言葉よね。ふっと笑って瀬崎は答えます。

世の中のアンフェアを憎む雪平にこそ聞いてほしいとばかり。

　　　「小説家志望の僕のやり方で自分の存在意義を

　　　　確かめたかったのかもしれない」

　　　「腐った世の中に波紋を起こし希望を見出したかった」

あなたもそうでしょと雪平に言い切る瀬崎。

違うわ。あなたとは違う。アンフェアの意味が違うのよ。絶望だけがそこに、雪平。

 

最後の仕上げと、縛りつけた森川をドアをあけ引きずり出す瀬崎。

私の前で殺人は犯させない。狙いを定め、ナイフを降りおろす瞬間、銃声が。

　　　何も見えてない雪平。いつまでもその姿勢のままで。

 

三上から渡された瀬崎の仕上げの頁。

　　「女刑事は犯人を撃つ。一瞬のためらいもなく。かつて愛しかけたものを撃つ。

　　　彼女は泣かない。彼女は揺れない。

　　　そして夜が来て、次の朝が来て、彼女はいつもの日常へと戻る」

 

 瀬崎の美学はその理解者として雪平を得んとしたところにあったのでしょうか。

その目的がはっきりしません。小説は書いたけれど、過去４件共に瀬崎が実行

した殺人とはどうしても思えません。謎のまま、事件は終焉を迎えたかのように

見えました。しかし新しい事件の根が音を立てずに寄ってきています。

雪平の携帯には娘と女を預かったと。

そのころ和夫はいるはずの美央を自宅に見つけられません。

　　　　　　　　美央と呼ぶ声。もしもしと虚しく響く雪平の声。

　　　　・・・・相変わらずドキドキして終わりました。美央ちゃん無事でいて。

 

 

やはり瀬崎が怪しかったと睨んだ通りでしたが、どうも腑に落ちません。

瀬崎の目的がはっきりしませんし瀬崎から見て、か弱きものが平井で

愛する者が理恵子というのもいまひとつ、理解がしにくいですよね。

ラストまでずっと本当の黒幕が引っ張っていくのでしょうか。

その事件と、今回の小説がつながるのかどうかもいまだ謎です。

新しいゴーストは橋野でしたね。怖がっていたのにデビューをちらつかせてもらい

喜んでいました。ますます疑惑はあちこちに散らばり、それぞれが膨らみます。

 　今週の三上検視官はなかなかいいところをもぎ取っていましたね。

　「私の見解によると・・」と言い出すと必ず止めが入るのがやたらおかしい。