from Berry Street

ニューヨークライフ with キッズ

アメリカの教育について

2007-11-27 13:10:30 | School



アメリカってホント面白い国。
というか、やっぱり広いし、多種多様なんだなぁ。教育に関しても、ホントそれぞれ。
3歳からお受験教育を始める親もいれば、子どもの宿題さえ見ない親もいる。
学校のボランティアに一生懸命な親もいれば、「そんなの関係ねー」(もう古い?)
って、何があっても来ない親もいる。親の教育方針だけではなく、学校も様々。

学校によって、勉強の仕方も違えば、進み具合いも違う。
カリキュラムも全く違ったりする訳で、日本では当たり前と思っていた事が
当たり前ではなかったりする。例えば、椅子に座って本を読む。

浩優の学校では2年生になって初めて、椅子に座って本を読んでいる気がするなぁ。
去年まで椅子に座ろうが、カーペットに横になろうが、本を読む態勢は自由だった。
今年は皆きちんと座って読んでいる。

国語の教科書も無い。読みたい本を自由に選んで、自分のペースで読む。
たくさん読める子はとても難しい本を読んでいるし、そうでない子はその子の
レベルに合った本を読んでいる。読んで書く。これがいわゆる国語のクラス。

算数も宿題のテキストはあるが、やはり教科書は無い。
そして算数に関して言えば、学校によって、違ったメソッドで勉強する。
浩優の学校はシンガポールマスと言って、シンガポール式の算数だ。
ニューヨークで、シンガポールマスを取り入れている学校は、浩優の学校ひとつだけ。
このシンガポールマスに魅力を感じて、この学校に入れたいと思う親も多いそうだ。

日本ではインド式計算というのが流行っているらしい。
テキストブックをお友達に見せて貰ったところ、シンガポールマスに似ているので、
きっと同じものだと思う。あるインド人のお母さんが「シンガポールマスは実は
シンガポールではなくて、インドが最初なのよ」と誇らしげに言っていたのを
なんとなく覚えている。

他にも、2カ国語教育と言って、週3回英語、週2回スペイン語で全て学ぶ学校。
キンダーから第2外国語やチェスなどを学ぶ学校。1年生と2年生というように、
2学年一緒のクラスの学校。宿題が多い学校と少ない学校。通信簿の付け方が
厳しい学校とそうでない学校。人種や宗教が様々なように、学校も様々。

親もその子の性格にあった学校選びにいろいろ悩むところだが、
幼稚園からキンダーに上がる時に、その子の性格にあった学校選びの為の
カウンセリングなどもしてくれる。このカウンセリングで浩優は何て言われたか・・。

「Hiyuのような元気な子は、小さなこじんまりとした学校では無い方がいい」

今、改めて思っても、確かに・・・。

「Hiyuのようなおしゃべりな子は、自分を主張できる、人種的にも多様な学校がいい」

これも、ごもっとも。先生、よく知ってらっしゃる。

「Hiyuのような褒めて伸びる子は、チャレンジングな環境がいい」

要は「お調子者で褒めるとすぐにつけ上がる」と言う事ですな。

浩優が4歳の時にアドバイスして貰ったこの3点、今でも忘れない。
そして選んだ今の学校。確かにこの3点がぴったりとはまってると思う。
小さくこじんまりしてないし、おしゃべりで自己主張の強い子も多い。
人種も様々で、まさにニューヨーク。勉強の仕方も面白い。

アメリカの教育制度のいいところは、チョイスがあるところ。
そしてそのチョイスを求めて、変える事に抵抗が無いところ。
「子どもの教育はアメリカで」と、わざわざその為に越して来た人達もたくさん
知っているが、なるほど、そういうところなんだと最近ようやく解ってきた。

元気で楽しく学校に行ってくれるのが一番!
と言いつつ、さぁ今日も宿題頑張りましょう!と教育ママは忙しいのだ(笑)。






Give Thanks !

2007-11-23 14:17:22 | New York



今日11月22日は、アメリカの感謝祭ホリデーだった。
感謝祭「Thanksgiving Day」は、家族に、友人に、
美味しいご馳走や、それら全てを与えてくださっている神様に、
Give Thanks をする日。ありがとうの感謝の日だ。
私はこの日が大好き。

18日(日)に教会でサンクスギビングの礼拝があった。
礼拝の後、恒例のサンクスギビングディナー。
教会のディナーは、実はどこのレストランにも負けない位、本当に美味しい。
浩優と一緒に作ったブラウニーを持参し、今年もお腹いっぱいご馳走になった。

今年も恵まれない子供達への寄付があった。
モノが溢れ過ぎているニューヨークに住んでいると、お金さえあれば、
何でも簡単に手に入る。その逆に、お金が無ければ、何も買えない。
お金があっても愛情に飢えている子もたくさんいるし、
お金はないけど、たくさんの愛情を日々受けて、育っている子達もいる。
この広い世界に、恵まれない子供達が沢山いるという事、
浩優に伝えたくても、言葉だけではなかなか伝わらない。
でも、感謝祭に聞く牧師先生からのメッセージや、
こうして「形」として、モノを届けるという行為など、
繰り返し見たり聞いたりする中で、学んでいける事もきっとあるんだと思う。

今日は夫が5時間半もかけて、オーブンでターキーを焼いてくれた。
色とりどりのたくさんの野菜のお料理と、心を込めて(汗をかきかき)
焼いてくれたターキー。「いただきます!」の言葉が我が家に大きく響いた。

ありがとう。いつもありがとう。
たくさんのありがとうを、何度言ったら伝わるだろう。
浩優に、ありがとう。夫に、ありがとう。
そして、日本の家族に、ありがとう。
全て与えて下さっている、神様に、ありがとう。

サッカーが人気な訳

2007-11-20 03:42:51 | New York



NYは圧倒的にサッカーをやっている子が多い。
というか、やらせている親が多い。
私は単純にNYみたいな大都会では、サッカーのように、ボール1個あれば
どこでもできる、その便利さがいいからだと思っていた。
サッカーに比べて野球は、野球ができる場所にわざわざ行かなければいけない。
サッカーだったら、校庭でも公園でも、どこでも気軽にできる。
そう思っていたが、どうもそれが理由ではなかったようだ。

先週今週と、子どもにサッカーをやらせているママ達からこんな話を聞いた。
その人達によると、

「サッカーできるってかっこいいじゃない。」
「サッカーって、セクシーでしょ。」

だそうだ。
ある親は、子どもは野球もやりたいと言ったそうだが、

「野球は駄目。」

と言ったらしい。
彼女曰く、野球は太った体の大きな人達が、ビールとかラッパ飲みして、
ウォーって感じで応援する、とても野蛮で品の無いスポーツ。
それに比べて、サッカーはセクシー。

???

そうなんだ。。
えーっと、うちの子、野球やってるの知ってますよねぇ??
なんて失礼なフランス人!これだからフランス人ってアメリカで嫌われるのよ。
と、心の中で思いながらも、実は私、大のフランス好き。

私は、野球がかっこいいから、自分の子に野球をやらせている訳ではない。
明日止めたいと本人が言ったら、それはそれで仕方無い。
今まで情熱を燃やしてきたものを止めたくなるには、それなりの理由があるはず。
その理由が何なのか、それは気になるところだけど、やるかやらないかは本人が
決める事。親が押しつける事ではないと思う。
いちがいに言えないが、サッカーを夢中でやらせている親何人かの話を聞いていて、
中には子どもはあまり好きではない、でも親としてサッカーは続けて欲しい、
という人もいたりして、なんだろう。これって親のエゴ?

サッカーのユニフォームを着た自分の子どもにほれぼれし、奇声を挙げる親達。
「でも子どもはやめたいって言うのよ。」
とか聞くと、それって・・・。と思う。

フランス人の彼女はよっぽど野球が嫌いらしく、先日のバースディパーティで
子ども達が野球の映画を観ていたら、本気で頭を抱えていた。
きっとまた自分の子が野球やりたいなんて言ったら困るのだろう。

「Oh, my God .. あぁ、なんて事。
こんな映画を観るなんて、あり得ない・・・。」

と言っていた。
何もそんなに嫌わなくても。
ちなみに、うちは野球一家ですけどー。
超失礼なんですけどー。

A.Rodやジーターはかっこいいと思うんだけどなぁ・・・。


ポットラックディナー

2007-11-15 07:43:11 | School



浩優のクラスの、ポットラックディナーが先日行われた。
ポットラックディナーとは、皆それぞれ、食べ物や飲み物を
持ち寄って行われるパーティの事。
浩優の学校では、毎年この時期に、クラスの誰かがホストファミリー
となり、家を開放し、先生と父兄が集まりパーティをするのが恒例で、
先生や父兄同士が交流を持つのが目的で行われるパーティだ。
子ども達はいないし、夜だし、お酒あるしで、大人にとっては
楽しいひとときで、私も毎年楽しみにしている。

私は毎年お寿司を持っていく。
以前は夫の手作り寿司だったが、人数が多くて大変なので、
去年から日本のレストランでパーティ用お寿司を買って
持って行っている。お寿司はいつも一番人気で、たっくさん
買って持って行っても絶対に余らない。皆喜んで食べてくれる。
今年の私にとってのヒットは、クラスメートのお父さん手作りの
「地中海風野菜のオードブル」だった。
グリルした色とりどりの野菜達、どれもこれもとっても美味しかった。
そして、浩優の担任の先生、ジェニファーが作ったブラウニー。
甘過ぎず、ちょっとさくっとした感じも私好み。ご馳走様でした!

今回ホストして下さったファミリーは、ご夫婦共にアーティスト。
そして子どもは“バリバリ”ロックンロールのドラマーで、NYの有名
ライブハウスはもちろん、ヨーロッパでツアーもした事のある天才少女。
髪の色も、9月から赤、青、紫と変わっている。
日本だったら見た目は不良と思われるかもしれないが、両親共に教育熱心で、
宿題や学校での勉強もしっかりやっているから、学校側も何も言わないのだろう。
この日はパーティという事で、子供はお友達のお家にお泊まりに行っていた。

改装工事が終わったばかりという真っ白なおしゃれなお家で、
美味しい料理と美味しいお酒。大人だけの楽しい夜だった。

指切りげんまん

2007-11-03 21:56:33 | Hiyu



今日ひゆうと本気で指切りげんまんをした。
またしても、今日の私は自己嫌悪。
自分の気づかないところで、この子を本当に傷つけていた。

11月1日。3回目のセントラルパークへの遠足。
1回の遠足につき3箇所で「スタディ」と言って、絵を描いたり、
ワークシートの問題に答えたりする。
スタディに入る前、あるいは行く先々のポイントポイントで、
歩くのを止めては、先生が歴史的なお話をしたり、生徒に質問をしたりする。

ついつい自分の子どもに対しては、口を出したくなってしまう・・・。
ちゃんと先生の話を聞きなさい、集中しなさい、
もっと積極的に手を挙げるようにしなさい、などなど。

ワークシートに書く字が汚いので、注意をしたのだが、
浩優の投げやりで調子に乗ったような態度に頭にきた。
そして、私はついつい、

「ルビーのノート見てみなさい。とっても綺麗に丁寧な字で書いてるから。」
「キャルだってほらっ、とっても綺麗に書いてるじゃないの。」
「マシューも綺麗ねぇ~、お友達皆綺麗に書いてるじゃないの。」

と、他の子と比べてしまった。

寝る前に今日の遠足の話になった。
何度言っても解らない「集中する事」と「丁寧に書く事」。
話しているうちにどんどん頭に来て、寝るどころではなくなってしまった。
気がついたら、私の隣で枕元に顔をうずめて涙目になっている浩優。

どうして泣いているのか聞いたら、私が他の子と自分を比べるのがどうしても嫌だと言う。
僕は一生懸命やっているのにママは解ってくれない。
質問だって、僕には難し過ぎて解らないから手を挙げられないのに、ママは僕を責める。
そして一番嫌なのは、他の子と僕を比べる事。

小さな肩をふるわせ、呼吸困難になるかと思われるくらいに号泣する浩優。

しばらく浩優の気持ちを理解しようと黙っていたが、本当に浩優にとって、
私の今までしてきた行為が嫌で嫌でたまらなかったと解った時、
私の方こそ泣きたくなった。

ママ、失格だね・・・。

指切りげんまんをして、もう2度と他の子と比べたりしない事を約束した。

浩優が最後に私に言った言葉は、

「僕だって自分の悪いところは解ってる。」だった。

解ってるが故に、悔しいのと悲しいのとで泣いているのだった。

「ママが僕にいろいろ言ってくれるのはリスペクトしてるし感謝してる。
 だけど、どうしても他の子と比べられるのはヤダなの。」

私よりも、よっぽど大人っぽい事を言える浩優にびっくりした。
気がつかないうちに、こんなふうにモノを考えられるようになってたんだ。
自分の事も、ママの気持ちも本当はちゃんと解ってる。

自己嫌悪の気持ちと、私が思っていた以上に成長していた浩優への驚きや
戸惑いや悲しさなど、なんだか解らない複雑な感情で、胸が苦しくなった。

気がつくと一時間が過ぎていた。
絵本を読んで、いつのまにか寝息をたてている浩優。
泣きはらした目と、たくさん泣いてたくさん汗をかいて濡れた髪。
モンキーバーでマメをつくった小さな手は、私の手をぎゅっと握っていた。

ごめんね、浩優。
ホントに私って、駄目なお母さんだなぁ・・・。
今夜もまた自己嫌悪。指切りげんまん、守るからね。