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日本橋獅子像ペンダントを打ち出しで作る。其の二 Nihonbashi lion How to make metal carving printing.

2013年09月02日 | 銀細工職人の店 造屋
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PART2
前回、1.裏だしから各パーツロー付けまでの続きです。

7.差しロウ
各パーツをセットしてバーナーで差しロウにて溶接します。
銀表面の赤熱加減を見て表面を溶かさぬ様、注意しながら全体を高温に熱する。


8.切り出し
溶接後、酸洗いし、硼砂など除去して輪郭に沿って切り出す。


9.下仕上げ
全体に真鍮ブラシでブラッシング。この段階で巣(ピンホール)や大きな凹みなど無いかチェックしていく。


10.目入れ
ここで瞳を入れる。


11.金剛砂
梨地に燻しをかける仕上げの為、金剛砂で梨地処理をする。
これも伝統技法で金剛砂独特の何とも言えない風合いが出る。

金剛砂とは小さな砂粒でルビーやサファイアの類。コランダム鉱物といいダイアモンドについで硬い鉱物であるがその正体は酸化アルミニウム=アルマイト。これでわずか1%の不純物クロムが多いと赤いルビーに、鉄が多いとサファイアとなるらしい。その量は少なすぎても、多過ぎてもダメで1%前後ぜったし。
つまり、アルマイトだからやかんや弁当箱を溶解して1%のクロムを加え圧力をかければ理論上ルビーが出来あがるのである。
なんとも弁当箱とルビーがほとんど同じ物質で構成されているとは宇宙の森羅万象、原子の不思議さを感じますネエ~。。。


12.燻し処理
銀を黒色に燻す。燻すことで濃淡が強調されるのでより立体的に、より造形的に仕上がる。


13.石留め
いよいよ最終工程石枠に石を留めていく。覆輪という銀の囲いをタガネで少しづつ叩いて寄せていく。
割れ、ズレが出ないように・・・。緊張の作業。


14.仕上げ
細かな部分、歯や、ツメなど光らせたいところはヘラがけをして仕上げていく。
全体に軽く研磨をかけ、黒光りしてきたら、出来あがり~~!!
あとは梱包して、お客様に納品です♪

オーダー品を作っていていつも感じますが、達成感は完成したそのときではなく、かなり後から日を追ってやってきます。
それはお渡しした後が一番気になるからです。多分これは、お客さまも、受け取って使っていくまでの不安と期間があるからと思います。
お渡ししてから半年くらい経って何もクレームや修理の連絡等がなければ、やっと安心できます・・・。
なので工房と売り場が一体という強みが造屋の以前作ったオーダー品のケアが出来るという事でも考えていますが。
使う側に立つと売って終わり。では余りにも不安だし、作る側も空しいですからね。


催事出店のお知らせ:9/14(土)~20(金)まで(株)京王アートマン聖蹟桜が丘店3Fアクセサリーコーナーに出店いたします。是非遊びに来て下さい♪
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