JUNSKY blog 2015

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トンネル天井板、連鎖的に崩落 経験則に合っている

2012-12-05 18:40:21 | 事件・事故
2012年12月5日(水)

 おととい、事故の翌日に書いた記事 の続き。



 やはり、その時の予想通り、何処かのアンカーボルトが外れたか、その周りの

コンクリートごと剥離することによって、中間部分が下がり、その荷重が隣の

ボルトに寄り掛かることで負担する荷重が増えて保持できなくなりその隣へ・・・

という連鎖反応が短時間(おそらく数秒)に起こった連鎖崩落事故であるようだ。



 こういう老朽化した構造物では、どこか弱いポイントで破壊が始まると、

その周辺に急速に破壊が拡大することは「経験則」としてよく知られている。

 お隣の国で橋が落ちたり、デパートが崩落したのも、この原理であろう。

 国内でもこの種の事故は度々起きている。

 11月に、長期にわたる改修計画を立て始めた矢先の今回の事故であり、

想定外と云う訳では無かったが、間に合わなかった!

 1960年代の高度成長期に建てられた建造物が続々と築50年(半世紀)の

耐用年数切れを起こし始める。それ以前に建てられたものは言わずもがな。

 今や、公共投資を保守改修に宛てる必要が生じているが、政治屋は新しい

『ハコ物』でないと票にならないので、改修には不熱心らしい。

 当然、原発も危機的状況にあり、次の福島が何処で起きてもおかしくない。

直ちに原発は止めて、廃炉プロセスに入るべきである。



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トンネル天井板、連鎖的に崩落か
 …運転手が証言

 (読売新聞) - 2012年12月5日(水)14:33
 

 山梨県の中央自動車道上り線の 笹子(ささご)トンネルで9人が死亡した天井板崩落事故で、事故当時に現場を走行していたドライバーが、
「頭上の天井板が甲府側から東京側に向かって崩落していった」
と証言していることが5日、県警への取材で分かった。

 県警は、崩落が連鎖的に起きた可能性があるとみて、分析を進めている。

 中日本高速道路の説明では、天井板を設置するためのつり棒は1・2メートル間隔で、トンネルのコンクリートの壁面に鉄製ボルトで固定されていた。事故当時は、つり棒がボルトごと抜け落ち、約130メートルにわたり、天井板と隔壁計約300枚が崩落したとみられる。

 証言したドライバーは当時、トンネルのどの位置を走っていたか明確ではないものの、県警は、いずれかの地点で起きた崩落をきっかけに、連鎖的な崩壊が起きた可能性を示すものとして注目している。




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突然の崩落はなぜ
 ~緊急報告・中央道トンネル事故~

  NHK クローズアップ現代 - 2012年12月3日(月)放送

     長いので引用しません。(上のリンクから御覧ください)

 事故に遭遇したNHK記者の報告も交え、早くも事故翌日に検証放送した
渾身の報道姿勢にエール。
 内容も詳細に亘り他の建造物の対策も指摘している。

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 以下は、トラックバック頂いた【逝きし世の面影】 さん
  への返信コメント 

 ところで、トンネルの天井崩落ですが、この種の老朽化した構造物は、どこか1ヶ所の吊りボルトが破断した場合(それがアンカーボルトか吊りボルト本体か繋ぎ部分かに関わりなく)、瞬時に連鎖して崩落するものなのです。

 たとえば3箇所で吊ってあって1本だけ破断しても後2本残っているから大丈夫と云うことはなく、破断した分の荷重が残りのボルトに掛かり、弱い方が破断し残り1本に全荷重が掛かり・・・という具合に。

 だから何十本のボルトで支持されていても何処か1ヶ所がドンと破断すると衝撃で隣へ隣へと崩落するのです。

 目撃証言でも「雪崩のように次々に落ちてきた」と云う話ですから、この『経験則』は確かなのです。

 「アンカーボルトの経年劣化が原因」というのは説明がつく内容です。

 と云う訳で、「100本調べて9割OKだから『安全』」とは、行かないのです。

「アンカー1本」が命取りと云うのが、技術者の常識です。

そういう常識のない解説者も居ることは居ますが・・・ 



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トンネル内崩落 そのとき50台が走行、惨事なぜ3台だけ…
 (産経新聞) - 2012年12月4日(火)00:02


 24時間に及ぶ救助作業も実らなかった。山梨県の中央自動車道笹子(ささご)トンネルで起きた天井板事故は3日、9人が遺体で見つかった。「助けられなかった」。消防隊員はうめいた。天井板約330枚(約360トン以上)ものコンクリートのかたまりが突如、3台の車を襲う。当時、トンネル内には約50台の車が走行していたと推定される。なぜ3台だけが被害に遭ったのか。うち1台はあと30メートル走っていれば、惨事から逃れられていた可能性がある。奇跡的に女性1人が生還したが、何が明暗を分けたのか。

 中日本高速道路によると、行楽日和の日曜日朝だったが、渋滞はしていなかった。事故直前の2日午前7時台の1時間、現場付近の交通量は約750台。それぞれの車が規制速度70キロで走っていた場合、トンネル内を約50台の車が通過していた計算だ。一方、山梨方面には間一髪で難を逃れた約30台の車が乗り捨てられていた。

 東山梨消防本部によると、約4・7キロの笹子トンネルで、東京方面の出口まで約1・7キロの地点から約130メートルにわたって天井板が崩落した。山梨ナンバーの乗用車は崩落した天井板の出口側から約30メートル地点で、山梨県在住の70代男女と60代女性とみられる焼死体が見つかった。3人もあと30メートル先に進んでいれば、下敷きを回避できたことになる。

 3台の車は崩落した天井板に押し潰される形で見つかった。多摩ナンバーのレンタカーのワゴン車は崩落した天井板が直撃、炎上した。東京や神奈川の同年代の男女3人ずつを乗せ、帰途についていたとみられる。車は原形をとどめないほど潰れている。

 「どうやって抜け出したのか覚えていない」。6人乗りのワゴン車から生還した神奈川県三浦市の女性銀行員(28)は150センチぐらいと小柄できゃしゃだった。天井板が座席上を直撃すれば、無事では済まない。脱出する際も偶然できた隙間からはい出たとみられる。

 「隙間があるようには見えなかった。あそこから抜け出せたとしたら、まさに奇跡だ」(山梨県警捜査幹部)。同県甲州市の女性教諭(50)がトンネル内で女性と遭遇したとき、髪がぬれ、はだしで靴下も破れていた。決死の覚悟で、車から脱出したのか。入院中の女性は精神的なショックが大きく、県警の事情聴取に多くを語っていない。

 最後列の3列目に乗っていたという証言がある。大音響をあげ、V字状に崩壊しつつある天井板に突っ込む形となり、最後尾の席が命をたぐり寄せた可能性もある。

 同県甲斐市の会社員、中川達也さん(50)は同県都留市まで行く途中だった。救出されたのは、半日以上たった午後10時すぎ。すでに心肺が停止していた。

 現場周辺には3日、事故で犠牲になったとみられ、身元が確認されていない遺体の家族ら約20人が訪れた。現場を見たいとの要望が寄せられたという。



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