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最近はフィギュアスケートと歌舞伎鑑賞記録が主流でござります

スケートカナダ雑感

2009年11月23日 | フィギュアスケート
スケカナ男子面白かった。これでFINAL出場者決定で今大会の出場選手でボーダーライン上の人達が多かったからな。
まあなんといっても特筆すべきは大ちゃんが試合ごとに確実に良くなってきていることでしょう。今季のFP「道」はまだまだ完璧でないにしても、NHK杯の時よりもジャンプが安定してきて、特に3Aは素晴らしかった。NHK杯では後半に転倒が相次いだけど、あれからわずか2週間のうちにスタミナ配分もできてきたんじゃないかと思います。
途中のマイムやサーキュラーステップで見せる細やかな演技は北米の観客もジャッジも魅了して、高い芸術点をもらえたし、最後のストレートラインステップには惹きこまれて感動しました。途中で解説のヤマト君も言ってたけど、ミスしてもそれを引きずらずに魅せられる絶妙なプログラムですね。ミスに強いプログラムってなかなかないですよ。これは五輪でもその強味を生かせそう。
「道」のプログラムは本来なら昨シーズン滑るはずのプロでしたが、五輪シーズンにずれこんだことが結果的によい方向に導いてくれるような気がします。1シーズン棒に振ったことで、リハビリとトレーニングにより柔軟性を強化することができ、その柔軟性がこのプログラムをさらに魅力的なものにしていると思います。以前までのちょっと身体の硬い大輔だったら、どちらかといえばバリバリ踊るタイプでしたから「道」の柔らかで優しい雰囲気を今ほど表現できなかったでしょう。またモロゾフ時代は、柔らかい表情で滑るプロというのはあまりなかったから、今の「スケートができるだけで幸せ」的なほんわかした笑顔がこれまた「道」にぴったりなんですよね。観ているほうも楽しくなってしまいます
そう思うと大輔の復帰までの努力の成果ももちろんありですが、それだけではない強運も持ち合わせているような気がしてなりません。まさに奇跡的な復帰物語にぴったりなプログラムであり、そして五輪でメダルを狙うのにこれ以上ないくらいの良プロだと思いました。
あとは4回転が1つでも試合で決まれば…。N杯でのジュベ、そして今大会でのアボットのクリーンな4回転を観て、早く自分も取り戻したいと歯がゆいだろうな。FINALか全日本、五輪前に1度でも成功できれば、精神的にも楽になって五輪に挑めるだろうだけど、どうだろう…。焦らず調整してほしいと思いつつも、もう五輪まで3か月を切ってしまいましたからね

他の選手についても少し。
アボットは久々にクリーンな4回転が観られて良かった。その後はちょっとジャンプがグダってしまいいましたけど、NHK杯ほど崩れなかったし、なにより4回転に果敢に挑んできたのが素晴らしい。SPも文句なしに良かった!
アメリカ男子も代表争いは熾烈ですからね。FINAL出場組3人のほかにも、この前台乗りしたライアンや、若手のリッポン、ムロズ、今シーズンはちょっとイマイチだけれど、実力はあるキャリエールもいますからね。少しでも優位になるためには4回転は必要でしょう。

3位に入ったプレオは今季すごくかっこいいと思うんだけど痩せたのかしら?でも4回転が観られなくなって寂しい。フランス男子ならクワドは入れてほしいと思うから。あの絶対転ぶだろうというブレブレの軸からでも降りるダイナミックなプレオのクワド好きなんですよね。しかしプレオのSPは楽しいプロ!

デニス・テン君のSPは素晴らしかったですね。終わって3位には驚いた!FSでは残念だったけど、将来性は若手の中では抜群でしょう。あのダイナミックなジャンプとリズム感は本当にすごい。

地元カナダの期待を一身に背負い五輪でもメダル候補とされているパトリック・チャンは、3Aの不安定さが気になります。まだ怪我明けのせいなのかもしれないけど、SPやFSの崩れ方を観ていると精神的に大丈夫か?という気が…。まだ10代だし、初出場となる五輪は地元開催、トリノの時のコストナーみたいになりそう…。四大陸が韓国開催なんで、もしも出ないとなると、五輪まで国際試合が無いというのも気がかりですね。

そして、あっこちゃんは中国杯ほどの出来ではなく残念でしたが、ロシェの優勝でFINAL出場できて良かったです。まだ他の選手と比べると国際試合の経験が少ないだけに、FINALに出てアピールできるのは貴重でしょう。

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