今日も暑いですね。
これが最近、近所でのあいさつの枕詞になっています。今朝の報道番組では9月もこの陽気が続くとありました。この8月は子供も夏休みがあり、私もテレワークが続いている事から電気代もかなり上がっていましたが、エアコンなしでは生活できない状況なので、致し方ない事なのでしょう。
はやく涼しくなって欲しい。わがままですが、そんな事を思っています。
さて、新型コロナウィルスの感染ですが、政府の方では7月でピークが過ぎたと言います。でも私の周囲で言えば、子供の通う学校でコロナ感染者が発生していたり、職場でも別フロアで感染者が出たと言う話や、関連会社でも感染者が出たという話を最近になり耳にしています。
そういう事から考えると、けしてピークを過ぎたという感じがしないのですが、実態はどうなのでしょうか。
厚生労働省のHPによれば、8/24現在までに国内感染者が63,121名で、死者数は1,196名です。単純に計算すると、ざっくり国民の0.05%ほどの感染者で、死者数は感染者数からすると1.8%となります。
季節性インフルエンザを見ると、2019年には約1,000万人が感染し、約3,000名は死亡していますし、関連死で見れば約10,000人は亡くなっていたともいわれています。
これだけを見ると、季節性インフルエンザの方が強烈な感じにも見えますので、新型コロナウィルスの感染症は季節性インフルエンザほど恐れる程でも無いように見受けられますし、その様な意見も最近になり多く見られる様です。
しかし一方で志村けんさんや岡江久美子さんのケースの様に重症化して死亡するケースが見受けられたり、実際に新型コロナウィルス感染の後遺症として血管障害や様々な後遺症の話もあったりします。ネットの中でも「COVID-19は大した事ない」とたかを括っていたけれども、感染後に後遺症に悩んでいたり、肉親が感染後にダウンヒル状態で短期間に重症化して親族が亡くなってしまったという話もあるので、やはり油断ならない感染症の様に思えてなりません。
重症化するのは基礎疾患のある高齢者だという話もありますが、日本社会では未だ、この判断にも至っておらず、現在の状況になっているのでしょう。
しかしこの新型コロナウィルスというのは、なかなか厄介な感染症ですね。エアゾル感染しますし、人との面会等で、油断したら直ぐに感染拡大する様にも見受けられます。だからこのウィルスは社会の活動を抑え込むバイアスが強く出る傾向がありますし、結果として経済活動を抑制する傾向が強くなってしまいます。
一方で今の人類社会は経済活動が基本となっていて、人々の多くは社会の中で仕事をして収入を得ない限り、この社会の中で生きていけない構造になっています。そしてウィルスの感染拡大を防止する動きは、この経済活動を抑制しますので、人が今の社会で生きる上で大きな矛盾を露呈してしまいます。
感染拡大は怖い、でも経済的に困窮するのも困る。
経済的に元に戻ろうとすれば、感染拡大を引き起こす可能性が高くなるし、感染拡大を防止するのであれば、経済的な困窮を引き起こす。
言ってしまえば「にっちもさっちも行かない状況」を生み出してしまうわけです。
そうなるとどうしたら良いのでしょう。
経済的に生き残りをかけるのであれば、感染拡大と多少の人数の重症化や後遺症は「よくある事」と目を瞑って、社会の動きを本来あるべき姿へと戻していくのか。一人や二人、いやいや数百人程度の重症者が発生して僅かとは言え死者が出ても、経済を守るために「マキャベリズム的思考」により経済活動を戻す事にするのか。
それとも経済的な事はさておき、極力感染拡大を防止する為に、今まで通り、場合によっては今まで以上に、社会的な人の動きを制限していくのか。倒産や失業者が出て、場合によっては、その貧困のために自殺者がこの先出たとしても、その方向で進むのか。こちらも「マキャベリズム的思考」が必要になると思います。政府により行う社会保障も限界がありますからね。
ここでは物事を極めて単純化して考えてみましたが、実際には付随する事や様々な事があるので、簡単に割り切る事もできない状況なんですけどね。でも何れを選択したとしても、このままでいけば社会的弱者は生きていけない状況に追い込まれてしまう可能性が大きくあると思うのです。
この新型コロナウィルス(COVID-19)というのは、もしかしたら今の人類社会の在り方そのものにも、大きな示唆を与えているのかもしれません。
秋口から冬にかけて、今懸念されているのが、新型コロナウィルスの際活発化と共に、季節性インフルエンザの流行が始まる事です。私達社会は、今後どの様に判断して対応するのか、迫られている様にも感じます。