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【全教】 (全日本教職員組合) は、見解を発表 (7/10)

2008-07-22 18:11:44 | 教育基本法
昨日のブログで、大分県における教員採用・昇進をめぐる汚職報道に関して日教組系列の【大分県教組】や【大分県公立高等学校教職員組合】は、何もしていないことを書いたが、
日教組系列とは別の「全労連」傘下の自主的・民主的労働組合である
【全日本教職員組合】 (全教)は、
下記の見解を発表していた。

 2008年7月10日付けで、事件が明らかになったばかりの頃であり、この見解発表後事態はますます泥沼になっていることは明らかである。

 そういう時間的経過のある見解ではあるが、全文紹介する。

『大分県における教員採用・昇進をめぐる汚職報道について』 

     2008年 7月10日 全日本教職員組合 書記長 東森 英男
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 大分県における教員採用をめぐる汚職事件は底知れない広がりを示すとともに、組織的犯罪の様相を呈しています。

 この間の報道によれば、校長など依頼者からの金品授与を受けて、県教委の中枢にある教育審議監の指示により、県教委の幹部職員が小学校教員採用試験受験者の成績表を書き換え、本来合格しない受験者を合格させ、合格すべき受験者を不合格にしたとされています。加点を受けて合格した受験者の数は、2007年度と08年度合わせて40人以上に上るとされており、合格者の半数が加点されたと報じられています。さらに、採用試験をめぐる汚職は中学校教員にもおよぶとともに、教職員の昇進をめぐっても商品券の贈与を受けていたとされています。

 このようなことが事実だとすれば、不正行為として許されないことはもとより、社会正義と真実を子どもたちに教えるべき教育界が不正と汚職にまみれているという点で、深刻きわまる問題です。

 今回の事件は、理性的、人間的であるべき教育界にあるまじき行為であり、断じて容認できないものです。
事件は、教育に対する国民や子どもたちの信頼を著しく損ねるとともに、教育現場で教育活動に携わっている全国の教職員の誇りを傷つけ、その情熱と意欲に重大な否定的影響を及ぼすものです。

 このような事件の背景には、不透明な教員採用制度と教育委員会による恣意的な運用があることは明らかであり、この問題の解明が緊急に求められています。

 しかし、この間発表された大分県教育委員会と教育長のコメントでは、「公務員倫理の確立」、「捜査に全面的に協力」と述べるにとどまっており、不正を生み出した原因を明らかにする立場に立っていません。
また、本来合格となるべき人で不合格とされた人への何らかの救済措置についても何ら明らかにされていません。
そうした中で大分県教育委員会は、今月実施する今年度の採用試験について、採点等の試験事務事業に県人事委員会などを参画させることなどを表明していますが、これで、県民・国民を納得させることはできません。

 教員採用試験をめぐっては、これまで他の県でも不正に関する疑惑が少なからず問題となってきました。今回の大分県での事態を、司直任せにせず、教育委員会の責任で全面的に解明するとともに、不正を再発させない制度と措置を、密室でなく県民参加で構築することが緊急の課題です。

 同時に、この事件を契機に、全国で、教員採用試験の実態を点検し、公正で透明な制度に改め、厳正な運用を実現するためのとりくみの強化が求められています。このことは、教育への国民の信頼を高め、採用試験受験者の権利を守るために欠かせない課題です。

 私たちは、国民の期待に応える教育をすすめるために、公正な教員採用の実現に全力でとりくむ決意をあらためて表明するものです。                  
                          以上
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残念ながら大分県には地方組織が無いようである。

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教員に成れる人、成れない人。 口利き議員の名前の公表を!

2008-07-22 13:52:48 | 教育基本法
今日、朝7時代のNHKニュースで7:30~7:40に亘って、教員に成りたくても成れない非正規教員について特集していた。
時間も10分以上と、ニュース枠の中としては力のこもった特集であった。

話の導入部は、当然大分で起こった口利きによる教師への採用問題である。

これを糸口にしながら、NHKの取材班は、教員試験の競争率が余りにも高くなっている背景の一つとして、小泉内閣以来の「骨太方針」という名の、福祉・教育切捨て政策に原因を求め追究してゆく。

携帯ラジオのTV音声を聞いていただけなので、正確に覚えている訳ではないが、およそ次の通り。

☆「骨太方針」で、教員の削減を行う中で、正規教員は大幅に削減された。
☆これを補う形で非正規教員(派遣教員)が増えた
☆非正規教員は、固定給はなく、一こま(一授業)2,500円前後の報酬のみ
☆多くが二ヶ月契約等、短期契約の継続であるが、継続の保証はなし。
☆学期の中間の夏休みなどの期間は収入なし。
☆テストの採点など正規教員と同じ残業や持ち帰り仕事があるがタダ働き
☆一校での契約では生活できないので、複数の学校を掛け持ち
☆別の学校との移動交通費は自腹
☆正規教員に成りたい人が殆どだが、こういう状況が何年も続く
☆ある学校では34人の教師の内14人が非正規(41%)
☆あまりの過酷さに当初高い理想と情熱を持っていたのにボロボロ。
☆そういう中で多くの非正規教員(非常勤講師)が辞めて行く
☆非常勤講師の離職で、授業が維持できず学科の空白になる事態も発生。

教育委員会や議員や校長などのコネで能力が無くても(現に点数を嵩上げしてもらってようやく合格した訳だから)教員に成れる者が居る一方で、熱意ある教育者が使い捨てにされて正規雇用の機会も失われている。

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同じく、この後の8時の「NHK・ニュース解説」では、
今回の汚職は大分県だけの問題か? と問い、
他の都道府県でも同じような実態が多かれ少なかれ有っただろうが、
大分県が大問題になっている内に、表面だけ謝罪してサッサと
片付けてしまおうという風潮になっている と批判していた。
大分をスケープゴートして逃げ切ろうと言う訳だ。
そして
「この問題では、介入した議員の名前を公に発表するべきである。」
そうすることで、
「口利きすると後での釈明が如何に大変かを身をもって知らしめる必要があるし、そうすることで、口利きを抑止する効果がある」
と提案し、
今後は、広域情報公開;すなわち内部告発を制度化するべきである
(他にも幾つか提案があったが、失念した)
など、積極的な提案を行っていた。

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