JMのバレーボール観戦記

テレビのバレーボール解説では触れられない戦術面や選手個人の特徴について、「全員応援」の立場から語ります。

背番号7番センター井上香織選手のコンビ

2012-09-21 19:04:33 | 全日本女子 コンビ
・セッター
井上香織選手は、CワイドやLを得意とするので、竹下佳江選手とはやりたい事の方向性が一致します。井上香織選手のAクイックかCクイックに引っ掛けてLに走る一人時間差のタイミングは、竹下佳江選手がトスを上げるフリをして溜めてタイミングをずらすタイミングと完璧に一致しています。そのため、竹下佳江選手が上げると、一人時間差が全く読めなくなり、有効な攻撃になります。中道瞳選手は、球質は良いのですが、井上香織選手が打ちたい場所とタイミングになかなかトスが来ず、当たり損ないになることもあります。また、セッターとはブロックで隣り合います。井上香織選手は、セッターのカバーに入ると言うよりはクロス方向のコースを完璧につぶすようなブロックをします。

・表レフト
木村沙織選手とは、前衛では前衛2枚やS1という厳しい局面で隣り合います。前衛2枚の時には、一人時間差で木村沙織選手へのマークを外します。また、木村沙織選手がAパスを量産できると、井上香織選手が打ちやすくなります。

・裏レフト
裏レフトとは前衛ではあまり隣り合いませんが、井上香織選手が前衛時に井上香織選手の後ろからバックセンターを打つコンビがあります。ただ、このコンビ時にバックセンターがノーマークになる程井上香織選手にマークが集中することはなく、結局は木村沙織選手頼りになることが多いです。さらに、井上香織選手はCワイドやLに早い段階で動いているので、バックセンターの助走が見えてしまう欠点もあります。

・ライト
ライトの山口舞選手とは、本当に素晴らしいコンビがあります。ダブルクイック、ダブルブロード、クイック囮のブロード、クイックを追い越すブロード、クイック囮のセンターセミへの左右からの切り込み、などなど。井上香織選手も山口舞選手も、個々のスパイクの決定力は低いですが、この2人が同時に動くと非常に高い決定率になります。新鍋理沙選手とは、動きやタイミングが合わないため、あまり良いコンビにはなりません。新鍋理沙選手が出場する場合は、井上香織選手は控えに回ることが多いです。

・リベロ
井上香織選手の攻撃は、リベロの佐野優子選手のAパスがあってこそです。また、井上香織選手がサーブを打つときには、リベロの代行をしますが、荒木絵里香選手同様にこの役割は苦手のようです。

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