今年発芽したシロバナノホトトギスの実生苗が、花被片の間から外を窺っている。そう、これから咲こうとする花にとって、環境のリサーチはとても大切なことなんだ。
ほらほら見てごらん、ヒメノコンギクの間から発芽した変化朝顔の種のように、今頃芽吹いたって、開花を全うすることなど出来ようはずがないだろう。
シロバナノホトトギスよ、十分に坪庭周辺の先輩たちを観察するがよい。
昨年購入した鉢植えのシロバナノホトトギスは健やかに育ち、いくつかの蒴果を成し、種をもたらしてくれた。冒頭で紹介したのがその一年目の実生苗で、いま咲いている白花が鉢植えから株分けして地植えにしたシロバナノホトトギスなのである。
ただ、南側のベランダに仮住まいしていた鉢植えの本家は、つぼみを育むことなく葉のいたるところが茶枯れている。遮光ネットの陰に置いておいたのだが、やはり今年の暑さは特別だったようだ。
10月から11月にかけて、日本全国で菊花展や菊祭りが催される。そう、秋の花の代名詞といえば、キク科の花ではないだろうか。種類も豊富で目を楽しませてくれる。
ただ、菊花展に供される豪華絢爛な花ばかりでなく、小さな菊の仲間だって、目を瞠る存在であることに気づく。
タニガワコンギクやハコネギク、わずか1㎝ほどの花だけど、素朴な咲き様がフツーに愛らしい。
もう、この地域で山野草を育てるのは無理なのだろうか? 夏がいけないよね。40度になんなんとする気温が続けざまに記録される関東平野の西南部、高山植物とか、その流れをくむ山野草には過酷すぎるのだろう。
そこで今秋は、キク科の流れをくむフジバカマに狙いを定めてみた。地下茎が大量に伸び、猛烈な勢いで増殖するというから、この地でも十分いけるだろう。そう、手間もかからなそうだし、いろいろな種類を地植えにしていこうと思う。
ちょっと下界の様子を見てから、咲く、咲かないを決めようか!
これから咲く、そして、いま咲いているキク科の花をすこし
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