ただの映画好き日記

観た映画と読んだ本の自分用メモ。

老虎残夢 / 桃野雑派

2021-10-01 | 本 男性作家
老虎残夢 / 桃野雑派 著

講談社 / 2021.9


私は愛されていたのだろうか? 問うべき師が息絶えたのは、圧倒的な密室だった。碧い目をした武術の達人梁泰隆。その弟子で、決して癒えぬ傷をもつ蒼紫苑。料理上手な泰隆の養女梁恋華。3人慎ましく暮らしていければ、幸せだったのに。雪の降る夜、その平穏な暮らしは打ち破られた。

第67回江戸川乱歩賞受賞作。
綾辻行人「論理的に真相を解き明かしていくスタンスにはブレがなく、スリリングな謎解きの演出も◎」
京極夏彦「南宋の密室という蠱惑。武侠小説としての外連。特殊設定ミステリという挑戦。愉しい」




乱歩賞受賞作品。
久しぶりに読みました、しかも、単行本で(笑)。
山崎洋子さんから数年は乱歩賞が楽しみだったのですが、いつしか、面白くなくなってしまい、その後は、たまに読むくらいになってしまいました。
今回は、「各選考委員絶賛!」に惹かれて読んでみることにしました。

「兵法」が出てきてから面白くなりました。
紫苑と恋華の同性愛は必要かなー?私には敢えての同性愛が少しわざとらしく感じました。
二人で飯店でもやるんだろうなーというのもそのままだったし(笑)。
それと、泰隆が自ら毒を盛ったことは、動機は判らずともその瞬間解ってしまうし、なんとなく、先が読めてしまうのが残念でした。
やっぱり、1,870円はもったいなかったなー。
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