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2012年4月。
インターネットの大手ポータルサイトのヤフーはCEO(最高経営責任者)の刷新を発表。当時最年少役員だった宮坂学氏を最高経営責任者にすえた。
本書を読むまで、僕はこのニュースを知らなかった。
本書は『日経コミュニケーション』の記者による新生ヤフー500日間の取材記録だ。
僕自身、検索はYahoo!よりもGoogle派なんだけれど、でもYahoo!のすごさってのはわかる。Yahoo!の、とりわけ初心者への対応というか親切心みたいなものってのはすごい。実際ヤフーは日本のインターネット検索エンジンのトップシェアを獲得して名実ともに日本を代表するインターネット企業だ。べつに業績が悪化しているわけでもない。
さらにいえば先代の最高経営責任者の井上氏がなにか失態をしたわけでもない。
ならば、経営陣をなぜ変えなければいけないのか?
それはスマートフォンの台頭で、消費者の使用法が変わり始めたことが原因である。
だけどいまのスマートフォン使用者の行動はちがう。たとえば天気予報を毎日チェックするひとのであれば、「天気予報のアプリ」をスマートフォンに入れて直接起動するだろう。いちいちウェブブラウザーを開いたりしない。よってヤフーのトップページをいちいち見ない。
こういう変化がいま起こっている。
さらにある「事件」が起こった。
もちろん社内大学の勉強会の枠を越えた内容だし、止められてもおかしくないが孫は止めなかった。
そして三ヶ月後。
経営陣刷新のための歯車が動き始める。
ヤフーはたしかに『大企業病』に陥っている。だからあえて変えて攻める……。という発想で最高責任者の交代を決定したわけだ。
本書は、
経営陣刷新という大改革をおこなった新生ヤフー500日間の軌跡だ。
日本有数のトップ企業がまだ窮地に陥っていないにもかかわらず「このままではいけない」と敢えて変える攻めの経営の記録は、あちこちに経営に対する考え方がちりばめられていてビジネスパーソンには学ぶことがとてもたくさんあるんじゃないだろうか。
でも。
それよりも僕は、本書を「一大プロジェクトに挑む男たちの物語」として読んだ。たとえば『プロジェクト X』のような、とてもドキドキする話に感じたんだ。
きっと記者である著者の冷静な筆致がああいうドキュメンタリーに感じるんだろうな。
もくじ
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![]() | 爆速経営―新生ヤフーの500日 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2013-11-07 |
2012年4月。
インターネットの大手ポータルサイトのヤフーはCEO(最高経営責任者)の刷新を発表。当時最年少役員だった宮坂学氏を最高経営責任者にすえた。
本書を読むまで、僕はこのニュースを知らなかった。
本書は『日経コミュニケーション』の記者による新生ヤフー500日間の取材記録だ。
201X年までに営業利益2倍??ヤフーといえばかれこれ17年(2013年末現在)もインターネットのポータルサイトとして不動の地位を築いているトップブランドだ。
その目標に「高速」を越えた
「爆速」で挑む。
社長打診は突然だった。
一瞬ひるんだ宮坂だったが、
巨大組織の舵取りの
決意を決めた。
高収益だがつまらない会社??。
そんなヤフーを変えた若き経営陣の軌跡。
僕自身、検索はYahoo!よりもGoogle派なんだけれど、でもYahoo!のすごさってのはわかる。Yahoo!の、とりわけ初心者への対応というか親切心みたいなものってのはすごい。実際ヤフーは日本のインターネット検索エンジンのトップシェアを獲得して名実ともに日本を代表するインターネット企業だ。べつに業績が悪化しているわけでもない。
さらにいえば先代の最高経営責任者の井上氏がなにか失態をしたわけでもない。
ならば、経営陣をなぜ変えなければいけないのか?
それはスマートフォンの台頭で、消費者の使用法が変わり始めたことが原因である。
スマートフォンの場合は、利用者の使い方がパソコンとは大きく異なる。利用者はブラウザーを立ち上げることなく、スマートフォンのメニュー画面からアプリを直接起動する。つまり、ヤフーのポータルを経由しなくても、目的の情報に到達できるのだ。スマートフォンの画面に並んだアプリのアイコンこそが利用者にとってのメニューであり、ブラウザーはアプリの1つに成り下がってしまう。ポータルサイトという「インターネットの入り口」で圧倒的シェアを誇り、天気予報からネットショッピングまでなんでも案内してくれるのがヤフーだ。
だけどいまのスマートフォン使用者の行動はちがう。たとえば天気予報を毎日チェックするひとのであれば、「天気予報のアプリ」をスマートフォンに入れて直接起動するだろう。いちいちウェブブラウザーを開いたりしない。よってヤフーのトップページをいちいち見ない。
こういう変化がいま起こっている。
さらにある「事件」が起こった。
ヤフーを組織改革へと突き動かすことになった「事件」は、新体制発足の約半年前、2011年10月に起きた。ヤフーの親会社のソフトバンク(これも僕は知らなかった)本社で開催された孫正義主催の社内大学でおこなったある受講生のプレゼンだった。その受講生はさまざまなデータを出して孫正義に直接「せっかくの資産を経営陣は生かし切っていない」と断言した。
もちろん社内大学の勉強会の枠を越えた内容だし、止められてもおかしくないが孫は止めなかった。
そして三ヶ月後。
経営陣刷新のための歯車が動き始める。
ヤフーはたしかに『大企業病』に陥っている。だからあえて変えて攻める……。という発想で最高責任者の交代を決定したわけだ。
本書は、
経営陣刷新という大改革をおこなった新生ヤフー500日間の軌跡だ。
新生ヤフーの改革が成功するかは、誰にも分からない。ただ1つ言えるのは、改革はつねに結果論をはらむということだ。新生ヤフーの評価が本当の意味で定まるのは、掲げた目標を達成した時だけだ。本書もまた、目標を達成すれば成功の軌跡となるし、未達に終われば敗因の記録になる。
日本有数のトップ企業がまだ窮地に陥っていないにもかかわらず「このままではいけない」と敢えて変える攻めの経営の記録は、あちこちに経営に対する考え方がちりばめられていてビジネスパーソンには学ぶことがとてもたくさんあるんじゃないだろうか。
でも。
それよりも僕は、本書を「一大プロジェクトに挑む男たちの物語」として読んだ。たとえば『プロジェクト X』のような、とてもドキドキする話に感じたんだ。
きっと記者である著者の冷静な筆致がああいうドキュメンタリーに感じるんだろうな。
「書籍の発売をあと1ヵ月延期できないか」↑ではじまるあとがきでもなんだかドキドキした。
原稿を書き終え、本書の出版作業が最終段階を迎えていた2013年9月、筆者は川邊副社長に呼ばれ、こう告げられた。「詳細は言えないが、新生ヤフーを象徴するような大きな発表を10月にする。新体制発足後の総仕上げのような中身になるから、書籍にもぜひ盛り込んだ方がいい」。そう強く薦められた。
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もくじ
まえがき
Chapter1 革命前夜
ヤフーが一番つまらない!
Chapter2 電撃指名
53番目の社員に託された運命
Chapter3 改革始動
まず、登る山を決める
Chapter4 前例破壊
異業種タッグが既成概念を壊す
Chapter5 爆速誕生
“言霊”が組織を動かす
Chapter6 再活性化
見られるからこそ社員は輝く
Chapter7 試行錯誤
「!」を生み続ける組織へ
あとがき
参考図書
ヤフーの経営陣がオススメする書籍一覧
新生ヤフーの改革プロセス
新生ヤフーを率いる12人
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