kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ジャッキー・コーガン

2013年05月11日 | ★★★☆☆
日時:5月9日
映画館:バルト11
パンフレット:A4変形700円。

かったるいけど、面白い映画。

ルイジアナのヤクザ者がチンピラを雇って街の賭場を襲撃し、賭金とテラ銭を強奪。賭場の元締めのマフィアは裏社会のトラブルシューターのブラピに犯人探しとケジメを依頼する。

バルト11の大スクリーンよりサロンシネマの小スクリーンが似合いそうな映画だが、本当に途中で退席したカップルがいるくらい、原題の「優しく皆殺し(Kill Them Softly)」どおりのバイオレンスでワイルドな中身。

ただ、どぎついシーンよりチンピラの与太話がだらだらと続く。映画の与太話といえばタランティーノで、彼の映画は無駄話がどう転ぶか分からない緊張感があるのが、こちらの映画は本当に酒とヤクと女と服役絡みの中身も小ネタもない会話ばかり。こういった映画に慣れていないとなかなかしんどいだろうが、後で原作小説があると分かって、なるほど。

原作者ジョージ・V・ヒギンズの代表作は「エディ・コイルの友人たち」。映画の方はなかなか評価の高い作品なのだが、10代の頃、「狼のシンジケート/ダーティ・エディ」のタイトルでTVで観たときには全然面白くなくて、タイトルに騙された覚えがある。若かったんだろうね。

ブラピのプロダクションPLAN Bが製作に入っているように、彼が入れ込んだことがよく分かる。ブラピも殺しを厭わないくせに、結構口先ばっかりで、顔見知りのターゲットから泣きつかれるのがイヤで殺しのアウトソーシングをする人間くさいヤツ。
このアウトソーシング先がジェームズ・ガンドルフィーニという笑うくらい分かりやすいキャスティング。なのだが、こいつがまたアルコールとセックス中毒で仕事には役立たずときている。

レイ・リオッタとかサム・シェパードとかリチャード・ジェンキンズとか、犯罪映画にヒネリのなさすぎるキャスティングなのだが、ほとんどどいつもこいつも口先が達者で、ダメダメ感とイラつかせ感がたまらない。

これも後で分かったのだが、監督がアンドリュー・ドミニク。あの穏やかさが心地よかった「ジェシー・ジェームズの暗殺」の監督だったので、これもなるほど納得。






題名:ジャッキー・コーガン
原題:KILL THEM SOFTLY
監督:アンドリュー・ドミニク
出演:ブラッド・ピット、レイ・リオッタ、ジェームズ・ガンドルフィーニ

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