エクストリーム四十代のかもめ日記

野球を中心に、体力気力に任せて無茶をしがちな日常を綴る暑苦しい活動記。

ロッテに澤村がやってきた

2020-09-12 15:10:51 | プロ野球
長年のロッテファンであり、元巨人ファンとして読売ジャイアンツに
いろいろ複雑な感情を持っている私ではありますが、このたび、巨人から
澤村拓一投手が移籍したことについては大きな喜びを感じています。

なんか、コアラのマーチとか持ってポーズとっちゃって、楽しそうやん!
巨人の時は、販促物に写真等が使われることはあっても、直接新聞の
宣伝をさせられるようなことはなかっただろうから、カルチャーショック
受けてるかな?
親会社の宣伝を嬉々としてやってくれると、ロッテが球団を売らずにいて
くれるだろうから助かるよ! 気さくに応じてくれてありがとう!!

そしてもちろん、圧巻の三者三振デビューもよかった!
3人めの打者のファウルフライを捕手・田村が落とした時、私は一緒に
テレビを見ていた母に、ハイテンションで「これは三者三振のお膳立て
だから!」と繰り返していたのですが、ほんとにその通りになって、
結果論ではありますが、田村グッジョブでした。(次は捕れよ!)
翌日は澤村が一面を飾った日刊スポーツ、スポーツニッポン、サンケイ
スポーツの三紙を買って、小脇に抱えて出勤しました。(ロッテが一面の
時には可能な限りスポーツ紙を買うことにしているのですよ)

昨日も三者凡退でしっかり1イニング抑えてくれて、歓喜!
最初の打者に3ボールになった時、外れ方も悪かったので「本領発揮!?」
と戦々恐々としましたが、燃えるストレートで空振り三振斬りという
結果に「ほえ~」と感激していました。特に2ストライクめの球は、
あれが私的には「見ていてごはん3杯はいける」ってやつでした。
生え抜き主義で外様に厳しい私ですが、澤村にはこのままロッテに
溶け込んで、がんばっていってほしいと思います。

元々、澤村に関しては擁護派でした。
長年巨人のために尽力してきた主力の投手なのに、年俸の査定は(巨人比
ですが)いつも辛い。「DVで離婚」とか言われてますが、2011年、
23歳でプロ入り1年目のオフに、7歳も上の女子アナと結婚するなんて、
完全に「巨人入り間違いなしの有望選手に年増の女子アナが早々に目を
つけて手練手管で持ち込んだ醜悪婚」じゃないですか。
野球しかしてこなかった二十代序盤の男なんて、金になる男を全力で探す
三十近い女子アナにとっては格好のカモですよ。
交際開始時、大学生とアラサーだよ。この離婚で、澤村がやたら叩かれる
理由がわからない。離婚は双方の責任としても「女子アナの餌食になった
澤村が可哀そう」という声がもうちょっとあってもいいんじゃない?

それに巨人ファンにも他球団ファンにも、むやみに澤村アンチが多い。
もちろん、巨人戦もテレビでよく見るので、四球連発や痛打で「うわ~、
澤村やっちゃった~」という場面だってたくさん見ましたよ。でも、
DVとか離婚とか人間性がとか、グラウンド外のことは関係なくないか?
山口俊の暴力沙汰みたいに実際に事件になったならともかく、澤村の
プライベートの話って週刊誌とか噂レベルの与太話が根拠だし…
鍼治療の被害とか、結果が出ないからと「3軍」にまで行かされるとか、
なんか球団内でも澤村に対しては嫌がらせのように変なニュースがあり、
「性格悪い選手はどの球団にも一定数いるだろうに、こんなに澤村ばかり
性格云々と叩かれ、球団からの扱いもビミョーというのは、むしろ本人の
問題ではないのでは?」と思っていました。
もちろん一定の「本人の問題」もあるのでしょうが、この世の中には、
怖いことに「なんとなく虐げていい人」という立ち位置ができてしまう
ことがあり、澤村はそこに陥っているように見えていました。

とにかく澤村に関しては、悪口はたくさん聞こえるものの、「澤村本人が
こういう性格の悪い発言をした」みたいな実際の事例がまったく見聞き
できなくて、非常に異様なものを感じていました。
これは「叩かれ役、虐げられ役になってしまったストイックな野球バカ」
なんじゃないかという印象を持っていたわけです。
結婚の経緯から言っても、良くも悪くもかしこく立ち回れない、押しに
弱い筋肉バカなんじゃないかって感じだし…

そして、斎藤雅樹ファンの私は一時期、斎藤監督率いる巨人の二軍を
追いかけ回していた時期があるのですが、その頃のクルーズをめぐる
報道について、澤村と重なるものを感じています。
2014年~2015年の2年間、ロッテでプレーしてくれたメキシコ
出身の内野手、ルイス・クルーズは、ガッツのあるナイスガイで、しかも
ゴールデングラブを受賞するほどの守備の名手。
しかし2016年からは2年4億8千万円で巨人と契約してしまいました。
ロッテファンはみんなクルーズが好きでしたが、球団にお金がないからと、
泣く泣くクルーズを見送りました。
でも2016年、クルーズは巨人の二軍にいることが多々ありました。
しかも報道では「素行不良外人」という扱いになっていて、練習をあまり
真面目にやらない、気分屋で言うことを聞かない…など、ロッテ時代の
クルーズのイメージとはまったく違う人物評がされていました。
でも、ジャイアンツ球場(巨人二軍本拠地)で見るクルーズは、塁に
出れば塁審に笑顔で声をかけ(何しゃべってんだろ?)、相手の捕手が
ファウルを追って放り出したキャッチャーマスクを拾ってあげ、懸命に
走り、周囲とコミュニケーションを取り、ひたむきに頑張っているとしか
思えませんでした。
ラテン系だからムラッ気はあったと思うけど、日本とメキシコの「勤勉」
の基準は違う。クルーズに限って、素行不良なんて絶対ない。
まさかの、東スポの『巨人・クルーズ“懲罰抹消”に古巣ロッテは驚き
「きちんと話せば従った」』という記事が真実だと思います。
この「ガッツあるナイスガイ」と「素行不良外人」という評価の違いが、
巨人の選手に起こりうる一種の悲劇なんじゃないでしょうか。
だとしたら、澤村拓一という投手も「性格の悪いワガママ筋トレマニア」
なんかじゃ決してない…そんなふうに感じます。

今年のロッテは好調ですが、私がちょろっと井口監督に対して書いた通り、
ロッテの選手を大事にしてチーム愛を発揮している時には強く、福田だ
岡だと外様を重用している時は明確に負けています。
「その次のマーティンにまで回れば一発逆転勝ちも…」という9回2死の
場面で打率.111の代打鳥谷を出すような「おともだち至上主義」の
敗退行為をした時は唖然。この手のことをやっていなければ、ロッテは
実はもっと勝っていたのですがね…
美馬については「とにかくホークスを倒す」という意図で獲ったんだなと
思ったのでまあ割り切ったのですが、福田、岡、鳥谷はほんとに要らない。
鳥谷は、グッズ売り上げやファンの取り込みといった球場外での収支は
プラスなので貧乏球団には必要悪として、高額のくせに守備が超ど下手の
福田、野球が全然できない岡は論外。和田康士朗が台頭してきてくれた
おかげで福田と岡を使う機会が減りそうなのはほんとに助かる。
ロッテは外様になんか頼らなくていいんだよ!
とか言いつつ、澤村に関しては「ようこそ! そしてよろしく!」という
一見矛盾した態度を見せている私です。

もともと澤村は好きか嫌いかで言ったら好きな投手だったし。
巨人にしか行かないと言っていた選手に「もっといい球団、あるぜ」と
わかってもらいたいと思うし。
巨人ファンが涙ながらにロッテの澤村を応援しつつロッテを称賛して
くれる声もうれしい。
そして実際、このまま澤村が結果を出してくれれば、優勝のための大きな
力になるだろうと期待できる。結局はそこよ。
「あんな選手を高額でFAで獲って、プッ」と笑わるのは悔しい。
「まさかあの選手をこう活かすとは…すげえ」と称賛されるのはうれしい。
澤村獲得について、まだ結果が出たわけではないけれど、今のところは
夢のある話として楽しみを持って見守れるんだから、いいじゃない!
澤村、私に「やっぱ、外様は要らんわ」とか言わせるんじゃないぞ!

――しかし、澤村が来たことで俄然、魂が動揺し始めてしまいました。
10歳くらいでロッテファンにもなり、長年「巨人とロッテのファン」と
して生きていた私にとって、巨人ファンをやめるまでずっと、人生最大の
夢は「巨人とロッテの日本シリーズ」でした。
…澤村がガチで活躍したら、イケちゃうかもしれない。
…澤村が来たことで、多くの巨人ファンが「日本シリーズで澤村と対決
したい」と夢見てくれている。その大きな「気」の流れは決して侮れない。
人が思ったことは、実現する。人が言ったことは、実現する。

まままままさか…2020年、ロッテのゴールデンイヤー(5年周期で
強い時期が来る説)、私のかつての悲願の日本シリーズが実現…?
なんだか澤村がそんな空気を運んできちゃった気がする。
まずは気を引き締めて、パ・リーグ優勝を果たさなければ…。
でも私が12球団随一の捕手だと思っている田村の離脱は痛すぎる…。
柿沼よ、2010年の的場になれ! 田村よ、黄金期の里崎になれ!
井口は、ロッテ愛、マリーンズ愛を忘れずに、このまま快進撃頼むよ!