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『レベッカ〈上〉〈下〉』 ダフネ・デュ・モーリア(著), 茅野美ど里 (翻訳)

2014年12月24日 22時31分00秒 | ■読書
「ダフネ・デュ・モーリア」のゴシックロマン小説『レベッカ〈上〉〈下〉(原題: Rebecca)』を読みました。


「泡坂妻夫」のミステリー作品花嫁のさけびが、レベッカを彷彿される内容だったので、原作を読んでみたくなったんですよね。

-----story-------------
〈上〉
ゆうべ、またマンダレーに行った夢を見た― この文学史に残る神秘的な一文で始まる、ゴシックロマンの金字塔、待望の新訳。
海難事故で妻を亡くした貴族の「マキシム」に出会い、後妻に迎えられた「わたし」
だが彼の優雅な邸宅マンダレーには、美貌の先妻「レベッカ」の存在感が色濃く遺されていた。
彼女を慕う家政婦頭には敵意の視線を向けられ、「わたし」は不安と嫉妬に苛まれるようになり…。

〈下〉
マンダレーで開かれた豪華な仮装舞踏会の翌日、海底から発見された「レベッカ」のヨット。
キャビンには、一年以上前に葬られたはずの彼女の死体があった―。
混乱する「わたし」「マキシム」が告げた、恐ろしい真実。
変わらぬ愛を確信し、彼を守る決意を固める「わたし」
だが、検死審問ののちに、「マキシム」すら知らなかった「レベッカ」の秘密が明らかになっていく。
魅惑のサスペンス、衝撃の結末。
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上下巻で約800ページの大作… 上巻の中心となる「わたし」「マキシム」のやりとりは、少しもどかしい感じがしますが、下巻の仮装舞踏会から「レベッカ」のヨットが発見され事件の真相に迫る展開は面白いですねぇ、、、

前半のもどかしさは、後半の急展開の伏線として必要なパーツなんでしょうね。

長篇でしたが、面白かったので、意外と早く読めちゃいまいた。


「アルフレッド・ヒッチコック」監督作品の映画レベッカは何回か観ていますが、原作の雰囲気を巧く表現できているなぁ… と感じました。

特に「レベッカ」を崇拝する「ダンヴァース婦人」のイメージは原作とぴったりですね… でも、本作を読んで、原作と映画では、一部内容が異なっていることに気付きました、、、

前半は原作に忠実な感じですが、後半部分で、

「レベッカ」の死因が異なっていたり、
 (原作:「マキシム」が銃殺、映画:「マキシム」が押し倒した拍子に事故死)

「レベッカ」が映画では妊娠したと信じている描写があったり、

「ベーカー医師」「レベッカ」の診察内容を確認に行くメンツが違っていたり、
 (原作:「マキシム」「わたし」が同行、映画:「マキシム」「フランク」が同行)

○映画では、マンダレーが炎上する場面で、燃え上がる屋敷の中に「ダンヴァース婦人」のシルエットが浮かぶ場面が追加されていたり、

という違いがありましたね。


ちなみに、最後まで「わたし」の名前は明かされないのですが、、、

これは「ダフネ・デュ・モーリア」「(珍しい)名前を思いつかなかったから」なんでそうです… 意外な理由でしたね。


久しぶりに映画も観たくなりました。




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