京都精華大学には日本初、いやおそらく世界初のマンガ学部がある。
こんなことをいうと、「大学でマンガなんてふざけるな」と思うひとがいるらしい。
マンガという娯楽を「ぼーっとしてても楽めるラクなもの」とだけ思っているからそういう文句が出るのだろうけれど、それは一般人の思考だ(もちろん日常生活においてはそれくらいの理解で十分ではあるのだけれど)。
もしここに「ぼーっとしてても楽しめる娯楽作品」があるとすれば、それは「ぼーっとしてても楽しめるように作られた娯楽作品」なのだ。
そこには読者に見えない、また見せる必要のない努力や難しい理屈がいっぱいつまっている。
そのあたりの技術は後世に伝えなきゃいけないものだと思うし、自ら学ぼうと思う学生がいるのなら、それは素晴らしいことではなかろうか。
僕はそんなふうに思う。
さて。
なんでこんな話をしたかというと、
京都精華大学マンガ学部准教授である佐川俊彦氏の『漫画力~大学でマンガ始めました』を読んだからだ。
本書は京都精華大学マンガ学部の紹介と、佐川准教授の講義をもとにしたマンガ制作やストーリー創作に関してのウンチクやためになる話がちりばめられている。
→『漫画力~大学でマンガ始めました』佐川俊彦・マガジン・マガジン
雑誌のように写真を多用した本文はかなり読みやすい。
まぁ、マンガを教える学科の教授の本が読みにくかったら笑い話になってしまうのだから、当然と言えば当然なのだけれど。
それでも有名作の引用が出たら同じページに必ずといっていいほど作品の表紙や名場面の写真を載せているのはとても丁寧な作りだ。
本書は七章に分かれていて、第一章が『Lesson1 マンガ学部って何?』というタイトルで京都精華大学マンガ学部の紹介で、第二章以降が本編で以下
本書のキモは『Lesson4 マンガの規則』と『Lesson5 ストーリー論』だろう。この二章はマンガを描く、または描こうと思っている人は絶対チェックしておくべき内容が次々と出てきて面白かった。
マンガ家といえば。
僕は投稿か持ち込みかアシスタントあたりからデビューするもんだろうと思っていたのだけれど、今はブログやコミケからなどいろいろな方法があるのだな。いやはや時代は変わるもんだ。
僕はマンガ家ではなく文章の仕事をしているのだけれど、その最初はやっぱり棚の下まで行ってつんつんしていたものだ。
ときには自分の口に入る以上のぼた餅が落ちてきて窒息しそうになったこともある。でもその経験が今の僕の自信の一部になっているのも事実だ。
だから若者よ、
どんどん棚をつんつんしてどんどんぼた餅をキャッチするんだ。
それは絶対、未来のキミの実力になるから。
がんばれ、
未来のマンガ家たち!
→京都精華大学マンガ学部
追伸:
テキストとして紹介されている『石ノ森章太郎のマンガ家入門』(石ノ森章太郎・秋田書店)が読みたくなった。
こんなことをいうと、「大学でマンガなんてふざけるな」と思うひとがいるらしい。
マンガという娯楽を「ぼーっとしてても楽めるラクなもの」とだけ思っているからそういう文句が出るのだろうけれど、それは一般人の思考だ(もちろん日常生活においてはそれくらいの理解で十分ではあるのだけれど)。
もしここに「ぼーっとしてても楽しめる娯楽作品」があるとすれば、それは「ぼーっとしてても楽しめるように作られた娯楽作品」なのだ。
そこには読者に見えない、また見せる必要のない努力や難しい理屈がいっぱいつまっている。
そのあたりの技術は後世に伝えなきゃいけないものだと思うし、自ら学ぼうと思う学生がいるのなら、それは素晴らしいことではなかろうか。
僕はそんなふうに思う。
さて。
なんでこんな話をしたかというと、
京都精華大学マンガ学部准教授である佐川俊彦氏の『漫画力~大学でマンガ始めました』を読んだからだ。
漫画力~大学でマンガ始めました (SUN MAGAZINE MOOK)価格:¥ 1,260(税込)発売日:2010-04-10 |
本書は京都精華大学マンガ学部の紹介と、佐川准教授の講義をもとにしたマンガ制作やストーリー創作に関してのウンチクやためになる話がちりばめられている。
→『漫画力~大学でマンガ始めました』佐川俊彦・マガジン・マガジン
雑誌のように写真を多用した本文はかなり読みやすい。
まぁ、マンガを教える学科の教授の本が読みにくかったら笑い話になってしまうのだから、当然と言えば当然なのだけれど。
それでも有名作の引用が出たら同じページに必ずといっていいほど作品の表紙や名場面の写真を載せているのはとても丁寧な作りだ。
本書は七章に分かれていて、第一章が『Lesson1 マンガ学部って何?』というタイトルで京都精華大学マンガ学部の紹介で、第二章以降が本編で以下
『Lesson2 マンガ進化論』となっている。
『Lesson3 マンガの神様』
『Lesson4 マンガの規則』
『Lesson5 ストーリー論』
『Lesson6 編集者とは』
『Lesson7 目指せマンガ家』
本書のキモは『Lesson4 マンガの規則』と『Lesson5 ストーリー論』だろう。この二章はマンガを描く、または描こうと思っている人は絶対チェックしておくべき内容が次々と出てきて面白かった。
フキダシ、コマ割りにもルールがある読みやすさにも気を使うのが本当のプロのマンガ家なのです!!
ネームと完成原稿の違いはこうマンガ家はネームであれこれと試行錯誤や実験をしている!!
特徴のあるキャラの作り方なかでもプロマンガ家のネームと完成原稿が並べてあるページはマンガ家志望者には垂涎《すいぜん》モノだろう。プロがどのような経過で原稿を仕上げるのか実地で理解できてしまうかもしれない。
マンガ家といえば。
僕は投稿か持ち込みかアシスタントあたりからデビューするもんだろうと思っていたのだけれど、今はブログやコミケからなどいろいろな方法があるのだな。いやはや時代は変わるもんだ。
他人の棚ぼたをうらやましがる人がいますが、まず棚まで行かないと落ちたぼた餅は口に入りません。ときには、さらに下からつついてみる…。そのくらいのことはしてみてもいいと思います。まったくそのとおり。
僕はマンガ家ではなく文章の仕事をしているのだけれど、その最初はやっぱり棚の下まで行ってつんつんしていたものだ。
ときには自分の口に入る以上のぼた餅が落ちてきて窒息しそうになったこともある。でもその経験が今の僕の自信の一部になっているのも事実だ。
だから若者よ、
どんどん棚をつんつんしてどんどんぼた餅をキャッチするんだ。
それは絶対、未来のキミの実力になるから。
がんばれ、
未来のマンガ家たち!
漫画力~大学でマンガ始めました (SUN MAGAZINE MOOK)価格:¥ 1,260(税込)発売日:2010-04-10 |
→京都精華大学マンガ学部
追伸:
テキストとして紹介されている『石ノ森章太郎のマンガ家入門』(石ノ森章太郎・秋田書店)が読みたくなった。