辞任の名目作り？

大きな声で言ってみよう。
安倍内閣総辞職があるとするならばその理由はイラク特措法の不通過ではなく、
拉致事件の解決に力が及ばず、また今後も現内閣では解決できないと敗北・謝罪宣言をした上での引責辞任しかないのだ。

（タイトルだけで出落ちした拙エントリ：やる気がないならリングから降りろと、どうせ負け試合ならワシが上がっても同じだ）


背水の陣とは戦う気、勝つ気がある上で取る作戦の一つ。
なので絶対的な劣勢を跳ね返した事例だけが、見事な判断として歴史に残る。
失敗した場合は、自暴自棄・ヤケクソの開き直り・火病・・・と、様々な形容詞と共に歴史に残る。

大将だけの逃げ場を用意した「排水の塵」では足軽にもやる気は出ず、
逃げるタイミングを探しながらの及び腰で槍を構えても戦力にはならない（鳥羽伏見、徳川慶喜）。

そもそも何でイラク特措法が、「安倍内閣の進退」を賭ける対象なのだろうか？
議会が通さないで潰れたならば、それを以て衆院を解散し、それを主題に選挙が行えると単純に思う。
それでもし民主が首班となったならばその結果は国民の支持を得た事になり、当然その後に起きる悪夢にも責任が生じる。

まさか、拉致で引責したら総理どころか議員として今後もバッジを着けていられなくなるから勝手に国際公約をブチ上げておいて、不通過となればそれを名目に総辞職、歴代内閣にもあったことなので議員の椅子は捨てなくてもいいと目論んだのか？


焦れったいのは、インド洋と拉致のバーターを持ち掛ける根性がない事か。
拉致で安倍内閣に国内的ポイントを稼がせれば、元々世論の関心の薄い（というか、ギリギリの選択になれば反対し難い）インド洋も通るのだと。
北に資源がいくらあると言っても所詮は皮算用。鉱山開発～採掘～精錬加工～流通供給の全てに「安定的」という冠がつくのは当然で・・・
（これは、知らない事を憶測と希望的観測で語ってるからダメだな。）

安倍内閣が不人気なのは、発言がブレるからだろ？
閣僚の問題にしても、インド洋にしても、北にしてもそう。
見出しでは方針に変わりはないと言いながら本文では変わっている、あるいは変わる可能性を滲ませている羊頭狗肉の発酵臭。
こんなザマだから考えない脳は、

「大枠としてはミンスでも、今までと流れは同じなんでねの？」
「明日から自分の生活が急に悪くなるなんてありそうもないし、何だかんだで日米関係もそれ程悪くならないで、軍事的には距離を置かれても経済関係だけはうまくいくかもよ。」
「いっぺんミンスにやらせて様子見てもいんじゃねの？もしかしたらいい事起きるかもよ。」

という夢見るシンデレラの現実逃避にあるのではないかと。

時事ドットコム：給油継続できねば退陣示唆＝「職を賭す」と言明－安倍首相
【シドニー９日時事】
安倍晋三首相は９日午後、シドニー市内のホテルで記者会見し、インド洋での海上自衛隊の給油活動を継続するためのテロ対策特別措置法の延長問題に関し
「民主党はじめ野党の理解をいただくため職を賭して取り組んでいく」と表明した。
その上で「当然、わたしは職責にしがみつくということはない」と述べ、臨時国会で法案が成立しなければ退陣する意向を示唆した。

「給油継続」だめなら内閣総辞職も、首相が示唆:YOMIURI ONLINE（読売新聞）
「民主党はじめ野党の皆様のご理解をいただくため、私は最大限の努力を払わねばならないと考えている。
そのために全力を尽くし、職を賭（と）していく考えで理解を得ていく」

と強調した。そのうえで、

「すべての力を振り絞って職責を果たしていかなければならない。そこで私の職責にしがみつくということはない」

と強調し、インド洋における海上自衛隊の給油活動が継続できなくなった場合、内閣総辞職もあり得るとの考えを示唆

繰り返そう。
本当に何も策がなくやる気もないならばタオルを投げてもらってリングから降りろ。
そして奇跡の逆転勝を狙いたいなら、プライドもポーズも捨てフルチンになってノーガードで一撃に賭け突っ込め。

ちなみに、勝負に勝って試合に負けてもいいなら「反則で相手をＫＯ」というのもある。


（0709102351：誰も気にしないとは思うけど、インド洋での給油とイラク特措法延長がごっちゃになってる・・・まぁいいか）