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『死は熱いのがお好き』 エドガー・ボックス(著),久良岐基一(翻訳)

2025年06月24日 19時42分00秒 | ■読書
アメリカの作家エドガー・ボックス(ゴア・ヴィダル)の長篇ミステリ作品『死は熱いのがお好き(原題:Death Likes It Hot)』を読みました。
ここのところアメリカの作家の作品が続いています。

-----story-------------
元新聞記者のピーター・サージェントは、ロングアイランドに住む金持ちの未亡人ヴィアリング夫人の別荘に招かれて、週末を過ごしていた。
そんなある日、サージェントが海岸に出ていたとき、夫人の姪ミルドリドが底流に呑まれて溺死したのだ。
ミルドリドは莫大な遺産を相続していたのだが、夫とのいさかいが絶えず、溺死する前は神経衰弱気味だった。
警察は、ミルドリドの死体から四錠の睡眠薬を検出した。
何者かが故意に睡眠薬を飲ませたのか? それとも、神経衰弱から自殺を決意したミルドリドが、睡眠薬を飲んで、沖に泳いでいったのか? この溺死に疑惑を持った犯罪捜査課のグリーヴズ刑事は、別荘を調査した。
その結果――ミルドリドの昔の恋人フレチャ・クレイポールの浴室から、同じ睡眠薬が発見されたのだ!
その夜、サージェントが海岸から別荘に帰るとき、別荘の裏口で、背後からはげしく殴打された。
まったく理由のない出来事だった。が、ミルドリドの溺死と、なにか関係がありそうだった。
事実、サージェントは、ミルドリドが溺死するとき、なにかを見たのである。
そして、この溺死事件は、フレチャが、浜辺のブランコの舌で血まみれになって死んだことによって、もはや疑いのない殺人事件になった!

小説、戯曲、テレビと多彩を誇る鬼才ゴア・ヴィダルが、エドガー・ボックスの名で欠いた本格探偵小説とハードボイルド・ミステリの見事な融合!
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1954年(昭和29年)に刊行された作品……元新聞記者が探偵役として活躍するピーター・サージェント・シリーズの第3作です、、、

小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしく、心ときめく装丁のハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版で読みました。

金持ちの未亡人ロウズ・クレイトン・ヴィアリング夫人の豪華な別荘・北砂丘荘に彼女と親しい人たちが招かれた……みんなで出掛けた別荘前の海岸で夫人の姪ミルドリド・ブレクストンが溺死を遂げた、、、

睡眠薬を4錠飲んだ状態で海に入り、底流にのまれたのが原因だった……事故死か? 自殺か? 動揺が広がる中、海岸沿いに喉を欠き切られた死体が発見される。

殺害されたのは別荘に招待された男フレチャ・クレイポールだった……ヴィアリング夫人に仕事を依頼された関係で別荘に呼ばれていた元新聞記者であり、宣伝代理業者のピーター・サージャントもまた、深夜に何者かに後頭部を殴られる被害を受け、2つの死について追及することになる、、、

さらにフレチャの妹アリーがストリキニーネにより昏睡状態に陥るという事件が発生し、容疑者としてミルドリドの夫ボールが逮捕される……サージャントは、別な人物が犯人と確信しており、独自に捜査を進める……。

豪華な別荘、金持ちの未亡人、怪しげな身内、隠された複雑な人間関係……と、アガサ・クリスティ作品を思い起させるような世界観の作品で本格的な犯人捜しモノでした、、、

雰囲気は好みでしたねー スタンダードなミステリ作品で愉しめました。

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