「防災FNNいのちを守る」。
わずか数分で発達し、大きな被害をもたらす竜巻。
2年前の5月には、茨城、栃木で甚大な被害が出るなど、これからの時期は増加傾向にあり、いっそうの注意が必要です。
非常に困難な竜巻の発生予測を可能にする、最新鋭レーダーを取材しました。
巻き上がる無数のがれき。
2013年9月に、埼玉・越谷市などを突如襲った竜巻は、住宅街を突き進んでいった。
越谷市だけで負傷者75人、家屋1,668棟もの被害が出た。
それから8カ月。
なぎ倒された電柱はもとに戻り、家にへばりついたプレハブは取り外された。
しかし、竜巻の爪痕は、今も町の至る所に残っていた。
リフォームされた住宅に住む佐々木 優子さん。
以前の住宅は、竜巻の直撃を受け、全壊した。
佐々木さんは「ガラスが割れたのは、竜巻本体じゃなくって、その前の風で、一斉に割れて。(竜巻本体が来たのは?)すぐ。割れたと同時にえらい音したもん」と話した。
窓ガラスが割れ、初めて竜巻に気付いたという。
その時の室内の写真には、至る所にガラスの破片やがれきが写ってた。
佐々木さんは、部屋中に舞うガラスの破片やがれきを見て、とっさに身をかがめ、近くのトイレに身を隠したという。
一連の時間は、わずか8秒ほど。
佐々木さんは「戸を持って閉めるうんぬんないよ。台風だったら、接近してるからって戸締まりするけど、竜巻はそういう、あれはないね。
戸締まりをするまもない一瞬の出来事。
被害を教訓にしたい越谷市も、対策には頭を痛めている。
気象庁発表の竜巻注意情報に関しては、的中率が極めて低く、広域に対象がわたっているため、住民に避難を呼びかけるなど、情報伝達の判断が難しいとしている。
竜巻注意情報の最近5年の的中率は、3%ほど。
予測が極めて難しいのが現状。
しかし、今、竜巻対策として期待される最新鋭のレーダーが大阪大学にある。
その性能について、大阪大学大学院工学研究科・牛尾知雄准教授は「くまなく3次元の(積乱雲の)観測ができる」と話した。
雨が雲の中で発生し、地面に落ちる様子を、ほぼリアルタイムに映像化。
また、現在の気象庁のレーダーが、5分から10分間隔で雨雲を観測しているのに対し、 このレーダーは、10秒から30秒間隔で雨雲を観測できる。
牛尾准教授は「竜巻等の現象は、非常に短い時間で生成して、甚大な被害をもたらす。高速スキャンニングのレーダーを用いることによって、被害をもたらすプロセスを、十分に分解することができる」と述べた。
気象庁は、このレーダーを茨城・つくば市に、2014年度中に導入することを決定した。
竜巻などへの緊急速報のシステムづくりには、まだ課題もあるという。
牛尾准教授は「このレーダーを使って、少しでも早い警報、注意ということに結び付けたいなというふうに思っています」と話した。
自宅にいて、竜巻と気付かずに、あっという間に巻き込まれてしまったような場合、どうすればいいのか。
専門家によると、特に、危険なものは、風で飛ばされてきたがれきや、割れたガラスの破片ということで、できるだけ窓から離れた場所で身を伏せて、両腕で頭と首筋を守る姿勢をとることが大事だという。
レーダーと言う装置の原理を説明しようとは思いませんが、第二次世界大戦時に米国で発達したこの装置は、目に見えないレーダー波と呼ばれる電磁波を放出して、その電磁波が物体に反射して帰ってきたものを捕らえて、処理することで感知出来ると言った装置です。
空中や水上に金属があれば、レーダー波の反射が強いのではっきりくっきり感知出来るのですが、空気の流れと言った風などは捕らえる事がほぼ不可能です。
そこで気象用レーダーでは、空気の中に含まれる水滴が反射する僅かなレーダー波を測定する事を可能としました。
また、ドップラーレーダーと呼ばれる装置が開発されています。
ドップラー効果というのは、音波などは移動体から送られた場合(例えば救急車等)、接近してくれば周波数が高く、遠ざかる場合には低く観測されると言う現象です。
このドップラー効果は、レーダー波の反射にも言える事で、発振したレーダー波が反射して到達した場合に、その周波数が高くなっているか低くなっているかを連続して観測すると、その物体の移動方向を測定出来るのです。
ドップラーレーダーを複数使えば、観測対象物体がどの方向にどの程度の速度で移動しているか、正確に測定出来ます。この測定結果で雲の動き、風の動きを測定することが可能となります。
記事にある最新鋭レーダーは、その観測制度を上げたり、電波の送受信間隔を短くしたりと言った、ハード的と言うよりソフト的機能を、より竜巻観測に適したものへシフトしていると言えます。
わずか数分で発達し、大きな被害をもたらす竜巻。
2年前の5月には、茨城、栃木で甚大な被害が出るなど、これからの時期は増加傾向にあり、いっそうの注意が必要です。
非常に困難な竜巻の発生予測を可能にする、最新鋭レーダーを取材しました。
巻き上がる無数のがれき。
2013年9月に、埼玉・越谷市などを突如襲った竜巻は、住宅街を突き進んでいった。
越谷市だけで負傷者75人、家屋1,668棟もの被害が出た。
それから8カ月。
なぎ倒された電柱はもとに戻り、家にへばりついたプレハブは取り外された。
しかし、竜巻の爪痕は、今も町の至る所に残っていた。
リフォームされた住宅に住む佐々木 優子さん。
以前の住宅は、竜巻の直撃を受け、全壊した。
佐々木さんは「ガラスが割れたのは、竜巻本体じゃなくって、その前の風で、一斉に割れて。(竜巻本体が来たのは?)すぐ。割れたと同時にえらい音したもん」と話した。
窓ガラスが割れ、初めて竜巻に気付いたという。
その時の室内の写真には、至る所にガラスの破片やがれきが写ってた。
佐々木さんは、部屋中に舞うガラスの破片やがれきを見て、とっさに身をかがめ、近くのトイレに身を隠したという。
一連の時間は、わずか8秒ほど。
佐々木さんは「戸を持って閉めるうんぬんないよ。台風だったら、接近してるからって戸締まりするけど、竜巻はそういう、あれはないね。
戸締まりをするまもない一瞬の出来事。
被害を教訓にしたい越谷市も、対策には頭を痛めている。
気象庁発表の竜巻注意情報に関しては、的中率が極めて低く、広域に対象がわたっているため、住民に避難を呼びかけるなど、情報伝達の判断が難しいとしている。
竜巻注意情報の最近5年の的中率は、3%ほど。
予測が極めて難しいのが現状。
しかし、今、竜巻対策として期待される最新鋭のレーダーが大阪大学にある。
その性能について、大阪大学大学院工学研究科・牛尾知雄准教授は「くまなく3次元の(積乱雲の)観測ができる」と話した。
雨が雲の中で発生し、地面に落ちる様子を、ほぼリアルタイムに映像化。
また、現在の気象庁のレーダーが、5分から10分間隔で雨雲を観測しているのに対し、 このレーダーは、10秒から30秒間隔で雨雲を観測できる。
牛尾准教授は「竜巻等の現象は、非常に短い時間で生成して、甚大な被害をもたらす。高速スキャンニングのレーダーを用いることによって、被害をもたらすプロセスを、十分に分解することができる」と述べた。
気象庁は、このレーダーを茨城・つくば市に、2014年度中に導入することを決定した。
竜巻などへの緊急速報のシステムづくりには、まだ課題もあるという。
牛尾准教授は「このレーダーを使って、少しでも早い警報、注意ということに結び付けたいなというふうに思っています」と話した。
自宅にいて、竜巻と気付かずに、あっという間に巻き込まれてしまったような場合、どうすればいいのか。
専門家によると、特に、危険なものは、風で飛ばされてきたがれきや、割れたガラスの破片ということで、できるだけ窓から離れた場所で身を伏せて、両腕で頭と首筋を守る姿勢をとることが大事だという。
レーダーと言う装置の原理を説明しようとは思いませんが、第二次世界大戦時に米国で発達したこの装置は、目に見えないレーダー波と呼ばれる電磁波を放出して、その電磁波が物体に反射して帰ってきたものを捕らえて、処理することで感知出来ると言った装置です。
空中や水上に金属があれば、レーダー波の反射が強いのではっきりくっきり感知出来るのですが、空気の流れと言った風などは捕らえる事がほぼ不可能です。
そこで気象用レーダーでは、空気の中に含まれる水滴が反射する僅かなレーダー波を測定する事を可能としました。
また、ドップラーレーダーと呼ばれる装置が開発されています。
ドップラー効果というのは、音波などは移動体から送られた場合(例えば救急車等)、接近してくれば周波数が高く、遠ざかる場合には低く観測されると言う現象です。
このドップラー効果は、レーダー波の反射にも言える事で、発振したレーダー波が反射して到達した場合に、その周波数が高くなっているか低くなっているかを連続して観測すると、その物体の移動方向を測定出来るのです。
ドップラーレーダーを複数使えば、観測対象物体がどの方向にどの程度の速度で移動しているか、正確に測定出来ます。この測定結果で雲の動き、風の動きを測定することが可能となります。
記事にある最新鋭レーダーは、その観測制度を上げたり、電波の送受信間隔を短くしたりと言った、ハード的と言うよりソフト的機能を、より竜巻観測に適したものへシフトしていると言えます。
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