新古今和歌集の部屋

祇園祭序

祇園祭は優雅な祭と言われている。
江戸時代の室井其角は、
鉾に乗る人のきほひも都哉
と吟じている。
しかし本当は、鉾・山車は謂はば前座。神輿が通る為に清めているに過ぎない。


三基の神輿が町内を練り歩く時には、素盞嗚尊(牛頭天王)を通す為に荒らしく、歩道に出過ぎた観光客を押し倒して進んでいた。
京都の男祭と言われる所以である。
猶、神輿を担ぐ時の掛声の「ほいっと」、「よーさ」などの意味は不明である。数百年そうしてきたと言う事で、意味を知る必要は無いからであろう。
「歩一途」、「良い弥栄」か?と思う。

祇園囃子の構成は、
締太鼓2
鉦8
笛10以上
である。
鉦は、上から吊り下げて叩き、祇園囃子の別名コンチキチンは鉦の音色で鉦自体をコンチキとも呼ぶ。

御旅所ヘの道の休憩中も囃子で慰撫している。


神輿渡御における列順
祇園祭の中座(素戔嗚尊)神輿渡御の順列は、太鼓、騎馬武者、錫杖を持った神人、矛・盾・太刀等の神具、生稚児、神輿、神官輿となっている。
特に、錫杖を持った神人は地面を擦りながら進む。地元では「シャー」と呼んでいる。
素戔嗚尊は、特に穢を嫌うようであり、前祭、後祭とも、山鉾が清めた後を渡御・還幸する。
シャギリを辞書で調べると
あたりがね【当たり鉦・当り鉦】に同じ
摺鉦すりがねの忌み詞。「すり」をきらって言い替えた語。ちゃんぎり。
とある。
祇園囃子は構成において鉦が多い。シャーの鉦の音で、邪気の穢を払う意味があるのであろう。
従って、シャギリとは金属を擦って邪気穢を払う事を指すと考える。

花輪囃子と祇園囃子の中で、共通の単語がある。「シャギリ」と「羯鼓」である。

植木行宣・田井竜一編『祇園噺子の源流』
評者:関 孝夫
「儀礼文化ニュース」174(2010.7)
によれば、かつては羯鼓稚児舞と言う物があったと言う。
又、「山・鉾・屋台の祭礼において練り物行列の囃子に「シャギリ」という名称がよく聞かれる」
これらの事実から、同研究は祇園囃子の源流を探っている。

花輪囃子では、「シャギリ」とはかつてあった屋台の名称と曲名であり、「羯鼓」とは

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