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日本共産党長岡京市会議員団のブログです。

コロナ対策で第8回申し入れ

2021年05月19日 | 日記

2021年5月19日、議員団として市長に申し入れを行いました。



新型コロナウイルス対策に関する緊急申し入れ(第8回)

 

 3度目の緊急事態宣言が延長されましたが、感染拡大は収まるどころか全国的にさらに深刻化し、感染しても医療にかかれない方が急増し、重症者・死者も増加しています。しかし菅政権は、感染拡大防止の戦略を持とうとせず、休業補償・生活支援もきわめて不十分であり、「ワクチン頼み」で医療現場や自治体、国民にさらなる負担と不安を強いています。

 本市でも新規感染者数は3月16人、4月77人、5月は18日までで83人となり、学校でのクラスターも起きました。ワクチン接種の予約に市民が殺到するなど大きな不安が広がっています。

 これまで申し入れてきたことに加えて、以下の通り申し入れます。実施に向け緊急に補正予算を編成することを求めます。



<ワクチン接種のスムーズな実施について>

 

 6日、集団接種の予約があっという間に埋まり、予約できなかった市民から多くの不安と怒りの声があがっています。個別接種の実施機関も非公開とされ、さらに不安が広がっています。市が接種の見通しを市民に伝えることが急がれます。

 

1.「必要とする市民全員が接種を受けられる」ことと、そのための具体的な計画を、市民に届くよう広報等で機敏かつ丁寧に発信してください。6月1日に予約が取れなかった人への対応策、キャンセル分への対応策を早急に示してください。

 

2.ワクチン接種の予約について対面で聞ける相談窓口を市民に明確にしてください。6月1日は混雑を避けるため、地域ごとに分散して設けるなどしてください。LINE予約について、事前にやり方を練習できるようにしてください。

 

3.今回の予約受付方法は、スマホやLINEが使えないと不利であり、また6日9時から対応できなかった人にはチャンスがありませんでした。不公平さや多くの市民が何時間も費やしたことに疑問の声が上がっています。今後、受付対象を細分化したり、事前に希望を聞いて割り振るなど、公平性とともに、多くの市民が何時間も費やすようなことのない予約方法を確立してください。

 

4.予約のとれた市民に、日時と場所、接種当日の流れと会場の状況、注意点等について、あらためて個別通知してください。当日の会場運営については広報でも周知してください。

 

5.最寄りの学校で予約できていない市民も多くいます。接種会場が自動車での来場も可能であることを、市民に明確にしてください。夏場の暑さ対策を十分に行ってください。

 

6.自ら予約ができない市民もいます。衛生・福祉部門等の担当が、それぞれつながっている市民に働きかけを行うとともに、民生委員等の協力も得るなどして、受ける意思のある市民全員が予約できるようにしてください。

 

7.要介護者や障がい者がタクシー(介護タクシー等含む)で接種会場に行く費用を助成してください。また、会場に行くこと自体が困難な市民への対策を講じてください。往診での接種が必要な市民へ、可能な医療機関を知らせてください。

 

8.接種のキャンセル分も活用して、感染者等を介護する必要のある介護従事者や、マスクの困難な乳幼児を保育する保育士などに、優先して接種を行ってください。

 

 

<陽性者と接触せざるをえない介護事業者等への支援について>

 

 訪問介護事業所に、感染者や濃厚接触者に対する介護サービス提供の打診がされていますが、事業所にとって大きな負担を伴い、使命感だけでは限界です。誰もが介護サービスを受ける権利を守るためにも、市として介護事業者への支援が必要です。

 

1.介護従事者、特に感染者等に接する従事者へのワクチン接種を市として優先して行ってください。

 

2.感染者等を介護する従事者に、定期的・頻回のPCR検査を行ってください。

 

3.専門的な防護資材を事業者に支給してください。ガウンテクニック等を見よう見まねでなく専門家や保健師から講習が受けられる場をつくってください。

 

4.感染者等に対応する介護従事者が自宅に帰れず宿泊を余儀なくされる場合、宿泊費の支援を行ってください。

 

5.感染者等に対応する事業所へ、市として支援金を支給してください。また、感染者の発生で事業所が停止するなどした場合も介護が継続できるよう、経営支援も含めたバックアップ体制の確立を行ってください。

 

6.そもそも介護の必要な感染者が入院できず「自宅療養」となるのは問題です。府と連携し、宿泊施設で医療・介護がトータルで受けられる体制をつくってください。

 

 

<あいつぐ措置で振り回され疲弊する事業者への支援について>

 

 2度目の緊急事態宣言、まん延防止措置、3度目の緊急事態宣言、その延長と、事業者は目まぐるしく変わる「要請」に振り回され、見通しをもった経営ができない事態に追い込まれています。昨年行われた国からの支援も一度きりであり、経営の悪化に対する支援の具体化が切実に求められています。

 

1.事業者への「要請」の内容や協力金、補助金等の情報について、それぞれの事業者に書面で知らせる体制を確立してください。知らせていく対話を進めながら、足らざるを補う市の独自支援策を具体化してください。

 

2.国は「月次支援金」を実施しますが、持続化給付金と同様、「売上半減」が要件となっています。家賃支援給付金は終了しています。減収に対する事業継続支援、固定費への支援を具体化してください。

 

3.商工会との連携による「経営変革補助金」は、全申請者にゆきとどくよう拡充するとともに、6月以降も引き続き募集を行ってください。

 

4.引き続き、感染防止対策へも活用できる補助金をつくってください。感染防止対策が適切なのかどうかを知りたいとき、専門家からアドバイスを受けられる体制をつくってください。

 

 

<学校等でのクラスターを最小限にとどめるために>

 

 感染力が強いとされる変異株が増大し、児童・生徒の感染事案も頻発しています。長岡中学校では生徒24人、教員1人の感染者が発生しました。保健所との調査と協議にもとづき、PCR検査が行われましたが、その情報は受検する本人にしかわからず、感染者発生の情報も学年すらわからない状況でした。感染拡大防止の取り組みは、「行政が主体で生徒・保護者は客体」では不十分であり、生徒や保護者が事態をできる限りリアルに認識し、自覚的に行動できるようにすることが必要です。その後も市内の学校や保育所で感染者が発生しており、クラスターを防止または最小限にとどめる教訓化が急がれます。

 

1.「調査を行い検査の範囲を決める」という手順となっていますが、陽性者判明の当初から大規模な検査を行い、感染拡大を未然に防ぐようにしてください。保健所のキャパシティに関わらず必要に応じて幅広い検査ができるように、民間検査機関と連携してまとまった数の検査キットを保有するなどしてください。

 

2.あるクラスやクラブでまとまってPCR検査を行うような場合、そのことを全校に伝え、感染拡大防止へ自覚的に判断ができるようにしてください。感染者発生の場合も、個人情報に配慮しつつ、クラスやクラブなどできるだけ具体的に伝え、各自がリスクを理解できるようにしてください。

 

3.個人情報保護にも感染対策にもさまざまな意見があります。長岡中学校の生徒および保護者へのアンケートを行い、今回何が不安だったか、よりよい行動のために何が必要か等、意見を集約して今後に生かしてください。

 

4.休校中に多くの生徒を登校させ、分散しながらも教室で一斉にPCR検査が行われ、11名の陽性者が判明したことに、生徒や保護者から不安の声が聞かれました。今後、学校等でまとまった量の検査を行う場合にどのような方法をとるか、マニュアル化を行ってください。

 

5.マスクの徹底の難しい保育所は、感染者が発生すると濃厚接触者が大きく発生し、2週間の出席停止となってしまいます。保育士の定期的PCR検査、ワクチン優先接種を行ってください。

 

 

<生活支援について>

 

1.「総合相談ネットワーク窓口」は、市の答弁通り「ワンストップ」で対応できるよう、相談者の生活全体をつかんで包括的に対応する体制づくりと職員研修を行ってください。

 

2.各種の支援制度について、ホームページに記載されてはいますが、まとまっておらず、すでに終わったものも混在しています。各部署バラバラではなく広報担当課等の主導で、市民の生活上の場面にそくして、わかりやすく整理するとともに、冊子化して常に更新するなど、的確に情報を届けるようにしてください。

 

3.経済的理由により生理用品が入手しづらい状況が社会問題になっています。地域女性活躍推進交付金を活用するなどして、必要な方に生理用品の支給を行ってください。必要性の証明などは求めず、特に児童生徒には手に入れやすいよう、学校トイレへの配備を行ってください。

 

4.生活保護の「扶養照会」は義務でないと厚労大臣も答弁し、「扶養の期待できる者に行う」「申請者が扶養照会を拒む場合は事情を聞く」と問答集が改正されました。保護の必要な人に申請の障壁をつくらないよう、「扶養照会は義務ではない」と市民に広く表明してください。

 

5.緊急小口資金・総合支援資金については、住民税非課税世帯への返済免除規定が定められました。そのことも明記して、改めて市民に広く情報提供を行ってください。

 

以上