今日新宿に用があり、帰りにタワーレコードに立ち寄りました。最近CDはネットで買うことが多いので久々の店舗訪問です。いくつかのレコメンド盤を試聴コーナーで聴いた中で、エレクトリック・ベース好きの私としましては、特設コーナーが設けられたリチャード・ボナとヴィクター・ウッテンの新譜をチェック。
ボナ・メイクス・ユー・スウェット
ボナにとっても初のライブ盤で、前作『Tiki』までの楽曲の中から選ばれた全8曲。ホーン・セクションが加わったライブならではの熱気が生々しく迫ってきます。
ジャケ裏をチェックしながら、しばらくその場で聞き込んでいると、このコーナーのディスプレイのてっぺんに手書きで大きく「7曲目の神業スラップに昇天…」みたいなコピーが書いたPOPが目に入りました。CDが置いてある所にもPOPがあり、そちらには“昇天する”スラップはイントロにあることが書き添えてあります。
ショートカットして7曲目に聴き入る。ふむふむ。ふつうに良いスラップじゃないか…。ということで、私は昇天しなませんでした(笑)。
というより、ボナってそもそもスラップが売りの人じゃないし。彼の魅力はつぶやくような自身のヴォーカルと、アフリカの大地の匂いがプンプンするバッキングの妙が良いわけで、自身のアルバムではベースを“聞かせる”タイプの人ではないと思うんです。どちらかといえば客演アルバムのほうが超絶技巧を駆使するタイプの人。
今回のアルバムも一連のスタジオ盤と同様にアフリカン・ポップのライブ盤ととして楽しむのが正解。もちろん随所にベース好きにはグッとくるフレーズがちりばめられていることも付け加えておきましょう。ベースのソロプレイを期待して買うと失敗します。念のため。
Palmystery
同じ特設コーナーのボナのとなりには超絶技巧派ベーシストの最右翼、ヴィクター・ウッテンの新作が登場していました。前作『Soul Circus』から約3年ぶりのオリジナルアルバム(ゲストでリチャード・ボナも参加)。
ウェザー・リポート的なイントロの一曲目からしてすごく期待して聴き込みました。いいじゃないですか!コレも!フレットレスでのプレイや、お得意の超絶スラップ等、ベーシストとしての存在感をしっかりキープ。ボナのライブ盤とは一味違ったファンク要素テンコ盛りの演奏。
技巧派ではあるけれど、それを披露するための作品になっていないところがウッテン作品のよい所。ヴォーカル・ナンバーも織り交ぜ、前作同様にポップなアプローチを見せながらも、今回はよりクールに仕上がっています。
つーことで、二つとも欲しいなーと思いながらも、今日買ったのはこれらではないのでした(ってここまで引っ張って「別かよ」の声が聞こえますが^^)。二つのアルバムを試聴コーナーで約一時間聴いてしまった(^^ゞ。