再読。3回目。
今回は良く理解できたと思う。
大和魂とは具体的に何をいうのかと思っていたけれど、
新渡戸さんが、ハッキリと大和魂とは武士道の事だと書いています。
ただし武士道とは成文化されたものはなく、武士が「武士とはこうあるべき」という行動規範ようなものを
長年にわたり積み重ねてきた暗黙の了解。
明治になり西洋の文化が怒涛のように入って来て、唯物史観や功利主義になっている日本人に対し
「日本人は、こんなではなかった」という思いと、
アジア人は野蛮で倫理的な規範や道徳的教えはなど無いとする西洋人に向けて
日本には武士道という確固たる生き方があるのだ・・・と英語で出版したのが
『BUSHIDO The soul of Japan」です。
その英語で書かれた本を日本人向けに訳したのがこの本。
以前読んだ時に訳者である岬龍一郎氏の解説があったのかどうか・・・・
今回、この解説を読んで、やっとなんとなく理解が進んだかなと思いました。
いま、世界のグローバル化が顕著になっていて、倫理観や道徳や品性などが、
どうでもよいもののようになっていますが
きっと、明治時代の人たちも、同じような危機感があったのだと思います。
「このままでは、日本がなくなってしまう・・・・」と。
前回読んだ執行草舟氏が、「私は武士道を信条として生きていくと幼いころに決意した」と書いていたので
今回再読してみることにしました。
義・真・礼・智・忠・信・孝・悌・・・里見八犬伝ですな。
シナの論語などの教えが大元のようですが、禅と結びついて、
頭だけの知識ではない、実践することが重要という日本独自の思想に昇華されたようです。
うそをつかない、卑怯なことをしない、自分より弱い者をいたわる、
名誉を傷つけられたら、切腹をもって潔白を証明するなどなど
日本人が本来大切にしてきたことは、きっと私のDNAにもちゃんと入っているはずです。
しっかり生きなければなあと思うこの頃です。