JMのバレーボール観戦記

テレビのバレーボール解説では触れられない戦術面や選手個人の特徴について、「全員応援」の立場から語ります。

背番号5番センター荒木絵里香選手のコンビ

2012-09-21 18:58:37 | 全日本女子 コンビ
・セッター
荒木絵里香選手はAクイックやBクイックを打ちたがるのに対し、竹下佳江選手はCワイドやLを使いたがるため、大きなミスマッチがあると言えます。そのミスマッチを、猛烈な練習で埋めているのでしょう。中道瞳選手は、東レでもチームメートです。そのため、中道瞳選手は荒木絵里香選手が好きなゆったりとしたAクイックやBクイックを良いところで使います。ただ、このゆったりとしたクイックを159cmのセッターが上げると、世界レベルではキルブロックに見舞われることがあります。またセッターとはブロックで横に跳び、かなりカバーに入ります。ブロード後や相手のレフトのストレート打ちを読んでいる場合は、荒木絵里香選手が外側に跳ぶこともあります。その後、ライトオープンやライトセミを強打できるのも荒木絵里香選手の魅力の一つです。

・表レフト
木村沙織選手は、サーブレシーブに入りますので、荒木絵里香選手がクイックを打てるかどうかは木村沙織選手のサーブレシーブの正確性に掛かっています。荒木絵里香選手が表センターの場合は木村沙織選手から離れる方向になるCワイドやLが増えます。荒木絵里香選手が裏センターの場合は、荒木絵里香選手のゆっくりとしたBに引っ掛ける木村沙織選手のレフト平行が増えます。

・裏レフト
荒木絵里香選手が表センターの場合、荒木絵里香選手のBクイック囮のレフト平行が増えます。荒木絵里香選手が裏センターの場合は、荒木絵里香選手がクイックに引きつけてバックセンターをノーマークにする場面が多いです。

・ライト
ライトの新鍋理沙選手は、荒木絵里香選手にマークがついていれば、Cワイドに入ってきていてライト側に2人のブロッカーがいても普通に打てます。ライトの山口舞選手は、荒木絵里香選手とのダブルブロードはタイミングが合わないため、基本的に荒木絵里香選手はクイックで山口舞選手はセンターセミ切り込みに引っ掛けてLに戻る一人時間差をします。荒木絵里香選手が決まらない状況だと、山口舞選手も厳しくなります。

・リベロ
リベロの佐野優子選手は、荒木絵里香選手のクイックを使えるサーブレシーブを量産します。また、荒木絵里香選手がサーブの時には佐野優子選手が不在となるので、荒木絵里香選手には佐野優子選手代行という役割を科せられます。ただ、その役割を全うできたかと言えば、そうではないと思います。今後の課題ですね。

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