JMのバレーボール観戦記

テレビのバレーボール解説では触れられない戦術面や選手個人の特徴について、「全員応援」の立場から語ります。

Vリーグ男子3決 見どころ 東レ

2013-04-03 11:04:27 | 用語解説
東レはセミファイナルでも大苦戦。選手の間では、「サントリーが堺に勝っていれば…」という気持ちがあるでしょうが、きっちりと切り替えて3決に臨んで欲しいですね。

・ボヨビッチ選手の完全復帰なるか?ポジションスイッチは?
ボヨビッチ選手はまだ怪我の影響があるようで、なかなか思うようなプレーが出来ていないようです。東レはボヨビッチ選手無しには絶対に勝てないチームですから、何とかボヨビッチ選手の回復を祈るしかありません。また、以前記事にした、前衛でボヨビッチ選手をレフトに置くスイッチも、やはりボヨビッチ選手に2段が上がりやすくなることを考えると、フィジカル的に厳しいのかも知れません。なかなか有効なスイッチで、他のチームも真似したりしていますので、何とか復調してくれるといいのですが。

・近藤茂選手のトスワークが改善されるか?
近藤茂選手のトスワークにはかなり問題があります。まず、クイックが低過ぎ。あんなに低いクイック、見たことがありません。さらに、クイックを使う頻度も低すぎます。セミファイナルでは、クイックを最後の切り札のように温存していた感じはありましたが、しかし最後になってもちょびっと使っただけで、結局宝の持ち腐れになっていました。意図として、ボヨビッチ選手に意識を向けさせてレフトで点を取り、最後にセンターでトドメを刺す、というのは十分に分かります。しかしそれで成功していないので、抜本的なトスワークの改善が必要です。

・繋ぎやブロックフォローを続けられるか?
今シーズンの東レは、繋ぎやブロックフォローが悪すぎます。特に、ボヨビッチ選手の半径1m以内にイージーボールがぽとりと落ちる場面や、ブロックフォローが居なくてアタッカーが弱気になる場面を何回見たでしょうか。これは今シーズンの集大成として、絶対に解決してもらいたい点です。

・コート上でチームが1つになれるか?
普段精神論を語らない私ですが、これだけは言わせていただきたい。東レは、言わば監督不在です。その中で、しっかりとチームがチームとして戦っていくためには、コート上でチームが1つにならなければなりません。キャプテンの米山裕太選手を中心に、チームの結束を全員で高めていき、コート上で作戦を展開できるようなチーム状態を期待します。

と、このように、東レはいかにサントリーを封じるかという以前に、東レ内部の問題解決が必須です。底力に期待しましょう。