JMのバレーボール観戦記

テレビのバレーボール解説では触れられない戦術面や選手個人の特徴について、「全員応援」の立場から語ります。

背番号8番ライト狩野舞子選手のコンビ

2012-09-21 21:02:35 | 全日本女子 コンビ
・セッター
2枚替えで出場するため、トスは中道瞳選手としか合わせていません。なのに、中道瞳選手とも合っていません。おそらく、怪我前の良いときの感じと現在の感じが合わず、自分の頭と体が合っていないため、他の選手と合わせるには至らないのでしょう。逆に、中道瞳選手が球質を優先してしまいトスのスロットがズレることがあり、そのズレたトスの落ち際を安全に打つと、打点が低くてもかなり決まります。

・表レフト
木村沙織選手とは、2枚替え時に長く前衛に一緒に上がります。ただ、狩野舞子選手にはあまりトスが上がらず木村沙織選手ワンマンバレーとなってしまうので、良いコンビとは言い難いです。サーブレシーブにおいては、山口舞選手より守備範囲が広いため、木村沙織選手にかける負担が非常に少ないです。また、狩野舞子選手はセッター不在時に2段トスを全面的に担当し、木村沙織選手に完璧なオープントスを供給しています。

・裏レフト
裏レフトとはあまり接点がありません。ただ、試合ではたまたま披露されなかっただけで、裏レフトのバックセンターへの2段トスも完璧に合わせていたのだと私は思います。

・センター
攻撃面では、センターとシンクロできるだけの攻撃力はありません。クイック囮のセンターセミへの切り込みはありますが、早い段階でセンターに移動し、セッターと交差するあたりでドタバタと小走りして打ちに行くため、切り込むこともバレバレでクイックともシンクロしません。山口舞選手のセンターセミへの切り込みは、ギリギリまでライトに留まりセンターに全力疾走してクイックとシンクロするか、早い段階からセンターセミに切り込むように見せかけてLでライトに戻る一人時間差になります。このようなセンターとのコンビの幅が狩野舞子選手にはありません。また、ブロックにおいても、センターとはなかなかタイミングのあった2枚ブロックが出来ませんでした。

・リベロ
リベロの佐野優子選手とは、サーブレシーブで隣り合います。狩野舞子選手は守備範囲もそれなりにありますし、常識的なボールは全て拾います。そのため、佐野優子選手は木村沙織選手のカバーに集中できるようになります。また、2段トスを狩野舞子選手が担当することにより、佐野優子選手の下手なアンダートスから失点するパターンを無くせます。

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