太陽LOG

「太陽にほえろ!」で育ち、卒業してから数十年…大人になった今、改めて向き合う「太陽」と昭和のドラマ

#574 冒険の海

2019年09月08日 | 太陽にほえろ!
七曲署管内のスーパーから盗まれた車が神奈川県警のパトカーに追跡され、
逃げる途中で海に転落。運転手は死亡した。

現場に向かったドック(神田正輝)とラガー(渡辺徹)は、引き上げられた車の中から
拳銃を見つける。
その拳銃は半年前に一億円相当の金塊が強奪された事件で使われたものと判明。

ドックは車の引き上げに協力してくれた地元のダイバー清水(渡辺謙)に、
海中の再捜索を依頼する。





のちに大河ドラマ「独眼竜政宗」で一躍スターになる渡辺謙さんの、まだ初々しい演技も見どころの本編。
今ではすっかり世界のケン・ワタナベですが、「太陽」に出演したことは覚えていらっしゃるでしょうか。



さすがに良き面構え。武器を構える姿も決まってます。


海に沈んだとみられる金塊を探すため協力を乞うドックに対し、最初は気が進まず冷たく応じるものの、
ドックも海が好きで学生時代によく潜っていたと知るや、とたんに心を開き快諾した清水。

婚約者の美由紀も彼と似て第一印象がかなりとっつきにくいですが、彼らの経営するダイビングショップは大丈夫でしょうか。

それでも打ち解けるとこのもてなし。

さすがのドックも勤務中のためノンアルコール。

ドックは清水からフロリダ沖での宝探しに誘われ、美由紀との結婚式の立ち合いを頼まれる。
海で拾った指輪を美由紀にあげるつもりだと嬉しそうに見せる清水。
ドックは自分より自由に生きている彼に羨望する。

ふだん一係の中では誰よりマイペースで自由人なドックが、かつて自分もハマっていた海で
自分の腕だけを頼りに生きている清水に対し、少し寂し気に見えたのが新鮮でした。


海中を捜索していると、二手に分かれたとたん清水が何者かに襲われ腕を負傷。
気づいたドックが襲ってきた3人を追い払い、清水はなんとか軽傷で済んだものの、
犯人には逃げられてしまう。


逃げられたもののかっこいいブルース。
かつてのジーパンの名シーンを彷彿とさせますね。

水中シーンでは神田さんも渡辺謙さんも実際に潜っていますが、海での動きは神田さんの方が圧倒的に
慣れている印象。謙さんはもしかしたらこの役のために初めて潜った?のかもしれません。

私事ですが、その昔、本編がきっかけでスキューバダイビングを始めました。
スキーもテニスもゴルフもできませんが、ダイビングだけはドックと一緒に遊べるんじゃないかと
自負しております。
当時はこんな器材で潜っていたんだ!とか、
「沖合3キロで待つ」って、どんだけ雑な取引!?とか、突っ込みどころは数あれど、
ダイバーとしても楽しめる作品です。



捜査の中で、金塊がダイヤの指輪に変えられていて、それを知らずに拾った清水が狙われたことがわかった。
ダイヤを奪うために美由紀を攫い、清水に取引を迫る組織。

ドックの制止を振り切り、単身沖合にボートを走らせる清水。
それを水中スクーターで追うドックは、どうやってボートの位置を正確に突き止めたのか!?

海で生きてきた自信から、自分の力だけで美由紀を救い出そうとし危機に陥った清水を助け、
「陸(おか)には陸のルールがあるんだ」と諭すドック。
宝探しの夢はお預けになったものの、犯意のなかった清水には執行猶予がつくことになった。

彼らのフロリダ行きの際には、1週間ほど休みを…と気が早いドックを呼び寄せ、
「宝探しもいいけどな、俺の宝物はお前たちだって言ったら、おまえどうする」とボス。
「この、うまいこと言っちゃって!!」と思いきりボスをはたくドックw



ボス=石原裕次郎にこんな激しくツッコめるのは、ドックならでは、そして神田さんならではという気がします。
ボスもドックも端々に照れと親しみが漏れ出ているのも微笑ましいです。


【本日のシンクロ】



あんなに「宝探しなんて」と否定的だったブルースが、興味を抱いたことに驚き突っ込む一同。
仲良しのせいかみんながきれいに揃っていてちょっと笑えます。

もう一つのシンクロがこの場面。

長時間さんざん怒鳴りつけても黙秘を続ける参考人にボギー(世良公則)が手を焼いていると、
山さん(露口茂)が現れ、「疲れたろ」と男に声をかける。
ほっと緊張をゆるめる男とボギー。
「おまえが留置されてる間に捜査はほぼ完了しているんだ」
山さんの言葉に明らかに動揺する男、そしてボギー。

ふたりの反応がやけに似ていて笑えます。
男と山さんを交互に見比べるボギーの目の動きはぜひ動画で。
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