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革マル派を擁立した民主党

2010年07月13日 17時40分18秒 | 日記

革マル派を擁立した民主党(今回当選)



また、民主党の無定見で反日的な体質を余すところなく示した情報に接した。
民主党は今年3月、夏の参院選の比例代表候補として、JR総連の組織内候補でJR総連政策調査部長、JR東労組中央本部政策調査部長などを歴任した田城郁(たしろかおる)氏を公認していたのだ。

Tashiro_kaoru

JR総連は、過激派である革命的共産主義者同盟(革共同)革マル派の巣窟である。このことは、私の過去のエントリ「JR東日本に巣食う「革マル派」というカルト」(2008/02/04 依存症の独り言)を読めば、よくご理解いただけると思う。
JR総連の総帥は、JR東労組顧問の松崎明氏である。
この松崎氏、1959年に日本共産党を離党し革共同に加入した。1963年、革共同が中核派と革マル派に分裂した際、松崎氏は黒田寛一氏 (革マル派の教祖・俗称クロカン・故人)率いる革マル派についた。そして副議長(組織名:倉川篤・愛称:クラさん)に就任した。

JR総連の前身は国鉄動力車労働組合、いわゆる「鬼の動労」である。
私が左翼だったころ(38年前)、松崎氏は動労東京地本の書記長だった。が、このとき既に、松崎氏は「動労の最高実力者」と言われていた。
松崎氏は、私にとって敵であったが、その卓抜した指導力とカリスマ性は認めざるをえない。この松崎氏の秀でた能力と革マル派の組織力(組織論)が一つになって、革マル派による動労支配が確立されていったのである。

そして、今回、民主党に公認された田城郁氏は、その松崎氏の側近にして、元ボディガードだった。

国鉄民営化当時、松崎氏はメディアに対して、「私は革マル派ではない」「(革マル派の教祖)黒田氏から思想的影響は受けたが、今は関係がない」と語っていた。そして、「労働者の雇用を守るために民営化に賛成した」とも語った。
が、これはウソだ。革マル派の論理に忠実に従ったにすぎない。

「戦後政治の総決算」を掲げた中曽根康弘首相(当時)は、国鉄民営化の目的を「国労を解体し、社会党・総評ブロックを消滅させ、新しい憲法を安置する」と語っている。この体制側の猛攻に、戦後政治の一方の軸であった当時の社会党・総評ブロックでさえ崩壊しかねないほどの危機に直面した。
そこで松崎氏は、勝ち目の薄い「抵抗」よりも「組織の温存」を選択したのだ。

ほんとうに転向したのなら、なぜ中核派が「松崎だけは絶対に殺す!」と言うのか?なぜ、JR総連内から意見の異なる者を暴力をもって排除しようとするのか?なぜ、護衛付きで複数のアジトを点々とするのか?

松崎氏は晩年の黒田氏(2006年死去)とは意見が対立していたようだ。党官僚や学生が黒田氏を支持し、労働者が松崎氏を支持するといった構図らしい。
中核派の機関紙「前進」によると、2000年の12月、松崎氏は「革マルと完全に手を切った」と公言し、一方の黒田氏率いる革マル派は「JR総連本部執行部を階級敵と断罪し、打倒する」との「戦闘宣言」を出したらしい。
が、革マル派はJR総連執行部を批判しても、松崎氏個人は批判しないのだ。
共産主義者を知っている人なら分かると思うが、彼らは裏切り者に容赦しない。松崎氏が転向したのなら、革マル派から壮絶とも言える罵詈雑言を浴びせられるはずだ。「裏切り者」「階級の敵」「反革命」「権力の手先」「ファシスト」「スパイ」―おそらくこれくらいは批判(罵倒)される。
が、現実はそうではない。
革マル派はJR総連の労使協調路線を批判しても松崎氏には沈黙する。

これは、黒田氏の「組織現実論」を松崎氏が実践しているからではないのか?

松崎氏は、中核派が言うように「革マル派執行部」と路線対立を起こしているのかもしれない。が、除名されたわけでもない。
私は偽装転向だと思う。
仮に百歩譲って、松崎氏や松崎氏が率いるJR総連は革マル派と縁を切った、と認めたとしよう。が、それは新たなる革マルの分派、「JR革マル派」もしくは「革マル松崎派」が誕生したにすぎない。

私が左翼に絶望した直接の原因は、妙義山の山岳アジトにおける連合赤軍による大量リンチ殺人であるが、これはまだ、追い詰められた末の、閉鎖空間における極限的な状況が生み出した面もあるという言い逃れができた。
しかし、革共同両派の内ゲバは、もう「アイツは革命の敵だ!敵は殺せ!」という論理でしかなかった。かつては同志だった者たちが、鉄パイプや金属バットで相手を滅多打ちにしたり、バールで頭蓋骨を打ち砕いたりする。
「人間の真の解放」「人間の真の平等」を叫ぶ連中がこんなことをする。私は、このとき、はっきりと「共産主義」というイデオロギーが“狂気”であることを認識した。

特に革マル派は、その独善性、排他性、意見の異なる者への攻撃性という点で、もう「共産主義」という名のカルト集団にすぎないと確信した。そして私は、きっぱりと「共産主義」と縁を切った。

なぜ私は、「JR総連は革マル派と縁を切ったとしても、それは新たなる革マルの分派、「JR革マル派」もしくは「革マル松崎派」が誕生したにすぎない」と言うのか?
それは、革マル派がカルトである由縁の独善性、排他性、意見の異なる者への攻撃性をJR総連がしっかりと継承しているからである。

2000年末から翌年夏にかけて、JR総連(JR東労組)内である事件が起きた。
これを、同じJRの労組で、旧・国労右派と旧・鉄労が合併してできたJR連合は、「浦和電車区事件」と呼んでいる。
事件の内容はJR連合によると以下のとおり。

JR総連加盟のJR東労組に所属していたJR東日本・浦和電車区の若手運転士である吉田光晴氏が、JR連合組合員と交遊していたことなどを理由に、JR東労組の役員などから、激しく繰り返し糾弾、恫喝され、組合脱退、さらに会社退職に追い込まれた強要事件。


この事件を見ると、JR総連の「独善性、排他性、意見の異なる者への攻撃性」という革マル的特質がよく解る。
なお、東京地裁は、この事件に関わったJR総連(JR東労組)の活動家7名全員に有罪判決を下している(2009年6月5日、東京高裁も一審判決を支持し控訴を棄却)。これに対しJR総連は、有罪になった7名(1名は退職、6名は懲戒解雇)を英雄視し、彼らの拘留日数344日にちなんで彼らを「美世志会」と呼び、裁判闘争を支援、JR東日本に解雇撤回を迫っている。

JR連合は、田城郁氏と「浦和電車区事件」及び「美世志会」との関わりについて次のように言及している。

「JR総連通信No.973」(2009 年12 月2 日)には、「最高裁は口頭弁論を開け!上告審で逆転無罪をかちとる11・30 集会」において、「団結ガンバローでは、国政に打って出る決意を固めたJR総連・田城郁(たしろかおる)政策・調査部長も壇上に上がり、美世志会と共に闘い抜こうと、こぶしを振り上げた」と記載されている。同氏は、有罪が確定しても、間違いなく「えん罪」と主張し続けるだろう。JR連合は連合の構成組織として、このような候補者を連合が推薦することには、絶対に同意できない。JR総連や東労組の組合員にも、この立候補に納得できるのか聞いてみたいものだ。


JR総連が革マル派という事実は、JR連合の「検証 JR革マル浸透と組織私物化の実態」というサイトを見ればよく解る。そして、JR連合は、同じサイトの別ページで次のように報じている。

政府は5月11日の閣議で、革マル派が「JR総連及びJR東労組内には、影響力を行使し得る立場に革マル派活動家が相当浸透していると認識している。今後も、革マル派は、組織拡大に重点を置き、党派性を隠して基幹産業の労働組合等各界各層への浸透を図っていくものと見られる」とする答弁書を決定しました。民主党政権がJR革マル浸透問題を認めたのは初めてです。産経ネットニュースは、同時に民主党がJR総連組織内候補の田城郁氏を公認していることを報じており、この問題に関する今後の展開が注目されます。なお、質問主意書(佐藤勉衆議院議員提出、質問第430号)と答弁書は衆議院ホームページに掲載されています。
JR労働界への革マル派が浸透していることは、わが国の治安問題としてきわめて由々しきことであり、同じJR労働者として決して看過できない事態であることから、JR連合は5月26日、JR総連に公開質問状を送付し、答弁内容に対する見解を明らかにするよう求めました。


鳩山内閣は、「JR総連及びJR東労組内には、影響力を行使し得る立場に革マル派活動家が相当浸透していると認識している」
しかし「同時に民主党がJR総連組織内候補の田城郁氏を公認している」

民主党は、この、政権と与党の齟齬をどう説明するのか!


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