新幹線の中で、別の記事を書いていて続きを書こうかと思って編集画面の下書きに10年前の宮野の日の下書きがありました。
といううわけで、10年たってまさかの日の目を見た宮野の日小ネタです。
本日は当blogの四大記念日のうちのひとつ宮野の日でございます。
いろいろありますが、やはりこの日をスルーするわけにはまいらず、本年も小話を書かせていただきました。突発なのでクオリティはスルーの方向でお願いします。
「はい。どうぞ」
「わあ、綺麗なチューリップ!哀ちゃん、折紙上手だね。ね、他にはどんなのが折れるの?」
「そうね…吉田さんが好きそうなものなら……はい、これなんかどう?」
「リボンだ!すごいすごい!」
「……どうしたの、江戸川君?何か珍しいものでも見たような顔してるけど」
「いや、まさかオメーがそんなに折紙に詳しいと思わなくてよ。意外っていうか…」
「失礼ね。私だって折紙くらいできるわよ」
「いや、これ折紙ってレベルじゃねーだろ。このチューリップ、立体になってるぞ」
「そう?私は日本の子どもなら誰でもこれくらい折れると思ってたけど?」
「折れるか!普通はせいぜい鶴くらいだっつーの。だいたいこんなのどこで覚えたんだ?」
「…アメリカにいた時に、本やネットでね。」
「オメーが?わざわざ?」
「実はね、まだ私が幼い頃、日本から会いに来てくれたお姉ちゃんが折紙を教えてくれたのよ」
『ここを、こうやって…ほら!完成!』
『お姉ちゃん、これ何?』
『鶴よ。折紙っていって、こうやって紙で動物や花を折るの』
『ふ~ん。変なの』
『変じゃないわよ。日本の子どもはみんなこうやって、折紙で遊ぶんだから。ほら、志保もやってみましょう』
『すごい!いろんな色があるんだね』
「そう言ってお姉ちゃんは鶴や花といったオーソドックスな折紙をいくつか教えてくれたのだけど、私はその時てっきり日本の子どもたちは、もっといろんな種類の折紙を作れるものだと思ったの」
「それでネットや本で調べたってわけか」
「ええ。それを次にお姉ちゃんが来た時に得意げに披露したの。そうしたら…」
『これ、どうしたの?志保』
『ふふ、折紙。日本に帰った時に困らないように練習したの』
『日本に帰った時?』
『うん。日本に帰って学校に行った時に、志保だけが折紙を知らないと恥ずかしいもの』
『志保…』
「今、思えば全くの勘違いなのだけどね。でもその時のお姉ちゃんの泣きそうな顔は今でも覚えてるわ」
「そっか…」
「でもね、それからお姉ちゃんもいろいろな折紙を研究し始めて…。それで、しばらくは私たち姉妹の間では折紙がブームになったってわけ」
「…明美さんは、オメーが誤解してるって言えなかったんだな」
「そうなんでしょうね。……はい、完成」
「何だ?蝶ネクタイ?」
「そう、貴方のトレードマーク。これ、実は私とお姉ちゃんが考えた折紙なのよ」
「へえ。…じゃあもしかしてさっきのも?」
「ええ。チューリップもリボンも二人で考えたの。お姉ちゃんが殺されて、私も組織を飛び出して、思い出なんて何も残ってないと思ったけど、お姉ちゃんは私にたくさんの物のを残しておいてくれたのね」
「姉妹だけの秘密。ありがとな、大事にするぜ」
といううわけで、10年たってまさかの日の目を見た宮野の日小ネタです。
本日は当blogの四大記念日のうちのひとつ宮野の日でございます。
いろいろありますが、やはりこの日をスルーするわけにはまいらず、本年も小話を書かせていただきました。突発なのでクオリティはスルーの方向でお願いします。
「はい。どうぞ」
「わあ、綺麗なチューリップ!哀ちゃん、折紙上手だね。ね、他にはどんなのが折れるの?」
「そうね…吉田さんが好きそうなものなら……はい、これなんかどう?」
「リボンだ!すごいすごい!」
「……どうしたの、江戸川君?何か珍しいものでも見たような顔してるけど」
「いや、まさかオメーがそんなに折紙に詳しいと思わなくてよ。意外っていうか…」
「失礼ね。私だって折紙くらいできるわよ」
「いや、これ折紙ってレベルじゃねーだろ。このチューリップ、立体になってるぞ」
「そう?私は日本の子どもなら誰でもこれくらい折れると思ってたけど?」
「折れるか!普通はせいぜい鶴くらいだっつーの。だいたいこんなのどこで覚えたんだ?」
「…アメリカにいた時に、本やネットでね。」
「オメーが?わざわざ?」
「実はね、まだ私が幼い頃、日本から会いに来てくれたお姉ちゃんが折紙を教えてくれたのよ」
『ここを、こうやって…ほら!完成!』
『お姉ちゃん、これ何?』
『鶴よ。折紙っていって、こうやって紙で動物や花を折るの』
『ふ~ん。変なの』
『変じゃないわよ。日本の子どもはみんなこうやって、折紙で遊ぶんだから。ほら、志保もやってみましょう』
『すごい!いろんな色があるんだね』
「そう言ってお姉ちゃんは鶴や花といったオーソドックスな折紙をいくつか教えてくれたのだけど、私はその時てっきり日本の子どもたちは、もっといろんな種類の折紙を作れるものだと思ったの」
「それでネットや本で調べたってわけか」
「ええ。それを次にお姉ちゃんが来た時に得意げに披露したの。そうしたら…」
『これ、どうしたの?志保』
『ふふ、折紙。日本に帰った時に困らないように練習したの』
『日本に帰った時?』
『うん。日本に帰って学校に行った時に、志保だけが折紙を知らないと恥ずかしいもの』
『志保…』
「今、思えば全くの勘違いなのだけどね。でもその時のお姉ちゃんの泣きそうな顔は今でも覚えてるわ」
「そっか…」
「でもね、それからお姉ちゃんもいろいろな折紙を研究し始めて…。それで、しばらくは私たち姉妹の間では折紙がブームになったってわけ」
「…明美さんは、オメーが誤解してるって言えなかったんだな」
「そうなんでしょうね。……はい、完成」
「何だ?蝶ネクタイ?」
「そう、貴方のトレードマーク。これ、実は私とお姉ちゃんが考えた折紙なのよ」
「へえ。…じゃあもしかしてさっきのも?」
「ええ。チューリップもリボンも二人で考えたの。お姉ちゃんが殺されて、私も組織を飛び出して、思い出なんて何も残ってないと思ったけど、お姉ちゃんは私にたくさんの物のを残しておいてくれたのね」
「姉妹だけの秘密。ありがとな、大事にするぜ」
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