JMのバレーボール観戦記

テレビのバレーボール解説では触れられない戦術面や選手個人の特徴について、「全員応援」の立場から語ります。

狩野舞子選手

2012-09-02 10:15:26 | 選手紹介
・基本情報
背番号8番、185cmのライトアタッカー

・スパイク
もともとは万能型選手で、レフト・ライトからの平行~オープンまでの全てのタイミング、ライトからBセミとCセミへの切り込み、バックライト・バックセンターからの速い攻撃と遅い攻撃、全てを打てます。またセンター経験もあり、クイックとブロードも打てます。ブロードは、一般的なワンレッグではなく、両足踏切の普通の助走で斜めに入ります。スパイクフォームは、右手で目の前の見えない曲面をなぞる感じですので、本来はライトからのスパイクが最も得意なようです。ただ、腰痛と両足のアキレス腱断裂のため、近年では全くスパイクが決まらない状況になりました。重心が崩れて、高さもなくなり、ほぼフェイントしかなくなってしまいました。主に2枚替えで出場しますが、S1を回せなかったりライトから連続失点し、途中で2枚替えを戻すシーンも見られました。

・レシーブ
サーブレシーブはかなり得意なようです。ネットオーバーを恐れてやや硬直してパスが短くなることはありますが、それはセッターの竹下選手や中道選手が低いのも原因ですので、全て狩野選手に非があるわけではありません。スパイクレシーブは、リベロの佐野選手やセッターの竹下選手が見せるスーパーレシーブはありませんが、常識的に取れるボールは必ず上げてくれる安心感があります。

・トス
綺麗に返った時の2段トスは下位チームのセカンドセッターより上手いかも知れません。セッターがコートにいない時には積極的にセッターの動きをし、オーバーから綺麗にレフトやライトに上げています。ただ、北京まで代表を務めた裏レフトの高橋選手がクイックやブロードやツーに引っ掛けてのトスアップをしていたのと比べると、狩野選手はやはりレフトオープンにばかり上げるので物足りない感じもあります。及第点を遙かに越えるトスアップ力なだけに、もう少しセッターの動きも極めてほしいです。

・ブロック
185cmにしてはこじんまりとまとまってしまっていますが、それでもタイミングが合えば良いブロックをします。

・サーブ
不確定要素が少ないサーブを、落としたいところに落とせます。サーブミスが多い選手に代わってピンチサーバーで出場し、数々のピンチを救っています。

・JMが選ぶ思い出のシーン
WGP2009のロシア戦で、どこからでも高速で打っているのがとても頼もしかったです。

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