JMのバレーボール観戦記

テレビのバレーボール解説では触れられない戦術面や選手個人の特徴について、「全員応援」の立場から語ります。

狩野舞子選手2枚替え分析 ロンドンブラジル戦 その1

2012-12-20 12:14:22 | メディア注目選手のその後
ストレート負けを喫したブラジル戦。この試合についても、2枚替えの効果を分析してみましょう。

第一セット
1回目の前衛2枚ローテ 4得点4失点→±0点
2回目の前衛2枚ローテ 5得点4失点→+1点
2枚替えローテ(S1回せず0.5ローテで戻す) 0得点3失点→-3点で、これが3ローテ続けば-18点

この結果より、第一セットの2枚替えは-18.5点の効果だったことが分かります。戻しているので、実質的な失点は3.5点に止まったことが不幸中の幸いです。この2枚替え中に、狩野舞子選手には2本もトスが上がっています。中国戦の分析で明らかになったように、狩野舞子選手はスパイカーではなくブロッカー兼レシーバーですから、その選手に2本もトスを上げたら失点するのは当たり前です。さらに問題なのは、フライングレシーブです。ブラジルのライト攻撃に対して狩野舞子選手と中道瞳選手が飛び込んでレシーブミスをしました。これは中道瞳選手に任せるボールです。なぜなら、仮に狩野舞子選手がレシーブ出来ていたとしても、中道瞳選手は倒れ込んだままで、さらに目の前には狩野舞子選手が横たわっている形になったはずです。そうなれば、中道瞳選手はトスを上げにいけません。それなら、中道瞳選手にレシーブを任せて狩野舞子選手が得意の2段トスを上げるのがセオリーではないでしょうか。

ところで、第一セットでは、大友愛選手が後衛で2失点しています。お決まりのレシーブミスとサーブミスです。ここを塞ぐために狩野舞子選手か中道瞳選手をピンサ起用していれば、少なくとも1点の失点は防げたはず。つまり、2枚替えではなくピンサ起用していれば、日本は少なくとも4.5点取れていたのです。第一セットは25-18で落としました。これが25-22.5であったら、その後の行方は変わっていたのではないでしょうか。

実は、第二セットと第三セットについても分析があります。続きの記事に書きます。

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