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ジャコ・パストリアス(Jaco Pastorius)ファンサイト「じゃこのめ」管理者のブログ

マジメにジョニ・ミッチェルを聴き…

2008-08-31 22:55:11 | Jaco Pastorius

最近あることが契機となり、ジャコのベースを見直す(というか聴き直す)作業をしている(「あること」については、はっきりした時点でこのブログに書きます)。

今になって気付いたことではないが、ジョニ・ミッチェルと共演した4作の中でも『ドンファンのじゃじゃ馬娘』と『シャドウズ・アンド・ライト』は、特にジャコの「ベース音」の特異性を感じられる作品ではないだろうか。

ドンファンのじゃじゃ馬娘
ドンファンのじゃじゃ馬娘

シャドウズ・アンド・ライト
シャドウズ・アンド・ライト

この2作品に共通している点、それは、ベース音がデカく録れていること(笑)。たぶん、自己名義のアルバムやWRのアルバムと比べても、これほど、ジャコの存在を感じられる作品はない。

ジョニ・ミッチェルのサウンドは、ジャコがそれまで関わってきた音楽に比べれば、シンプル過ぎといってもいいくらいな中で、あのフレットレス・ベースの音が埋没するはずがない。

ザヴィヌルが、ジャコの弾くベースをウッドベースの音と勘違いした話は有名だが、ジョニ・ミッチェルとの作品群のジャコは、本当ににウッドベースのような温かい音を奏でている。とりわけ上記2作品にそれを感じる方は多いだろう。

実際、ワタシもジャコに開眼させられたのは『ミンガス』に収録の《ゴット・マスト・ビ・ア・ブギーマン》を聴いてからなのだ。

ミンガス
ミンガス

これらは全て“ジャズ”ではなく、“フォーク”であり、ショップでもロック&ポップスの売り場にある。

ジョニ・ミッチェル / シャドウズ・アンド・ライト[完全版]
ジョニ・ミッチェル / シャドウズ・アンド・ライト[完全版]

『シャドウズ・アンド・ライト』の映像版である同名のDVDはなぜか、ジャズ売り場で見かけるのだが(笑)。売り方を考えればまぁ、それはしょうがない。


The Griffith Park Collection

2008-08-03 23:51:26 | Stanley Clarke

1982年にスタンリー・クラークがチック・コリア(p)、レニー・ホワイト(ds)に、フレディー・ハバード(tp, fl-h)、ジョー・ヘンダーソン(ts)らとリリースした『The Griffith Park Collection』が初CD化される。

Griffith Park Collection
Griffith Park Collection

しかも、このメンバーで行われたライブバージョンの二枚組みCD『Griffith Park Collection: 2: In Concert』も同時に発売されるらしい。私はこのライブバージョンは聴いたことがないので、今回のリイシューはすごく期待しています。

Griffith Park Collection, Vol. 2: In Concert
Griffith Park Collection, Vol. 2: In Concert

スタジオ盤の『The Griffith Park Collection』は、以前にLPで購入しておりよく聴いたっけ。もしかしてRTFのリズム隊にに管楽器が入ったフュージョン系の音楽を想像しているあなた、これはストレート・アヘッドなジャズで、フュージョンではありません!

レニー・ホワイトが自分のイニシャルを曲名に刻んだスピード・チューン《エルズ・バップ》でスタート。続いてはスタンリー・クラーク作曲の覚えやすいテーマと、ヘンダーソンの渋いソロを堪能できるミディアム4ビート《ホワイ・ウェイト》。続いてはフレディー・ハバードのフリューゲル・ホーンとヘンダーソンのアンサンブルと、チックのしっとりとしたピアノ・ソロが郷愁を誘う《オクトーバー・バラード》。アナログ盤ではB面トップだったハバードのオリジナル《ハッピー・タイムズ》。お次はピアノ・トリオによるバラード《リメンバー》。クロージングは、歴史に残るスペインの内戦の悲惨さを訴えた大作《ゲルニカ》。

70年代にフュージョンに傾倒していった彼らが、80年代に入って自分のルーツに立ち返った聴き応えのあるアルバムです。ヘンダーソンの演奏を楽しみたい人にもオススメ。集中して聴くとはっきりとチックがピアノと一緒に呻き声を上げているのがわかります(笑)。

このメンバーにチャカ・カーンをヴォーカルに迎えた同じ1982年の作品『Echoes Of An Era 』というのもリリースされています。

Echoes of an Era
Echoes of an Era