Take it to the Lucky

最近はフィギュアスケートと歌舞伎鑑賞記録が主流でござります

朧の森に棲む鬼

2007年01月20日 | 舞台・コンサート
舞台観て来ました!ずーっと行きたかった念願の初新感線です。今回は染五郎さんが主演なので、名前も新感染になってましたが(最初誤植かと思っちゃいました^^;)
新橋演舞場での観劇も初体験でした。今回、3階席だったんで花道は見えないだろうなと最初から思ってたんですが、なんと3階席に花道モニターがあるじゃないですか!これは素晴らしいですね。おかげで花道の様子もよくわかりました。サダヲさんの飛び六法もちゃんと観れたし(笑)歌舞伎座にも改築された際はモニター入れて欲しいなあ。

で、肝心の舞台の内容ですが面白かったーっ!!演出脚本役者素晴らしかったです。だいたい今回はポスターやプログラムの写真からまずカッコイイんだもの♪プログラムなんて写真集というか画集みたいですね。カレンダーとセットで3000円なんて高くてちょっとなあ~と思ってたんですけど、買って良かったです。でもカレンダーの1月の朧の写真は部屋に飾ると怖いね。なんか朧に睨まれちゃって(笑)
演出は派手派手でしたね。舞台に雨は降らすわ滝は流れるわ。美術も凄い素敵。そして衣装デザインが本当に凄い!西遊記も確か新感線の衣装デザイナーさんが制作してましたが、本当に同じ方ですかというぐらい、こっちのほうがカッコイイ!西遊記ももうちょっと渋くして欲しかったなあ(^^;

染五郎さん演じる主人公のライは口が上手く言葉でたらしこむ天才。朧の森で出会った魔物・朧から、命と引き換えに国王になる夢を叶えようと言われ、朧の剣を授かり苦手だった剣術もモノにし、その舌とその剣でどんどん野望が増して悪の道へと入っていきます。
最初は小悪党で身分も低かったライが、敵国の将と義兄弟の契りを交わし、国へ戻り裏町の悪党と手を結び、王を警護する四天王将軍の一人の命を助けて部下になり、別の将軍を騙して殺してその後がまになり、王の愛人の身も心も虜にして王を殺させ、その愛人も殺してついには王になってしまうという、本当に極悪人なのだけど、どんどん悪に手を染めれば染めるほど、悪の色気というか、魅力があるという凄くいい役でしたね。染さんの変わっていく様がまた素晴らしい。序盤のほうなんてまだ人の良さそうな雰囲気があるから、言ってることは本心なんじゃないか?と観てるほうもつい騙されかけてしまうし、朧の力によって自分で殺さないかぎり死なないものだから、皆で寄ってたかって斬り付けても死なない終盤なんて、本当に狂気と化した鬼のようで迫力ありました!あと殺陣、やっぱり刀さばきが決まるわ~♪

ライの手下であるキンタを演じた阿部サダヲさんには今回惚れましたね~♪TVドラマでも結構好きな俳優だったけど、生で観るサダヲはカッコイイ♪♪ 小さいしバカだしカッコワルイはずなのに、カッコイイんですよ♪ ライに対してすごく健気でそれ故に裏切られたときは本当に哀しかった。まさかキンタにまで嘘をつくとは。でもここがライの命取りになてしまうんですけど。
あとサダヲさんの殺陣もすごい上手かった! 目を潰されてからの殺陣はまるで座頭市観てるみたいでした。

裏町の悪党マダレを演じたのが古田新太さん。今回なんといっても一番観たかったのが古田さん♪ やっぱり舞台の古田さんは凄い! その存在感というか貫録というか。登場シーンがいきなりHシーンだったのでビックリでしたけど(笑)ライの手下になりながらもどこか冷静で、最後にライから寝返るところはカッコ良かった♪ あと斬られても斬られても死なない不死身なとことか(笑)

王を演じた田山涼成さんは、最初にプログラムで見た時は「え?田山さん?」と思うほど別人でビックリでしたが、舞台ではいつもの田山さんって感じで、愛人のシキブの言いなりになっちゃってるちょっと情けな~い王なんですけど、毒殺される直前に実は全てを知っていたかのように、シキブに「お前は幸せになれ。でもあの男(ライ)だけはダメだよ」と諭し、「このお酒は飲むからね」と毒を盛られてることを承知の上で飲んでしまうところがすごく良くてじーんとしてしまいました。浮気されても殺されてもシキブのことは本当に愛してたんだなー。

女優陣も凄く良かったですね。女だてらに刀を振るい男よりも強い女キャラが多くて、どこかヅカっぽさもあったけどね。凄い綺麗だなあと思ったのは敵国の将シュテンを演じた真木よう子さん。顔小さくて何頭身あんの?て思うぐらい足長くて、お人形さんみたいだった。写真とか見ても絵画みたいでどこか人間っぽくない感じ。まだ結構若いんですよね。TVとかにも出てるのかなと思って見てみたら、時効警察に出てたのか。覚えてない…(^^;;

演出でちょっと気になったのが、拍子木の音が多かったことですかね。歌舞伎も取り入れた舞台だから拍子木はあってもいいんだけど、なんか鳴らしすぎだったような…。あれはやっぱりここぞ!って時だけにカンッ!と鳴らして欲しかったです。別に大向こうさんの掛け声が入るわけじゃないから、なんかその都度流れが止まっちゃう気がして、ちょっと気になったんですよね。
でも舞台は本当に楽しかったです。笑いがとことどころに入るのもいい感じ。あれで笑いが一切無かったら、重すぎて暗すぎて3時間ちょいキツかったと思うし。なんかさりげない一言で笑わせてくれるのが心地よかったですね。
夏の新感線の舞台も凄い観たいけど、チケット取れるんだろうか…(^^;;

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