ただの映画好き日記

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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

2012-02-20 | 映画 マ行


9.11同時多発テロで最愛の父トーマスを亡くした少年オスカー。その死に納得できないまま一年が経ったある日、父のクローゼットで見覚えのない一本の鍵を見つけると、その鍵で開けるべき鍵穴を探す計画を立てる。かつて父と楽しんだ“調査探索ゲーム”のように。悲しみで抜け殻のようになった母に失望したオスカーは、父が遺したはずのメッセージを求めて、祖母のアパートに間借りする老人を道連れに旅に出る。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 2011年/アメリカ/スティーブン・ダルドリー





涙でした~。
脚本がいいですね~。
9.11の最悪の日の出来事と、残された家族の現実が軸でありつつ、謎的な要素もあり、なかなか見応えがあったと思います。

突然父を亡くし、当然、それを受け入れられず、また、あの日の秘密もあり、更に、空の棺を埋葬する母の気持ちが理解できないこともあり、もともと繊細なオスカーに気持ちの整理などできないだろうと思います。
ただ、それらを踏まえても、母親や間借り人に対してクソガキ的な言動や態度が多いので、正直、彼にはあまり気持ちを寄せられなかったのですが、でも、少しずつ社会を学び、一歩ずつ成長し克服する姿はとてもよかったです。
ラストのブランコのシーンは、その意味も含めてオスカーの表情も、更に映像的にも素晴らしかったです。

そして、やはり母親の愛ですね~。
オスカーの行動を知り、先回りしていたことに対して、そうだったのか…と素直に感動し涙が流れてきました。
息子に「ママだったらよかったのに」と言われた時の気持ちを考えると、愛する夫を亡くし、更に、息子までもが遠ざかろうとしているようで、きっと堪えきれないものがあったはずなのに、諦めることなく息子への愛をより一層深めたのかな~と思いました。
オスカーのノートを見るシーンでは、ビルへと戻っていく仕掛けを作ったオスカーの気持ちと、それを見る母親の気持ち、みんなが同じ気持ちだろうと思うと胸が苦しくなりました。

更に、私が1番心に残ったのが、たくさんの“Blackさん”たちでした。
みんなそれぞれに人生があり、それぞれに抱えているものがあるということを、とてもサラリと描いているのに物凄く印象に残るものだったと思いました。

なんといってもオスカー役の子が良かったです。
初めての演技とは思えないくらい、役に入り込んでいたと思いました。
オスカーにノミネートされていないのが不思議なくらいです。
おじいちゃん役のマックス・フォン・シドーさん、いいですね~。
小走りする姿がチャーミングでした。
それから、少しだけの出演ですが、ヴィオラ・デイビスの存在感は素晴らしかったです!
そして、そして、サンドラ・ブロック!
良かったです~、本当にうまくなりましたね~、どのシーンも素晴らしいものでした。
トム・ハンクス、もうちょっと観たかった!

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