日時:3月4日
映画館:サロンシネマ
俳優ジョン・ファヴローを意識したのは、世間一般と同じく「アイアンマン」のドライバー役だったのが、その時に「この人、「フレンズ」でモニカの恋人役だった!」と思い出したのだから、それなりに古くから知っていることになる。(笑)
それとは別に監督として意識したのは「ザスーラ」。その後、「アイアンマン」シリーズほかもキッチリ観ているのだが、俳優としての顔と監督としての名前が一致したのはごく最近だったように思う。
割とマルチな才能を発揮している割に、そのもっさりとした風貌のせいか、そんな風に感じない。逆にそこが強みなのかも知れない。
本作はそのジョン・ファヴローが製作・監督・主演を務めた完全「自主」映画。
一流シェフとして活躍するファヴローだが、メニューを巡ってレストランのオーナー(ダスティン・ホフマン)と衝突、さらに不本意なメニューを酷評したグルメブロガー(オリバー・プラット)に噛み付いて大喧嘩してしまい、店を後にする。
元妻の計らいでマイアミに行った彼は、フードトラックを手に入れ、自分が好きなように作れるキューバサンドイッチの移動販売を開始する。
当然のこととして、料理にまつわる場面が多いのだが、映画の8割は料理を作っているか、食べているかのシーン。肉汁たっぷりでこれが実に旨そう。中でもキューバサンドイッチとテキサスBBQがヨダレもの。行く前に腹ごしらえしていたのは正解だった。
マイアミからロスに向かうフードトラックの旅には、元助手のジョン・レグイザモ(全然老けない)と息子が同行し、SNSに強い息子は行く先々の様子を巧みに発信する。ツイッターで拡散する様をうまいこと映像化している。
元々、レストランオーナーとトラブった原因の半分は本人にあって、自己主張の強さに少々、辟易とする上、いざフードトラックの旅を始めても、トラブルひとつなくすべて順調。よそ者がいきなりフードトラックで商売始めたりしたら、地元のおにいさんたちと揉め事のひとつでも起きそうなものだが、全然、そんなこともない。フードトラックの飲食業って、そんな楽なのか?って、絶対そんなことないので、ちょっと釈然としない。
おまけに仕事一辺倒で、父親の仕事に興味を示す息子にもかなり厳しい態度で接する。職人ってこんなものかも知れないけど、やりすぎじゃない?
しかし、ご都合主義な故、見終わったらすごくハッピーな気分になれる。調理シーンもよく出来ているし、ノリのいい音楽もいいよ。
題名:シェフ 三ツ星フードトラック始めました 原題:Chef 監督:ジョン・ファヴロー 出演:ジョン・ファヴロー、ソフィア・ベルガラ、ジョン・レグイザモ、スカーレット・ヨハンソン |
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