おはようございます、佐藤です。
今日から9月ですが、まだまだ残暑というには
暑すぎる日が続いていますね。
今週も、昨年度「ジャパン模試」の全3回から
全国正答率90%以上の問題を出題致します。
本日は、「柔道整復学理論」の長文(臨床)問題より3問です。
問題1 45歳の男性。運送業。腰部に手をあて、杖を付いて来所した。柔道整復師は次のような面接を行った。
柔道整復師 「腰が痛いのですか。」
患 者 「はい。」
柔道整復師 「座れますか。」
患 者 「はい。」
柔道整復師 「いつから痛いのですか。」
患 者 「昨日からです。」
柔道整復師 「重い物を持ったのですね。」
患 者 「はい。」
柔道整復師 「わかりました。では施術を
行います。」
患 者 「あの、実は足のしびれも
あるのですが。」
この医療面接から読み取れるのはどれか。
1.患者の訴えを充分に引き出している。
2.患者に対して充分な説明ができている。
3.閉ざされた質問が多く使われている。
4.主訴をまとめて患者に確認している。
問題2 48歳の男性。ヘビースモーカーである。左手背尺側から小指にかけて、しびれを感じ来所した。肘を屈曲するとしびれは増悪する。最近はシャツのボタンがかけにくいという。
7歳の時に手を衝いて転倒し、左肘を骨折したことがある。
考えられるのはどれか。
1.デュプイトラン拘縮
2.遅発性尺骨神経障害
3.ギヨン管症候群
4.手根管症候群
問題3 15歳の女子。以前から運動時に膝に痛みと違和感があったという。最近になって痛みが強くなり、また膝関節の屈伸時に膝で何か引っかかる感じがすると訴え来所した。
原因について質問しても特に思い当たることはないという。膝蓋骨内下縁に圧痛があり、他動的に膝関節を屈伸させるとクリックを触知した。
最も考えられるのはどれか。
1.膝蓋骨関節軟骨の軟化
2.習慣性膝蓋骨脱臼
3.膝蓋内側滑膜ヒダによるタナ障害
4.膝蓋下脂肪体の炎症
問題1 【解答】3 【柔理】p.87,88
評価には信頼性、妥当性、確実性が必要である。この面接では、運送業と腰部の痛みという情報から疾患を施術者が決定した面接である。そのため、閉ざされた質問(閉鎖型質問)中心となっており多くの情報を得ることができない。これに対し、開かれた質問(開放型質問)では患者が自由に話すことができ、多くの情報を得ることができる。
さらに、患者に対して主訴をまとめて確認をしていないことから下肢のしびれを看過していた。また、問診において患者が楽な姿勢を保てる様に配慮することも重要である。
問題2 【解答】2 【柔理】p.307,313,315
左手背尺側のしびれがあること、肘の屈曲(肘関節屈曲テスト)にてしびれの増悪、巧緻機能低下より肘部管症候群が考えられる。小児の頃に肘の骨折の既往があることから、選択肢2.の遅発性尺骨神経障害が考えられる。
1. デュプイトラン拘縮は手指の屈曲障害を起こすが、感覚異常は起こらない。
3. 手背尺側の感覚異常があることからギヨン管症候群は除外される。
4. 手根管症候群は正中神経障害のため、感覚領域が異なることから除外できる。
問題3 【解答】3 【柔理】p.400
本症は「クリック」、「引っかかり感」、「膝蓋骨内下縁の圧痛」などからタナ障害が疑われる。タナ障害は関節内に存在する滑膜ヒダが膝関節の屈伸に伴い、膝蓋骨と大腿骨内側顆との間に挟まり肥厚する。滑膜ヒダは膝蓋上滑膜ヒダ、膝蓋下滑膜ヒダ、膝蓋内側滑膜ヒダ、膝蓋外側滑膜ヒダの4つが存在するが、最も頻度が高いのは膝蓋内側滑膜ヒダである。
1.膝蓋軟骨軟化症、2.習慣性膝蓋骨脱臼、4.膝蓋下脂肪体炎(Hoffa病)ではそれぞれ疼痛部位など類似する点もあるが、「クリック」や「引っかかり感」は認めない。
来週は、少しだけ難易度を上げて「解剖学」より出題致します。
柔道整復師国家試験対策校 ジャパン国試合格
http://jkokushi.jp/
今日から9月ですが、まだまだ残暑というには
暑すぎる日が続いていますね。
今週も、昨年度「ジャパン模試」の全3回から
全国正答率90%以上の問題を出題致します。
本日は、「柔道整復学理論」の長文(臨床)問題より3問です。
問題1 45歳の男性。運送業。腰部に手をあて、杖を付いて来所した。柔道整復師は次のような面接を行った。
柔道整復師 「腰が痛いのですか。」
患 者 「はい。」
柔道整復師 「座れますか。」
患 者 「はい。」
柔道整復師 「いつから痛いのですか。」
患 者 「昨日からです。」
柔道整復師 「重い物を持ったのですね。」
患 者 「はい。」
柔道整復師 「わかりました。では施術を
行います。」
患 者 「あの、実は足のしびれも
あるのですが。」
この医療面接から読み取れるのはどれか。
1.患者の訴えを充分に引き出している。
2.患者に対して充分な説明ができている。
3.閉ざされた質問が多く使われている。
4.主訴をまとめて患者に確認している。
問題2 48歳の男性。ヘビースモーカーである。左手背尺側から小指にかけて、しびれを感じ来所した。肘を屈曲するとしびれは増悪する。最近はシャツのボタンがかけにくいという。
7歳の時に手を衝いて転倒し、左肘を骨折したことがある。
考えられるのはどれか。
1.デュプイトラン拘縮
2.遅発性尺骨神経障害
3.ギヨン管症候群
4.手根管症候群
問題3 15歳の女子。以前から運動時に膝に痛みと違和感があったという。最近になって痛みが強くなり、また膝関節の屈伸時に膝で何か引っかかる感じがすると訴え来所した。
原因について質問しても特に思い当たることはないという。膝蓋骨内下縁に圧痛があり、他動的に膝関節を屈伸させるとクリックを触知した。
最も考えられるのはどれか。
1.膝蓋骨関節軟骨の軟化
2.習慣性膝蓋骨脱臼
3.膝蓋内側滑膜ヒダによるタナ障害
4.膝蓋下脂肪体の炎症
問題1 【解答】3 【柔理】p.87,88
評価には信頼性、妥当性、確実性が必要である。この面接では、運送業と腰部の痛みという情報から疾患を施術者が決定した面接である。そのため、閉ざされた質問(閉鎖型質問)中心となっており多くの情報を得ることができない。これに対し、開かれた質問(開放型質問)では患者が自由に話すことができ、多くの情報を得ることができる。
さらに、患者に対して主訴をまとめて確認をしていないことから下肢のしびれを看過していた。また、問診において患者が楽な姿勢を保てる様に配慮することも重要である。
問題2 【解答】2 【柔理】p.307,313,315
左手背尺側のしびれがあること、肘の屈曲(肘関節屈曲テスト)にてしびれの増悪、巧緻機能低下より肘部管症候群が考えられる。小児の頃に肘の骨折の既往があることから、選択肢2.の遅発性尺骨神経障害が考えられる。
1. デュプイトラン拘縮は手指の屈曲障害を起こすが、感覚異常は起こらない。
3. 手背尺側の感覚異常があることからギヨン管症候群は除外される。
4. 手根管症候群は正中神経障害のため、感覚領域が異なることから除外できる。
問題3 【解答】3 【柔理】p.400
本症は「クリック」、「引っかかり感」、「膝蓋骨内下縁の圧痛」などからタナ障害が疑われる。タナ障害は関節内に存在する滑膜ヒダが膝関節の屈伸に伴い、膝蓋骨と大腿骨内側顆との間に挟まり肥厚する。滑膜ヒダは膝蓋上滑膜ヒダ、膝蓋下滑膜ヒダ、膝蓋内側滑膜ヒダ、膝蓋外側滑膜ヒダの4つが存在するが、最も頻度が高いのは膝蓋内側滑膜ヒダである。
1.膝蓋軟骨軟化症、2.習慣性膝蓋骨脱臼、4.膝蓋下脂肪体炎(Hoffa病)ではそれぞれ疼痛部位など類似する点もあるが、「クリック」や「引っかかり感」は認めない。
来週は、少しだけ難易度を上げて「解剖学」より出題致します。
柔道整復師国家試験対策校 ジャパン国試合格
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