JMのバレーボール観戦記

テレビのバレーボール解説では触れられない戦術面や選手個人の特徴について、「全員応援」の立場から語ります。

中道瞳選手

2012-08-28 20:46:04 | 選手紹介
・基本情報
背番号2番、159cmのセッター

・スパイク
セッターなので基本的に打たず、打っても打点が低いため通用しません。

・レシーブ
セッターなのでサーブレシーブはしません。スパイクレシーブでは、相手のレフトからの強烈なストレート打ちを安定して上げるだけのレシーブ力があります。フェイントカバー等も非常に良く、後衛にいるだけで安心感があります。

・トス
セッターなので専門職です。条件が良ければ、軽く逆回転がかかった最高球質のトスを上げます。ただ、球質を優先するあまり、タイミングが一定しないことがあります。そのため、球質優先のアタッカーとは合いますが、タイミングの一定さが優先のアタッカーとは合いません。また、Bパスや高めに返ったボールからは、トスが割れることがあります。Bパスで動かされたとき、トスを上げてからもフラフラと動いてしまいます。戦術面では、ある程度散らしていくという意図が見えますが、勝負所では自分と合う選手に偏ってしまうことがあります。ただ、Vリーグで優勝を経験しているだけのことはあり、最高峰に位置するセッターであることに疑いはありません。

・ブロック
159cmと低く、ジャンプも低いので、ブロックはほとんど効果がありません。そのため、前衛では、ブロックに入るためにネットに張り付くのではなく、一歩下がってツーアタックやセンターのフェイントを警戒し、相手がレフトに上げると、下がったポジションから斜めに走ってストレート側のブロックに跳びます。このように斜めに走るという変則的な動きのため、隣に跳ぶセンターの選手とブロックのタイミングや形がずれることも多いです。しかし、全日本では2枚替えでの出場が多いため、この欠点が顕在化することはありません。

・サーブ
かなり良いジャンプフローターです。落とすサーブは、軌道の最高点から急に落ちるため、レシーバーの目の前にポトリと落ちることもあります。伸ばすサーブは、レシーバーの胸に突き刺さるようでなかなかレシーブできません。

・JMが選ぶ思い出のシーン
ロンドンの中国戦、第3セットの終盤に木村選手にトスを上げた後の「サオリー」というかけ声、そして第5セットの2連続のサーブポイントです。出場時間はもちろん短かったですが、中国戦の隠れMVPは中道選手で間違いないです。

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